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持株制度で従業員の企業意識アップ! 導入前に知りたい注意点とは

Airレジマガジン編集部

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

多くの会社が従業員による持株制度を取り入れている理由は何でしょうか? 持株制度を採用することにより、従業員の株主を得ることができます。基本的に従業員は経営者の経営方針に従ってくれるため【安定株主】とも言われています。持株会が所有する株の割合が多ければ、安定した経営にもつながります。導入時の注意点を押さえて、従業員と経営者どちらにもメリットがある持株制度を採用してみませんか?

この記事の目次

従業員から見たメリットとデメリット

持株制度とは、従業員が毎月の給料から一定額を出して自社の株式を購入する制度です。持株制度の加入者は従業員なので、デメリットよりも魅力的なメリットがなければ見向きもされません。それぞれのメリットとデメリットを紹介します。

持株制度の詳しい説明はこちらをご覧ください。

従業員持株制度とは?将来を考える経営者ならば知っておこう!

メリット

  • 配当が得られる
  • 奨励金制度の活用
  • 買い戻し価格の固定化によるキャピタルロスの回避
  • 企業意識が高まる
  • 自社株を買う唯一の手段

デメリット

  • 倒産した場合、職場と資産(株式)を失う
  • 買い戻し価格の固定化により、キャピタルゲインが得られない
  • 購入・売却時期が自分では決められない
  • 株主優待制度が受けられない

メリットの中でも配当と購入額に対して一定の割合を会社が給付する奨励金制度は加入意識を大きく左右するものになります。そのほか従業員が自社株を買うことはインサイダー取引にあたるため、通常購入はできません。持株制度は自社株を買う唯一の手段になるのです。

経営者から見たメリットとデメリット

経営者から見た場合、相続税対策や安定株主の確保が大きなメリットになります。配当を出さなければ従業員の仕事における意欲喪失につながるため、企業努力が必要になります。

メリット

  • 相続税対策ができる
  • 株式の社外流出防止
  • 従業員への福利厚生政策になる
  • 安定株主の確保

デメリット

  • 配当を出すための企業努力
  • 配当が維持できなくなることで、従業員の不信感やモチベーションの低下
  • 退会などの換金が集中したことによる資金不足

持株制度の導入における注意点

従業員と経営者双方のメリットだけに着目するのではなく、注意点を踏まえた上で導入や運用を決める必要があります。

配当金

買い戻し価格が固定されている持株制度では、配当金が加入を決める大きな要因になります。目に見える何かがなければ、誰も投資はしてくれません。配当金支払いの基準をあらかじめ明確にしておくことで、加入者の増加にもつながります。当期利益に対する配当額の割合を公表するなどの対策が必要です。

経営成績の公表

毎回コンスタントに利益を上げることは難しい時もあります。期ごとに経営成績を公表することにより、配当に対する従業員の納得を得ることができますし、さらなる配当を目指して仕事に励んでくれるきっかけにもなります。

買い取り価格の設定

持株制度では買い取り価格をあらかじめ決めることができます。従業員の退会時に納得がいく買い取り価格を提示できなければトラブルになる可能性があります。規約の中に買い取り価格を明記しておくことで避けられます。

奨励金制度の導入

持株制度を導入している会社の多くが、購入額に対して奨励金を出す奨励金制度を導入しています。5~10%が一般的ですが、中には20%以上の奨励金を出している会社もあります。割合が大きいほど持株会の魅力が増しますが、その分会社の負担が増えるため、どこまで出せるかの判断が重要になります。

まとめ

従業員による持株制度の導入において大切なのは以下の3つです。

  • 従業員に魅力を感じさせるメリットを充実させる
  • 加入のきっかけになるのは配当と奨励金制度の導入である
  • トラブルになりやすい買い取り価格の設定をあらかじめ明記する

安定した経営を目指すためには、経営方針に従ってくれる従業員という安定株主が必要になります。従業員と経営者双方のメリットとデメリットや加入者を増やすためのポイント、導入時の注意点を知ることで、導入の検討材料としても役立ちますし、円滑に運用するという意味でも役立つはずです。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジマガジン編集部

「0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』」のメディア「Airレジ マガジン」の編集部。お店を経営している方向けに、業務課題の解決のヒントとなるような記事を制作しています。

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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