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多様化する決済方法と顧客ニーズをまとめて解決!――「Airレジ カンファレンス 2016」レポートvol.3

Airシリーズの導入店舗を取材していただいたエースラッシュ・荒木様に、Airレジ カンファレンス2016を来場者の方に代わってレポートしていただきました(Airレジ マガジン編集部)。

去る2016年12月12日、東京国際フォーラムにおいて店舗経営者・従業員や店舗開業を検討している方向けのイベント「Airレジ カンファレンス 2016」が開催されました。当日は、各業界の有識者を招いた多彩なセッション、さらには「Airレジ」を中心とした各種サービスが“見て、試して、相談できる”タッチ&トライコーナー、Airシリーズが体験できる1日限定ストアなどがオープン。いずれも来場者の関心を集めていました。今回はその中から、リクルートライフスタイル 執行役員の戸田洋平氏による講演「~変わる決済シーンの最新動向~ 今お店に必要な決済ソリューションとは」の内容をご紹介します。

この記事の目次

多くのお店が見誤っているクレジットカード決済のニーズ

戸田氏は講演の冒頭で、2016年11月に実施されたアメリカ合衆国大統領選挙の例を挙げ「各メディアの事前予測ではクリントン氏が優勢と報じられていましたが、結果はこの予測に反してトランプ氏が勝利を収めました。原因は『一部の声だけを聞いて全体を見誤っていた』ことにありますが、こうした状況は飲食点などにも当てはめられます」と語ります。

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ここで戸田氏は、同社が2016年8月に実施した決済に関するアンケート結果を示しました。これによると、お店側への設問「クレジットカード決済を導入しない理由」については、59%が「クレジットカード決済のニーズを感じていない」と回答。また「クレジットカード決済の未導入による失客の頻度」についても71%が「年にほとんどない」と答えています。

 

74%ものお客さまがクレジットカード決済の可否を確認していた事実

一方、お客さま側に対するアンケートでは「お店を選ぶ際、クレジットカードを確認しますか?」との問いに、16%が「毎回」、15%が「頻繁に」、43%が「たまに」と回答。頻度の差こそありますが、その数は合計で74%に達しており、クレジットカード決済のニーズは確実に存在することが明らかとなっています。

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また、どのような方法でクレジットカードが使えるかを確認するかについては「レジ前」(71%)、「外扉シール」(34%)、「インターネット」(17%)の順で、「店員」と答えた人はわずか10%。つまり、お客さまのニーズがお店に伝わっていないと考えられるのです。

 

キャッシュレス決済のニーズを満たせず単価や売上にも悪影響が

さらに、クレジットカードが利用不可のお店では使う金額について「慎重になる」、リピートに関して「もう一度選ばない」といった意見も3割以上に達しており、少なからず単価や売上に悪影響を及ぼしていることは否めません。

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「日本におけるキャッシュレス決済の保有状況は、クレジットカード保有率が84%、電子マネー保有率が80%と極めて高く、お客さま側にも積極的に使いたいというニーズがあります。

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しかし、肝心のお店側でキャッシュレス決済に対応しているのは多くても100万店舗程度しかなく、ニーズにまったく追いつけていないのです」と、戸田氏はキャッシュレス決済対応の遅れを指摘します。

 

加速するキャッシュレス化とウォレットへの対応が鍵

ここで戸田氏は、近年における決済トレンドの変化として「キャッシュレス化の加速」と「ウォレットという新潮流」を挙げました。

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“キャッシュレスに対応した日本”で訪日客の需要を満たす

まずキャッシュレス化の加速については、日本は世界の中でも個人消費支出に占めるクレジットカード支払の比率が低い国ですが、近年はキャッシュレス文化が浸透している諸外国から多くの旅行者が来日

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小売店や飲食店においても訪日客による市場規模の伸びが期待されるため、“キャッシュレスに対応した日本”を目指す必要があるのです。こうした背景から内閣府でも「日本再興戦略 2016」の中で、2020年までに訪日客の多い主要スポットでキャッシュレス環境を飛躍的に改善すると発信しています。

 

新たなコミュニケーションツールとしても重要な役割を担うウォレット

もうひとつの決済トレンドであるウォレットは、世界中で増加を続けている決済方法です。

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たとえば日本ではLINE PayやYahoo!ウォレットなどが知られていますが、欧米はApple Pay/Android Pay/Chase Pay/Walmart Pay/Masterpass、中国・韓国ではAlipay/WeChat Pay/銀聯モバイル決済/カカオペイ/Samsung Payなど、国や業界の枠を超えてさまざまなウォレットアプリが登場しています。

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中でも中国で最大規模を誇るAlipayは、年間取り扱い額が76兆円、利用者数が8億人、世界の加盟店数が100万店に達し、2014年時点で市場シェア86%を記録。スマートフォンの料金から水道電気代、インターネットでの買い物、さらには株の購入や学費の支払に至るまで、豊富な決済ラインアップを軸としたプラットフォームを構築しています。また、高金利な預金サービス「Yu Ebao」や、信用をスコア化する「芝麻信用」など魅力的な決済周辺サービス、お店に対する充実したメディア要素や販促機能といった、幅広い付加価値を提供しているのもポイントです。

戸田氏は「ウォレットは単なる財布のデジタル化ではなく、お店とお客さまの関係を深化させる新たなコミュニケーションツールです」と語ります。

 

共通ポイントなどのトレンドも敏感にキャッチ

そのほか、日本国内では共通ポイントの盛り上がりも注目すべき点です。現在はTポイント/Ponta/楽天スーパーポイント/dポイント/WAONカードなど、各店で利用できる数多くの共通ポイントが登場しています。

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決済方法が多様化する中で、このようなトレンドを敏感にキャッチしながら、いかにお客さまの期待に応えていけるかが重要です」と、戸田氏は強調しました。

 

決済対応の負担を抑えながら“自分らしいお店作り”を

このように、現在のお店は決済方法の多様化や共通ポイントなどへの対応が求められています。しかし、複数決済を導入するには機器の設置場所が必要となるほか、スタッフに教育を行う時間がなかったり、複数社をまたぐ契約が煩雑だったりと、お店側の負担も大きくなりがちです。こうした課題を解決する方法として、戸田氏はAirレジを軸としたリクルートライフスタイルの決済ソリューションを紹介します。

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「各種クレジットカードと交通系電子マネーに対応した『Airペイ』、AlipayやLINE Payでのモバイル決済が可能な『モバイル決済 for Airレジ(※1)』、共通ポイントを活用した販促支援アプリ『POICHI for Airレジ(※2)』と、ニーズに応じてさまざまなサービスを自由に組み合わせることができます。iPadもしくはiPhoneとBluetooth接続の専用カードリーダーさえあれば使えるので、設置場所に悩むこともありません。誰でも簡単に覚えられる統一されたインターフェース、契約や問い合わせの一元化など、お店側の負担を最小限に抑えつつ、メリットを最大化できるのがAirシリーズの魅力です」と笑顔を見せる戸田氏。実際に利用中のお店からは、喜びの声が多く寄せられているそうです。

※1:「モバイル決済 for Airレジ」は「Airペイ QR」に名称変更しました。
※2:「POICHI for Airレジ」は「Airペイ ポイント」に名称変更しました。

 

Airペイ導入店舗の声

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・現金払いのみの時よりも外国人客が来店してくださるようになりました(飲食店)
・目の前で決済されているので、安心感を持ってもらえます(物販店)
・クレジットカードが使えると知り、複数購入していくお客さまがいました(物販店)
・クレジットカードが使えるならとお客様が来店してくれるようになりました(飲食店)
・同業者の方から「こんなコンパクトなものがあるんだ」と羨ましがられます(飲食店)

 

モバイル決済 for Airレジ(※1)導入店舗の声

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・「Alipayが使えるならもう1点!」と、購入単価が2.6倍になりました(大手アパレル)
・中国語が話せなくても、会計のやりとりがスムーズです(大手物販)
・基本的な動作は一度見れば直感的に理解できました(飛行場物販)

なお、Airペイは対応ブランド・決済手段を大幅に拡大しており、2016年12月1日からVISA/MasterCardに加えてJCB/American Express/Diners Club/Discoverの取り扱いをスタート。2017年2月1日からは、SuicaやPASMOなど9種類の交通系電子マネーでのお支払いに対応、そして2017年4月でのApple Pay対応へ向けて開発を進めています。

最後に戸田氏は「これらのサービスは単独でも機能しますが、組み合わせることでさらなる相乗効果を生み出せます。お店を取り巻く決済方法が目まぐるしく変化している昨今、対応や機能追加のプレッシャーを感じることなく“自分らしいお店作り”ができるAirシリーズをぜひお試しください」と語り、講演を締めくくりました。

※1:「モバイル決済 for Airレジ」は「Airペイ QR」に名称変更しました。

Airシリーズのご紹介

※1:「モバイル決済 for Airレジ」は「Airペイ QR」に名称変更しました。

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※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

この記事を書いた人

荒木 孝一(あらき こういち)氏

荒木 孝一(あらき こういち)ライター

1976年生まれ、埼玉県出身。ブラシレスモータの製造会社で設計に携わった後、2004年よりライターに転身。現在はライティングプロダクション「エースラッシュ」に所属し、インタビュー/製品紹介・レビュー/セミナーレポート/導入事例などIT系の記事を中心に幅広いジャンルで執筆活動中。

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