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店舗運営にPCやレジスターはいらない――iPadがかなえる自由な発想の店舗づくり

渡辺まりか (わたなべまりか)ライター

近年、飲食店やアパレル店で、iPadを使っているお店を見かけることが多くなりました。よく見ると、iPadをレジとして使っていたり、予約を管理したりしています。はたしてiPadだけでお店は回るのでしょうか?

店舗運営をiPad1台で行っている東京・麻布十番のドーナツ店「DUMBO Doughnuts and Coffee」(以下、DUMBO)のプロデューサー照井直樹さんにお話をうかがいました。

この記事の目次

「20万円のレジを購入するには200万円の売上が必要。iPadならその4分の1」

iPad1台で店舗運営をはじめたきっかけは、「系列飲食店での経験」という照井さん。「そこで使っていたレジスターでは、仮打ち(テーブルごとに受けたオーダーを会計前に入力しておくこと。これをしておけば会計がスムーズになる)ができなかったうえ、すぐに壊れてしまった。そこで、AirレジというPOSレジアプリが無料で使えることを思い出し、スタッフの手持ちiPhoneにAirレジをインストール。その場でアカウント登録後、商品設定をしたらわずか30分でレジ業務ができるようになった」といいます。

この経験を踏まえ、別の直営店ではレジスターを置かず、レジ業務はiPad、そのほかの業務はPCという方法で店舗運営を開始ところが「PCはいらないのでは……?」と考えるようになり、DUMBOを新規オープンする際に「実験的な意味合いも兼ねてiPadのみで店舗運営することにした」のだそうです。

「飲食店の場合、売上の10%が利益になればいいほうです。つまり、20万円のレジを買ったら200万円の売上を出さないといけない。レジ業務しかできないレジスターにそれだけのコストをかけるのはもったいない。iPadならレジ業務、売上集計、メールの確認や資料作成などいろいろできて、今なら5万円ぐらいで買えますからね」

店舗経営にiPadを活用する9つのメリット

店舗運営にiPadだけを使うことは、コスト削減以外にも、そのコンパクトさや万能さを活かしたメリットがいくつもあるとのこと。それはどのようなものでしょうか。照井さんに9つのメリットをお伺いしました。

1.  コンパクトだから実現する柔軟な店舗設計

2.  POSレジアプリでスムーズな開業準備

3.  豊富なアプリで楽になる日々のこまごまとした経営者業務

4.  閉店してから15分で帰れるスピーディーな締め作業

5.  売上が見えるから経営戦略も簡単

6.  スマートフォンのような操作感だから短時間でできるスタッフの教育

7.  苦手意識がないからiPadに積極的に触って育つ当事者意識

8.  印刷はネットプリントで必要最低限

9.  替えがきくから機器に不具合が起きてもダメージは最小限

それでは詳細を具体的な活用方法とともにお届けします。

 

1. コンパクトだから実現する柔軟な店舗設計

照井さん(以下、照井):店内のデザインを考えるときに今までネックになっていたのが、会計カウンター上のレジスターの存在感。置く場所が限られており、しかも大きさもあるため、1平方メートルも売り場面積が少なくなってしまいます。レジスターを置く什器を制作する費用も数十万で、コスト的にも無駄。

また、売り上げの集計やシフト管理などに使うPCやプリンターなどを置く場所のことも考えると、店内スペースをさらに取られてしまいます。

iPadなら、コンパクトなので置き場所は自由ですし、内蔵バッテリーのおかげで電源と常に接続しておく必要がなく、店内での移動も可能。店舗デザインが自由にできるようになりました。

 

2. POSレジアプリでスムーズな開業準備

照井:店舗の引き渡しが終わってから開業までは、短期間のうちにたくさんのことを済ませなくてはいけないため、大忙し。たとえば、商品登録。これはレジスターを設置してからの作業なので、店舗の引き渡し後、内装工事が完了してからやることに含まれていました。でも、iPadをレジ業務に使うと決めていれば、内装の完成を待たずにPCやiPad、iPhoneから商品登録が可能。しかも簡単に登録できるので、気持ちに余裕ができるほどです。

 

3. 豊富なアプリで楽になる日々のこまごまとした経営者業務

照井:タイムカードはiPadのアプリで。もちろん労働時間も自動的に集計してPDFでダウンロード。シフト管理もアプリがあるから、これ1台で完結しています。

カレンダーアプリも活用し、発注や予約などの予定を細かく入力して、時間が近くなるとポップアップ表示されるように設定しています。スタッフのだれもがiPadを見られるので、各自がそれを見て作業できます。指示する手間が省けますし、スタッフの自立も促せます。

 

4. 閉店してから15分で帰れるスピーディーな締め作業

照井:通常であれば、閉店後のレジ締め作業には時間がかかります。でもiPadのアプリは、お会計をするだけで自動的に売上データが貯まっていきますから、売上の計算をする必要がありません。

もうひとつ、時短に役立っていることがあります。PCだとお客さまがいらっしゃるときに使っていると「あ、あの人、事務作業をしているな」と思われてしまいますが、iPadならあまり違和感がないですよね。だから、スキマ時間にパッとiPadの画面を切り替えてメール処理をしたり、スケジュール管理をしたり、Instagramを確認したり、シフト管理をしたりなどこまごまとした業務ができるんです

閉店後にまとまった時間を取らずに済むようになったので、お店を閉めてからたったの15分で帰れるようになりました。

 

5. 売上が見えるから経営戦略も簡単

照井:以前だと、月ごとの売上の集計は一苦労。延々とジャーナルを印刷して、その紙をくるくる丸めて持ち帰って手作業でPCのExcelに入力。しかも、こすったら文字が見えなくなる、なくしたら再度打ち直しが必要など、本当に不便でした。

でも、今ならお店の日別・月別などの売上はお会計をすればデータが貯まり、アプリを開けばグラフで簡単に確認できますから、わざわざジャーナルを印刷して計算して……とやらなくても売れ筋や売れる時間帯がすぐに見られます。おかげで、月半ばや1日の前後半で構えることなく気楽に出数を確認して、その傾向からドーナツ用の生地をどのぐらい作ろうか、とかスタッフのシフトをどうしよう、といったジャッジができるようになりました。

また、本部に月に一度提出する売上集計もCSV(カンマ区切りのデータファイル)形式にダウンロードして、PCのExcelに取り込むだけ。あとは提出用にデータを加工しものの3分で集計完了。スピード感がぜんぜん違うんです。

レジスターを使っていた頃のような大げさ感は全くなく、売上の傾向を気軽に見られるようになったのが、売上集計時にかかっていた精神的負担の減少にも役立っているような気がします。

 

6. スマートフォンのような操作感だから短時間でできるスタッフの教育

照井:イマドキの人たちって、スマートフォンを使い慣れているせいか、あまりPCに慣れていない人が多いんですよね。ましてやレジスターは専門的すぎて普段の生活で触れることがないこともあり、使い方を覚えるのにしばらくかかってしまいます。でも、iPadであれば、直感的に扱える。今日入ったばかりの人が、研修なしでレジ操作も、今日の予定の確認も、日報入力も問題なく行える。だれもが即戦力として自信を持って業務を行えるんです。

 

7. 苦手意識がないからiPadに積極的に触って育つ当事者意識

照井:うちでは、スタッフが日報の作成やレシピ開発のため入力できるフォーマットを用意しています。日報を打ち込めば、売上への意識が、考えついた新商品のレシピをExcelに書き込めば、原価などが見えるため、コスト意識を各スタッフが持てるようになります。PCでも同じことができるかもしれないけど、PCへの苦手意識を持つスタッフだったら、自らやってくれませんよね。そういう点でも、iPadが役に立っていると感じています。

 

8. 印刷はネットプリントで必要最低限

照井:プリンターも置いていません。「印刷しなくて不便はないのか」と思われるかもしれませんが、狭い店内でわざわざ紙を貼り出す必要もないんじゃないかと感じています。何かを見たければ、このiPadを手にして画面に表示すればいいだけですから。

ただ、取引先に見せるような資料や、社内での会議に備える場合などに紙が必要な場合は確かにあります。でも、そういうときはネットプリント(コンビニエンスストアにあるマルチコピー機とインターネットを利用したプリントサービス)にピッとデータを飛ばして、ちょっとそのコンビニに印刷しに行けばいいだけ。インクや紙が切れた、と大騒ぎする必要もないので楽ですよ。

 

9. 替えがきくから機器に不具合が起きてもダメージは最小限

照井:レジスターが壊れてしまったら、会計業務ができませんし、タイムカードが壊れたら、勤怠管理に支障が生じてしまいますよね。でも、店舗運営をiPad1台と決めてしまっていればそういう状況になるかもしれないと不安に思う必要ありません。とりあえず、その日のうちはiPhoneでしのいで、閉店後に替わりのiPadを買いに行けばいいだけですから。アプリやサービスのほとんどは、Apple IDだけで、データを簡単に引き継げますしね。

※Apple ID・・・iPhoneやiPadに共通のサービス利用のためのアカウント

 

まとめ

これまでの「店舗の形とはこうあるべき」という枠にとらわれることなく、iPad1台でも、充分店舗の業務を行えることを証明してくださった照井さん。むしろ、従来方式より効率がよく、作業スピードも上がっているようでした。

iPadを活用したお店づくりを試してみるのはいかがでしょうか。

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DUMBO Doughnuts and Coffee 東京・麻布十番に店舗をかまえる、こだわりのNYCドーナツと、ドーナツに合わせてブレンドされたコーヒーとの組合せを提案するスペシャリティストア

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

渡辺まりか (わたなべまりか)氏

渡辺まりか (わたなべまりか)ライター

ガジェットをこよなく愛するフリーライター。福島県郡山のビジネス専門学校で約10年、MS-Accessなどの講師を務めた経験あり。自ら足を運び、目で見て、手で触って取材するのが好きな行動派。小型船舶操縦士免許2級、乗馬5級、普通自動二輪免許取得を取得するなど趣味多し。

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