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【軽減税率】軽減税率の補助金を使ってレジシステムの改修・買替を進めよう

植竹 剛(うえたけ つよし)店舗コンサルタント

お店のレジや周辺機器が8%・10%の複数税率に対応していない場合は、買い替えやリース変更を行う必要があります。決して安価ではない費用を「軽減税率対策補助金」という制度を有効に活用して負担を減らすにはどうすれば良いのでしょうか。

この記事の目次

変更すべき機器やシステムをすべて挙げてみる

取引先との仕入れ、支払いの方法とかかわる伝票管理や、顧客との金銭授受といった「消費税」に関係するすべてのことを考える必要があります。まずはお店をじっくり見渡して関係するものをピックアップしてみてください。

まずは機器類です。代表例では「レジ」「券売機」「レシートプリンタ」「バーコードリーダー」「キャッシュドロア」「キャッシュレス決済システム」「クレジットカード決済システム」などが挙げられます。他にも飲食店であれば、「ハンディターミナル」「キッチンプリンター・キッチンディスプレイ」という機器も視野に入れておくべきです。

また、すでに複数税率に対応している機器を使っているとしても、8%、10%に振り分ける「商品マスタ修正」などをレジメーカーに依頼する場合、保守担当さんの人件費も費用として掛かると考えておくべきでしょう。

次に補助金の大枠を理解していきます。

軽減税率対策補助金の型を確認する

この制度は広い範囲の業種に対応しているので読むべき資料は多くあります。ここでは概要と例示で情報を集約していきます。軽減税率対策補助金はA・B・C型の3つがあります。そしてA型は6分類、B型は2分類、C型は3分類されています。

A型の特徴は「機器の変更、改修」「商品マスタの設定」に関して、B型は「受発注システム」の改修、C型は「請求書管理システム」の改修に関する内容です。それぞれ順に見ていきます。

軽減税率対策補助金の申請型

軽減税率対策補助金ホームページより一部抜粋

軽減税率対策補助金 A型:複数税率対応レジの導入支援

A型の6分類とは何を指すのでしょうか。中小企業庁の軽減税率対策補助金のHPでは、このように書かれています。

A-1型 レジ・導入型
A-2型 レジ・改修型
A-3型 モバイルPOSレジシステム
A-4型 POSレジシステム
A-5型 券売機
A-6型 商品マスタの設定

まずは6つのうち、どれが当てはまるかを確認してください。そして、それぞれ購入や設置、申請期限等が詳しく書かれていますのでリンクでご確認ください。

そして、例えばA-1型で補助金申請をしたレジ機器にA-6型の「商品マスタの設定」をするための補助金は申請できない、つまりA型で重複の申請はできないことになっていますので注意しましょう。

A型の主な要件は次のとおりです。

  • 補助額はレジ1台につき20万円が上限
  • 補助率は3パターン
      ・基本的には、(設置に要した経費の)3/4
      ・1台のみかつ3万円未満の場合は4/5
      ・タブレットなど汎用端末の場合は1/2
  • レシートプリンタなどの周辺機器も補助対象

次の章で、例を挙げてみます。

軽減税率対策補助金 B型:受発注システムの改修等支援

B型は受発注システムの改修等支援になります。このような内容です。

  • 取引先間で共通の電子的な受発注システムを利用して受発注や管理をしているお店(事業)が対象
  • 商品マスタや発注・購買管理、受注管理機能のうち、複数税率対応に伴い必要となる改修・入替が補助の対象
  • 補助上限額は最大1,000万円で補助率は3/4もしくは1/2になる

調剤薬局のような業態では、1,000種類を超える薬剤を自動受発注システムを使って管理しているケースも見られます。在庫管理と売上管理を連動させることで業務効率向上の効果があります。逆に現状使用していて、10月以降使えなくなると店舗業務は混乱してしまう可能性があるため、早急に検討する必要があります。

軽減税率対策補助金 C型:請求書管理システムの改修等支援

C型は請求書管理のシステムを改修、導入するために必要な費用の補助を受けることができます。B・C型ともに資本金や従業員数から照らし合わせた中小企業・小規模事業者であることが前提です。

A型の事例:自店で必要な機器・システムを導入するために

それでは、実際にA型の申請を行った事例をご紹介します。

これは、今までは会計時の計算、レシートプリンター機能、ジャーナル保管機能のある、いわゆる「ガチャレジ(従来型レジ)」を使っていた利用者の事例です。今回の軽減税率が導入されるので、導入コストの低い「モバイルPOSレジ」に機器を変更しよう、という状況です。

必要機器は「タブレット」「タブレットスタンド」「キャッシュドロア」「複数税率に対応したレシートプリンター」「バーコードリーダー」に決めました。すると計算上では下記のようになりました。

タブレット50,000円 → 25,000円が補助対象(補助率1/2)
タブレットスタンド → 補助対象外
キャッシュドロアと複数税率に対応したレシートプリンター、バーコードリーダー3点セット60,000円 → 45,000円が補助対象(補助率3/4)

レジ周辺機器の軽減税率対策補助金の補助率と導入事例

ということで、合計購入金額110,000円に対して70,000円が補助金額となりますので、実質41,000円で機器を購入できたことになります。これは是非補助金を活用したいものです。ただし、先に110,000円の支払いをした後に補助金申請をし、承認後に振り込まれる仕組みになっていますので理解しておきましょう。

下記にA型の補助金申請方法を明記したリンクをご紹介しておきます。ここでのポイントは申請時にサポートが受けられるという点です。難しそうだと思ったらすぐにサポート先に質問してみるとよいでしょう。

準備から申請までのスケジュールを把握しよう

一番大切なことは、せっかく補助金の申請をしても期限が過ぎていたので受付できない、というようなミスを防ぐことです。

まず前提として、2019年9月30日までに導入または改修等が完了したものが支援対象になるということです。当たり前かもしれませんが、10月になってどれだけ大変かを確認してから機器やシステムを購入、変更しようとしても今回の軽減税率対策補助金は申請できないということになります。

そして、A型およびB-2型(受発注システム・自己導入型)は2019年12月16日までに申請を完了させましょう。B-1型(受発注システム・指定事業者改修型)は2019年9月30日までに完了することが前提で2016年6月28日までに交付申請をおこなわなければなりません。いずれにしても検討開始時期をなるべく早めて行動するべきです。

そしてこの制度は常に拡充、更新されていますので、最新の情報を入手して活用していくことも重要です。

軽減税率対策補助金 対応スケジュール

※日本商工会議所ホームページ「小冊子「中小企業のための消費税軽減税率対策2018」を発行」の「中小企業のための消費税軽減税率制度導入と消費税転嫁対策」より一部抜粋。

まとめ

  • 軽減税率導入によって購入・改修すべき内容をピックアップしてみる
  • 軽減税率対策補助金の中身をしっかり理解して、自店は何が該当するかを把握する
  • 購入・支払い → 交付申請 →承認後入金である仕組みを理解する
  • 申請期限等を確認し、早めの行動を心掛ける

軽減税率の導入で、お店における機器やシステムの変更は1店舗あたり数万円~数百万円かかると言われています。今からしっかり準備をして10月1日初日であわてることの無いようにしましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

植竹 剛(うえたけ つよし)氏

植竹 剛(うえたけ つよし)店舗コンサルタント

1971年、東京都板橋区生まれ。株式会社チームのちから代表取締役、「店長養成道場」道場主、店舗経営コンサルタント、AllAbout「店舗経営のノウハウ」オフィシャルガイド、一般社団法人インターナショナル・バリューマネジメント協会 代表理事。大学卒業後、株式会社ロッテリアに入社。その後店舗経営コンサルティング企業へ転職し、店舗の直接立て直しを100回以上経験。また、FC化事業にも多くの経験を持つ。

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