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軽減税率の適用対象となる「セット販売(一体資産)」の値引計算は?

植竹 剛(うえたけ つよし)店舗コンサルタント

軽減税率の適用対象となる「セット販売(一体資産)」の値引計算は?

【軽減税率Q&A】2019年10月1日より消費税増税・軽減税率制度が始まります。飲食料品であっても、軽減税率の対象になるものとならないものがあります。例えば、酒類は対象外です。対象・非対象の商品を一緒に販売したときに軽減税率の対象になるのか、割引の方法についてもお伝えします。

この記事の目次

割引の方法をあらかじめ決めておく必要がある

軽減税率の対象品目は、「新聞」と「飲食料品」の2つに大別されます。このうち「飲食料品」は、数多くの種類があるため、どのように提供されるかによって、軽減税率の対象になったりならなかったりします。その一例は、子どもたちに人気の高い「飲食料品とおもちゃのセット」などのような商品で、「一体資産」と呼ばれるものです。「一体資産」とは、食品と食品以外のものが同じ包装などで、セットとして販売されているものです。

例えば、ビールと惣菜を単品で販売するほかに、セットで購入したお客様に一括で値引きして販売する場合、「一体資産」に該当するでしょうか?

このケースは、ビールと惣菜をそれぞれ別々の商品として販売している場合は、「一体資産」に当てはまりません。

また、惣菜(食品)の販売は「飲食料品の譲渡」になり、軽減税率の適用対象となりますが、酒税法に規定する酒類であるビールの販売は、軽減税率の適用対象となりません。

値引きに関しての考え方

そして、値引きに関しては下記のような考え方があります。

【例】1本250円のビールと1つ150円の総菜を購入した時の割引の考え方

方法(1)

割引額を50円としたとき、それぞれの価格に対しての比率ごとに割引額を掛ける方法で処理する方法です。

・ビールの比率:250 ÷ 400 = 0.625(62.5%)
・惣菜の比率 :150 ÷ 400 = 0.375(37.5%)

この売上比率で、割引額50円を按分して割引します。

・250円 − (割引額50円 × 0.625) = 218.75円……割引後のビール価格(税抜)
・150円 − (割引額50円 × 0.375) = 131.25円……割引後の総菜価格(税抜)

この割引後の価格に消費税を掛けて計算します。

・(218.75円 × 1.10) + (131.25円 × 1.08) = 382.375円 ≒ 382円

よって、382円が販売額になります。

方法(2)

割引額を50円として、消費税が高い商品だけを割引く方法も考えられます。

・ビール250円 − 割引額50円 = 200円
・惣菜150円

そしてそれぞれの消費税を掛けて合計します。

・(200円 × 1.10) + (150円 × 1.08) = 382円

よって、382円が販売額になります。

このように、結果的に販売額は変わりませんが、実質は0.375円分の差額が出ることになります。

まとめ

販売促進の一環として割引券を配布するようなキャンペーンの際には、レジなどにこのような処理をあらかじめ登録させておき、平等な処理をすることが必要です。「どのように割引くか」も決めてからキャンペーンを実施するようにしましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

メールにて「軽減税率対策ツール」のダウンロードリンクをお送りします。

この記事を書いた人

植竹 剛(うえたけ つよし)氏

植竹 剛(うえたけ つよし)店舗コンサルタント

1971年、東京生まれ。株式会社チームのちから代表取締役。実家が菓子業で、4歳より接客を始める。大学卒業後、株式会社ロッテリア入社。店長を経て店舗経営コンサルティング企業へ転職。業績立て直し専門コンサルタントとして、100店舗以上を経験。人材による業績向上を提唱している。『「できる店長」と「ダメ店長」の習慣』(明日香出版社刊)、『店長養成道場』(日経BP社刊)を上梓。https://team-chikara.com/

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