BPSPとは?企業間の請求書支払いをカード決済できるメリット・注意点を解説

BtoB決済・支払い
煩雑な支払い業務の悩みを解決するBPSP(決済代行)サービス

この記事でわかること

  • BPSPの基本的な概念と、企業間取引でカード払いを可能にする仕組み
  • BPSP導入による業務効率化などのメリットと、手数料などのデメリット
  • BPSPサービスの導入プロセスと、サービス選定の考え方

目次

企業間取引における支払い業務に関して「取引先ごとに振込手続きを行うのが煩雑だ」「毎月の作業に多くの工数を要している」といった課題は、多くの企業にとって共通の懸念事項ではないでしょうか。これらを解決する手段として利用されているのが「BPSP」です。

BPSPは、従来のBtoB取引における煩雑な振込手続きや、支払いタイミングに関する課題を解決する有効な方法として注目されています。

本記事では、このBPSPの基本概念や仕組み、導入メリットと注意点などを解説します。企業の決済業務を最適化したいとお考えの担当者の方は、ぜひご一読ください。

BPSPとは?

BPSPによる企業間決済のキャッシュレス化を表現したスマートフォンとCASH LESSの文字ブロック

BPSPとは「Business Payment Solution Provider」の頭文字で、取引先がカード決済に未対応であっても、買い手企業がクレジットカードで請求書を支払うことを可能にする仕組みです。近年注目を集めている、「BPSP」の基本情報について、下記4点を解説します。

  • BPSPの概念・仕組み
  • BPSPが生まれた背景
  • BPSPと請求書カード払いの違い

BPSPを理解することで、企業間取引における新しい決済の選択肢が見えてくるでしょう。

BPSPの概念・仕組み

BPSPは「Business Payment Solution Provider」の略称です。売り手がカード決済未対応でも、買い手がカードで請求書を支払えるようにするサービスや事業者自体を指します。

BPSPの仕組みを、5つのステップにわけてまとめました。

売り手・買い手・BPSP事業者のそれぞれが行う業務の分解表>

ステップ誰が何をするか
1売り手 → 買い手通常通り、請求書を発行・送付する
2買い手 → BPSP事業者BPSPサービスで支払い申請をする (請求金額、支払期日、売り手の振込先口座情報などを入力)
3BPSP事業者 → 買い手買い手のクレジットカードに対し「請求金額+サービス手数料」を決済(請求)する
4BPSP事業者 → 売り手ステップ1の請求書の金額を銀行振込で支払う
5買い手 → カード会社後日、クレジットカードの利用代金として「請求金額+サービス手数料」の合計額をカード会社に支払う

カギとなるのは、BPSPを提供する事業者が買い手と売り手の間に「仲介役」として存在することです。BPSP事業者が介在することで、買い手はクレジットカード利用による支払いができるようになります。

BPSPが生まれた背景

BPSPが生まれた背景には、企業間(BtoB)取引におけるキャッシュレス化の遅れという深刻な課題があります。経済産業省の調査によれば、BtoC業態の企業ではキャッシュレス決済の導入が進んでいるのに対し、BtoB業界では導入が依然として限定的です。その要因として、複雑な加盟店契約や決済手数料の高さといった導入障壁があげられています。

とくに国内企業の大多数を占める中小企業では、十分な人材やITリソースの確保が難しく、キャッシュレスシステムの導入自体がハードルとなっていました。その結果、経理作業の非効率化や、支払いと入金のタイムラグといった経営上の問題が生じやすくなっています。こうした構造的な課題を解消するために登場したのがBPSPです。これまでキャッシュレス対応が困難だった企業にも導入しやすく、業務の効率化や生産性の向上につながる新たな決済手段として注目を集めています。

参照:経済産業省 キャッシュレス決済 実態調査アンケート集計結果(2021年)

BPSPと請求書カード払いの違い

「BPSP」は、企業間のカード決済を可能にするための「仕組みそのもの」や、その仕組みを提供する「事業者」を指す、やや専門的な用語です。一方、「請求書カード払い」や「請求書支払い代行サービス」は、多くの場合、そのBPSPの仕組みを利用して提供されている「具体的なサービス名」や「サービスの種類」を指します。

それぞれの違いは下記のとおりです。

<BPSPと請求書カード払いの比較表>

用語主な意味合い
BPSP企業間カード決済を実現する仕組み・概念、またはその提供事業者
請求書カード払い(請求書支払い代行)BPSPの仕組みを利用した具体的なサービス名やサービスの種類

サービスを探したり比較したりする際には、「請求書カード払い」というキーワードで検索する方が、具体的なサービスを見つけやすいでしょう。BPSPはそのサービスの根幹にある技術・仕組みである、と理解しておくとわかりやすいです。

BPSP導入のメリット

BPSPの導入におけるメリットとデメリットを比較検討するためのMeritsとDemeritsのチェックリスト

BPSPを導入することで企業が得られる主な4つの利点を紹介します。

  • 業務効率化につながる
  • クレジットカードのポイントが貯まる
  • 取引先に知られずに利用できる
  • 導入のハードルが低い

BPSPの活用は、支払い業務に関する多種多様な課題の解決に寄与するでしょう。

業務効率化につながる

BPSPを導入する大きな利点として、支払い関連業務の大幅な効率化があげられます。従来、多くの企業では取引先ごとに請求書を確認し、銀行に出向いたりインターネットバンキングを操作したりして、一件ずつ振込手続きを行う必要がありました。取引先の数が多ければ多いほど、この作業の時間と労力は膨大なものになりがちです。

BPSPを利用すれば、これらの支払いを普段使うクレジットカードによる決済に一本化することが可能です。BPSPサービスのプラットフォーム上で複数の請求書情報をまとめて登録し、一括での支払い申請を実現できます。さらに支払い履歴はクレジットカード利用明細として自動的に記録されるため、経費管理や帳簿への記帳、領収書整理といった後続作業も楽になります。

サービスによっては会計ソフトとの連携機能も提供されており、仕訳データの自動取り込みなど、さらなる業務効率化も図れるでしょう。煩雑なルーチンワークから解放されれば、経理担当者はより分析的な業務やコア業務に時間を割けるようになるかもしれません。

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クレジットカードのポイントが貯まる

BPSPを利用すると、企業間の支払いでもクレジットカード決済が可能になり、利用額に応じたポイントやマイルを貯めることが可能です。例えば、還元率1.0%の法人カードで毎月500万円の支払いをBPSP経由で行った場合、年間で60万円相当ものポイントが貯まる可能性があります。

貯まったポイントは、オフィス用品の購入や交通費への充当など、直接的な経費削減につながります。BPSPと法人カードを組み合わせることで、支払い業務の効率化だけでなく、ポイント獲得による実質的なコスト削減も実現できる可能性があります。

取引先に知られずに利用できる

BPSPを利用する大きな利点に、取引先(売り手)に知られずに導入できる点があげられます。BPSP事業者は売り手へ通常の銀行振込で支払い、多くの場合、振込名義人も買い手企業名に設定可能です。

そのため売り手には、買い手がBPSP経由で支払ったとは、わかりません。結果として、取引先への事前説明や承諾なしに、自社の判断でスムーズに支払い方法を変更することができます。既存の取引関係への影響を心配せず導入できる点も、メリットのひとつです。

導入のハードルが低い

BPSPは比較的容易に導入できる点がメリットであり、とくにリソースの限られる中小企業に適しています。BPSPは決済サービスであるため、金融機関のような厳格な審査や担保・保証人は原則不要です。また、新たに専用カードを作成する必要はなく、手持ちの法人カードを登録するだけで利用することができます。

申込みは多くの場合Webで完結し、最短で当日から利用可能なサービスも存在します。このように導入がシンプルかつ迅速であるため、BPSPは支払い効率化といった企業のニーズに素早く応える有効な手段といえるでしょう。

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BPSP導入のデメリット

BPSP利用に伴う手数料負担などのデメリットを検討する際に用いるDEMERITと書かれた付箋

これまでBPSPの多くのメリットについて見てきましたが、導入を検討するうえでは、下記のデメリットについても把握しておきましょう。

  • 手数料が発生する
  • クレジットカードの利用限度額までしか使えない

メリットばかりに目を向けていると、導入後に思わぬ問題に直面するおそれがあるため注意が必要です。

手数料が発生する

BPSP利用における注意すべき点の一つが、サービス利用手数料の存在です。BPSPを通じて支払いを行う場合、買い手企業は支払い金額に対して一定割合の手数料を負担する必要があります。

この手数料率はサービス提供事業者により異なりますが、支払い金額が大きくなれば、当然ながら手数料の負担も増えます。

したがってBPSP導入にあたっては、この手数料コストと、それによって得られる支払い期日延長といったメリットを比較検討することが大切です。

クレジットカードの利用限度額までしか使えない

BPSP利用時の支払可能額は、登録クレジットカードの利用限度額に制約される点にご注意ください。サービス自体の限度額に関わらず、カードの利用可能枠を超える支払いは承認されない仕組みです。例えばカード限度額が500万円なら、支払える請求額の上限もそれ以下となります。この場合、手数料も考慮する必要があるため、把握しておきましょう。

月々の支払総額が多い、あるいは他のカード利用額と合算して限度額に達する場合はBPSPを使えない可能性が出てきます。対策としては、複数カードの利用(対応サービスの場合)や、カード会社への一時増枠申請などが挙げられるでしょう。事前に自社の支払い規模とカード限度額を照らし合わせ、利用可否を判断することが重要です。

BPSPの導入方法

資金繰りの悩みに対する解決策としてBPSPの活用を閃く様子を表現した電球のイラスト

BPSPサービスの導入プロセスは、多くの場合シンプルに進められます。

まず、複数のBPSPサービス提供事業者を比較検討することから始めましょう。手数料率・振り込みまでの日数・連携可能なビジネスツール・利用できるクレジットカードブランドといった点を比較し、自社のニーズに最適なサービスを選定します。

次に、公式ウェブサイトなどから利用申込みを行います。この際、法人情報や代表者情報などを入力することが一般的です。多くのサービスでは、借入のような厳格な審査や担保・保証人は原則不要です。

申込み情報と登録するクレジットカード情報(お手持ちの法人カードなど)が承認されれば、手続きは完了となります。早ければ申込み当日から、請求書をカードで支払うことが可能になります。

BPSPなら請求書立替払いサービスがおすすめ

BPSPを利用した際の資金移動や手数料を経理担当者が電卓とスマートフォンで計算している様子

BPSPの仕組みを利用して請求書をクレジットカード払いにするには、「請求書立替払いサービス」や「請求書カード払い」といった名称のサービスを探すのが現実的でしょう。BPSPは基盤技術であり、私たちが実際に利用するのは、この仕組みを使った具体的なサービスだからです。これらのサービスを使えば、取引先へは銀行振込で支払いつつ、自社はクレジットカードでの後払いが可能となります。

数ある選択肢のなかでも、リクルートが提供する請求書立替払いサービスは、利便性の高さが特長です。書類提出が一切不要で、簡単な2ステップのオンライン申込みだけで手続きが完了します。さらに申込み後、最短で当日中には取引先への振込が実行されるスピード感も魅力のひとつです。

このサービスを利用することで、本来カード払いできない請求書の支払いを最大60日後まで先延ばしにできるため、支払い管理に余裕が生まれやすくなります。振込依頼人名を自由に設定できるため取引先に知られずに利用できることや、リクルート運営による万全なセキュリティ対策も見逃せません。手数料などの注意点も理解したうえで、請求書立替払いサービスなどのBPSP導入をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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