カード・電マネ・QR・ポイントも使えるお店の決済サービス
「Airシリーズ」を導入した6つの決め手
売上や経費の管理ができていない。経営改善の指標となる数字も定かではない。私が阿部梨園へジョインした4年前、多くの農園がそうであるように、当園も「家業」から「事業」への途上にありました。梨は一級品。どの品種もおいしいものばかりです。そして梨づくりに対する代表の阿部氏の姿勢も真剣そのもの。その姿に感銘を受け「もっと組織化を進めて、さらにたくさんの人にこの梨を届けたい」と考え、100の組織変化を行う社内プロジェクト「プロミス100」を立ち上げ、代表の右腕として経営改革に乗り出します。その流れの中で、タブレット型のPOSレジの検討も始めました。サービスを比較する際、重視したポイントは6つあります。それが「費用の安さ」と「情報管理の簡単さ」「操作性の高さ」「互換性の高さ」「クレジット決済」「他サービスとの連携性」です。その全てを高い水準でクリアしたのが「Airシリーズ」に他なりません。何といっても、「Airレジ」ならハイスペックなサービスが0円で使えますから。そこで迷うことなく「Airレジ」の導入を決めて、2015年8月から活用を始めました。
クレジットカード決済対応で売上アップ
実際に活用を始めた後、ほとんどトラブルはありません。導入前、いわゆるガチャレジを使っていたにも関わらず、「Airレジ」は操作が簡単なのでスタッフもすぐに使いこなせました。これまで電卓で集計していた売上データもリアルタイムで確認でき、その場で分析もできます。タブレットだけでなく、スマートフォンやパソコンからも操作できるので、瞬時にデータが閲覧できるメリットは計り知れません。そうした圧倒的な成果があったので2017年7月には「Airペイ」も導入しました。実は贈答用の梨を複数の方に贈るとお会計が10万円以上になるケースもあります。そのため購入の際に多額の現金が必要となり、現金の持ち合わせが足りない場合にはご購入を見送られたり、わざわざ現金を引き出しに行かれたりするお客様も以前にはいらっしゃいました。そうした不便さを解消するために導入したのですが、プラス1品の購入が増加して、直売における機会損失も解消できました。また、意外とご高齢の方のカード利用が多いのも驚きました。贈答用の梨、という商品特性から起こるクレジットカード決済の需要に対応できたと考えています。
ITとアナログを組み合わせた経営改善——守りながら変えていく姿勢
「Airレジ」や「Airペイ」のおかげもあり、現在、直売率99%超えを達成できました。その裏には「プロミス100」の小さな経営改善の積み重ねもあります。例えば、「Airレジ」を導入する一年ほど前には、パソコンに対する苦手意識を取り除くためゲーム感覚でブラインドタッチの習得に取り組んだりまでしましたから。こうした経営改善のノウハウは「阿部梨園の知恵袋」というサイトにまとめています。農業経営のノウハウの多くはオープンにされていません。しかしグッドプラクティスの共有が行われなければ、農業界全体の底上げは進まないのではないでしょうか。そこでサイトの存在意義も問うため、クラウドファンディングで資金を募集したところ、約450万円も集めることができました。最近「アグリテック」という言葉が一人歩きし、IT化すればどんな課題も解決すると考える方が多くいます。しかし農業にはアナログなアプローチも欠かせません。そこを適切に使い分けることが大切なのです。まさに「守りながら変えていく」という当園が大切にしているビジョンの通り。今後も軸をしっかりと定め、リクルートのAirシリーズの力も借りながら農業の未来を切り開いていきたいですね。
阿部梨園
栃木県宇都宮市 業種: 農園