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【初めての確定申告】個人事業主が知りたい3つの疑問と3つの注意点

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

確定申告のイメージ

「確定申告を間違えたらどうなってしまうの?」「期限を過ぎてしまったらどうなるの?」初めて確定申告をする人であれば誰でも失敗したらどうしようという気持ちでいっぱいなのではないでしょうか。ここでは個人事業主が知りたい確定申告の疑問を3つに絞り込んで解説していきます。個人事業主が知りたい確定申告の疑問を解消すれば、誰でも安心して確定申告を行うことができるようになります。

この記事の目次

確定申告はどういう制度?

確定申告とは、自分で税金を計算して申告納税する制度です。確定申告が必要な人には、原則として事業を行うすべての人が該当します。個人事業主は本業として事業取引を行い事業所得を得ることになるため、所得税の確定申告が必要となります。事業所得を得る個人事業主は青色申告白色申告のどちらかを選択することができます。青色申告を選択すれば、税金を安くするメリットを受けることができます。

青色申告が出来る人は、青色申告承認申請書を所轄の税務署へ、青色申告を行う年の3月15日(1月16日以降に開業した場合は、開業日から2カ月以内)までに提出した個人事業主です。確定申告の際には、確定申告書と青色申告決算書をセットで提出します。白色申告を希望する場合は、特に事前に申請する必要はありません。青色申告を選択しなければ自動で白色申告を選択したことになります。確定申告の際には、確定申告書と収支内訳書をセットで提出します。

青色申告も白色申告も帳簿をつける必要がありますが、青色申告は複式簿記を採用することが特別控除を受けるための条件となっています。「複式簿記は難しそう・・・」と思っている人でも、自動で仕訳データが作成されるシステムを利用すれば青色申告の条件をクリアすることができます。どちらを選択しても帳簿をつけなければならないことに変わりないため、青色申告を選択して節税のメリットを受けたほうがお得であるといえるでしょう。

確定申告はどういう書類が必要?

確定申告に必要な書類は下記の2種類に分けることができます。(※青色申告の場合)

提出が必要な書類

  • 確定申告書B
  • 青色申告決算書
  • 控除を受けるための証明書や受領証

保管する必要がある書類

  • 1年間の収入と経費がわかる帳簿や書類

帳簿や書類は確定申告書と青色申告決算書を作成するために必要な書類であるため提出する必要はありませんが、一定期間の保存義務があります。保存期間は総勘定元帳や仕訳帳、現金出納帳などの帳簿は7年間、領収書や請求書、預金通帳などの書類は5年間となっています。

確定申告書の作成方法は3つの手順で行います。

  1. 確定申告に必要な書類をすべて揃える
  2. 青色申告決算書を作成する
  3. 確定申告書を作成する

青色申告決算書を先に作成することがポイントとなります。確定申告書を作成するための収入金額や所得金額は青色申告決算書を作成することで判明するからです。必ず青色申告決算書から作成するようにしましょう。

個人事業主に関係のある税金とは?

個人事業主が納める税金のうち確定申告が必要なものは下記の2種類です。

  1. 所得税(復興特別所得税)
  2. 消費税

確定申告が不要なものは下記の3種類です。

  1. 住民税
  2. 国民健康保険
  3. 個人事業税

個人事業主の確定申告

所得税は毎年1月1日から12月31日までの1年間で得た売上や経費をもとに所得税と復興特別所得税を合わせて確定申告します。消費税も毎年1月1日から12月31日までの1年間が課税期間となり、消費税と地方消費税を合わせて確定申告します。ただし消費税の確定申告はすべての個人事業主が消費税の確定申告をしなければならないわけではありません。たとえば2年前の課税売上が1,000万円以下の場合は免税事業者となるため、確定申告不要となるからです。

個人事業主なら簡易課税が簡単

また小規模事業者に該当する個人事業主は簡易課税制度を利用することができます。原則課税に比べて事務負担が軽くなっているのが特徴です。原則課税は仕入や経費の消費税を取引ごとに1つ1つ計算しなければなりません。しかし簡易課税はあらかじめ決められた業種ごとの税率を使って簡単に計算できるようになっています。原則課税を選択する場合の課税仕入れの経費には、給与や非課税取引を含めることができない点で注意が必要です。

これで安心!確定申告の注意点3つ

所得税の確定申告をするときに注意したいポイントを3つ抑えておきましょう。

確定申告をしなかった場合はどうなってしまうのか

ローンなどの融資を受けることができなくなる可能性があります。融資を受けるときに確定申告書が必要になるからです。申告期限を過ぎても確定申告することはできますが、無申告加算税や延滞税を追加で納めなければなりません。さらに確定申告しなかったことで、国民健康保険料を多く計算されてしまうかもしれません。国民健康保険料は確定申告の所得金額をもとに地方自治体が計算するため、確定申告をしていないと所得金額がわからないという状態になります。所得金額に見合った国民健康保険料にするためには確定申告が必要となるのです。

また赤字で事業年度を終了した場合は確定申告する必要はありません。しかし確定申告することで既に源泉徴収されている所得税があれば取り戻したり、また住民税を安くしたりできるメリットがあります。さらに青色申告をしている場合は来年度の税金を安くすることもできます。青色申告には純損失(赤字)を繰り越せる特典があるからです。

確定申告後に間違ったことに気付いたらどうすればいいのか

確定申告期限内であれば何度でも提出することができます。同一人物が複数の確定申告書を提出した場合、一番最後に提出した確定申告書が有効となるからです。また申告期限後に税金が納め足りないことに気付いた場合は修正申告書を提出し、税金の納め過ぎに気付いた場合は更生の請求を行います。

還付申告できることに後から気付いた場合はどうすればいいのか

還付申告は5年間有効です。確定申告期間とは関係なく税務署で還付申告をすることができます。

まとめ

個人事業主が初めて確定申告するときに知っておきたい点は下記の3点です。

  • 確定申告は自分で税金を計算して申告納税する制度である
  • 個人事業主に関係のある確定申告は所得税と消費税の2つである
  • 間違えや申告忘れがあった場合は修正申告や期限後申告を行う

初めての確定申告でも、これらのポイントを抑えれば日頃から備えておくことができます。確定申告の仕組みや流れ、間違えたときの対処方法を理解して安心して確定申告を行いましょう。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

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中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/