確定申告は修正できるの?経営者が知っておきたい3つの訂正パターン
中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
一度提出してしまった確定申告書は修正できないと思っていませんか? 間違えて多く納税してしまったら誰でもがっかりしてしまいます。でも安心してください。実は確定申告の申告・納付期限を過ぎたあとも修正することができるのです。確定申告の修正方法を理解すれば、万が一のことがあっても冷静に対応することができます。
この記事の目次
修正申告とは?
修正申告とは申告期限後に納める税金が少ないことに気付いた場合に行う申告です。たとえば50万円を納めなければならないのに計算ミスで40万円しか納めていなかったことに気付いたときに行う申告です。計算ミスとはいえ少ない金額で申告・納税したことになるため過少申告加算税というペナルティを受けます。しかし税務署から指摘される前に自分から「間違えました!」と修正申告すれば過少申告加算税はかかりません。間違えたことに気付いたらできるだけ早く修正申告することが重要です。修正申告の仕方は下記のとおりです。
修正申告の仕方
- 確定申告書第一表と第五表を用意します。
- ②確定申告書第一表に修正後の内容を記入します。
- 確定申告書第五表に修正前の内容を記入します。
- 確定申告書第一表と第五表をセットにして税務署へ提出します。
修正申告書は税務署に用意されている他、修正申告書作成コーナーからプリントアウトすることができます。もちろんe-Taxによる電子申告で修正申告を行うことも可能です。修正申告の記載例はこちらを参考にしてみてください。
更生の請求とは?
更生の請求とは申告期限後に納める税金が多いことに気付いた場合に行う申告です。税金を多く納めてしまった場合は修正申告ではなく更生の請求を行います。税金を多く納めてしまった場合は税務署にとって不利になるため請求された内容は慎重に査定されます。税務署で検討した結果、正式に納め過ぎだと認められた場合は税金が戻ってくることになります。
更生の請求の仕方
- 更生の請求書を用意します。
- 納め過ぎの原因を証明する書類を用意します。
- 更生の請求書に理由や事情を記入します。
- 更生の請求書と添付書類をセットにして税務署へ提出します。
更生の請求書は税務署に用意されている他、修正申告書作成コーナーからプリントアウトすることができます。もちろんe-Taxによる電子申告で修正申告を行うことも可能です。更生の請求の記載例はこちらを参考にしてみてください。
期限内に修正する場合は?
確定申告の期限内(2/16~3/15)に修正する場合は、正しい内容の確定申告書をもう一度提出するだけでOKです。期限内であれば一番最後に提出された申告書が有効となるため、何度でも修正することができます。たとえば下記のように申告した場合を見てみましょう。
- 2/16:確定申告初日に張り切って申告
- 2/25:ふるさと納税していたことを思い出してもう一度申告
- 3/1:病院のレシートが出てきてもう一度申告
- 3/5:病院のレシートは昨年分だったことに気付きもう一度申告
- 3/10:長男が特定扶養親族だったことに気付きもう一度申告
期限内に5回申告していますが、一番最後に提出した3/10の申告書が有効となります。そして3/15以降にこの申告書が間違っていたことに気付いた場合は、前述した修正申告か更生の請求を行うことになります。
こんなに何度も提出しなくて済むようにこちらの記事で確定申告の疑問と注意点を確認しておきましょう。
【初めての確定申告】個人事業主が知りたい3つの疑問と3つの注意点
まとめ
確定申告の修正は下記のようにまとめることができます。
- 確定申告期限内なら何度でも修正可能で、一番最後に提出した申告書が有効となる
- 確定申告期限後に所得税が少ないことに気付いたら【修正申告】をする
- 確定申告期限後に所得税が多いことに気付いたら【更生の請求】をする
確定申告の修正について理解しておけば、万が一間違ってしまった場合でも冷静に対応することができます。結果として日常業務に支障をきたさずに、安心して店舗を運営することができるのです。
※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。
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この記事を書いた人
Airレジ マガジン編集部
自分らしいお店づくりを応援する情報サイト、「Airレジ マガジン」の編集部。お店を開業したい方や経営している方向けに、開業に向けての情報や業務課題の解決のヒントとなるような記事を掲載しています。
中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/