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自分でつくる店舗デザイン「NY ブルックリンスタイル」15のコツ

飲食店やインテリアショップ、雑貨屋さんで、「ブルックリンスタイルの内装」を見かけることが多くなりました。

モダンで洗練されたマンハッタンスタイルとは違い、アンティーク調の落ち着いた風合いは、店内のおしゃれ度をぐっと引き上げてくれます。今回はブルックリンスタイルにするためのコツや押さえるべきポイントをインテリアコーディネーターの森垣さんにインタビューし、15個まとめて紹介します。DIY(専門業者に頼らず、自分で作ること。Do It Yourselfの略)するときのポイントも満載で、自分の店舗をブルックリンスタイルにしてみたい方必見です。

この記事の目次

ブルックリンスタイルの成り立ち

森垣さん(以下、森垣) Brooklyn ParlorPIZZA SLICEなど、日本でもニューヨークスタイルを打ち出す店舗が増えています。それだけ日本人にとってはオシャレで洗練された印象のある内装様式です。

そもそも、ブルックリンスタイルとは、どういう成り立ちなのでしょうか。

今回取り上げるブルックリンは、ニューヨークにあるひとつの地域。

19世紀末から20世紀初めにかけ、アメリカへと渡ってきた移民たちの玄関口として発展し、世界の政治・金融の中心地として成長したのがニューヨークでした。全世界から多彩なデザイナーやアーティストたちが集まり、現在では、デザインやアートの融合する文化の発信地にもなっています。

ニューヨークはマンハッタン、クイーンズ、スタテンアイランド、ブロンクス、そしてブルックリンという5つの行政区から構成されています。

とくにブルックリン地区は、歴史的には交易場の街という側面もあり、レンガやタイル、鉄などが多く使用されている建物や倉庫が多く存在する土地です。

現在では、カフェやアパレルショップ、本屋なども立ち並ぶようになり、アート性あふれる街へと変容しています。ブルックリンスタイルもそんな土地で生まれました。

素材感を活かすのがポイント

森垣 ブルックリンスタイルにはいくつか特徴があります。ブルックリン地区に古くからある倉庫を改装して、ビンテージ家具や鉄、レンガなどをそのまま内装に活用して新しく生まれ変わらせたり、改装した部屋にビンテージ家具、または古くから愛用してきたラグやカーテンをレイアウトしたりなど。

使われるアイテムにも特徴があります。木目調などのフローリングとアイアンの照明など、それぞれ素材感のある物同士を組み合わせることが多いです。色味は、暗めのトーンで揃えると、統一感が出ると思います。

ただ、決して「これが正解」という明確な定義はありません。手作りで楽しめるのがブルックリンスタイルの良さといえます。

用語解説

‐アイアン……鉄。インテリアに限っては、鉄製家具を指す。

統一感を出すためにカラーバランスを考える

森垣 ポイントだけをむやみに模倣しても、統一感がなくチグハグな印象を与えてしまうことも。そこで、統一感を出すために、全体のカラーバランスを考えましょう。

森垣朋大
Charanomics.LLC代表兼インテリアコーディネーター
大学在学中にダブルスクールで住宅デザイン研究所に通う。卒業後、株式会社リビングハウスに入社。エリアマネジャー職をしながら、一般のお客様のお部屋を3000部屋以上コーディネートする。

2014年2月にインテリアコーディネート会社charanomics(キャラノミクス)を設立。同年2014年5月に空間=時間をテーマとしたコーディネートブランドINTE-CODEを立ち上げる。
店舗、住宅、シェアハウス、宿泊施設、モデルルームの内装コーディネートや家具、雑貨などの商品の企画、販売支援など多岐にわたる。今後もライフスタイルを主軸に空間事業を展開する。

ブルックリンスタイルで最も大事なのは統一感です。

インテリアの細部を考える前に、全体のカラートーンを決めましょう。そのためには、まずは「どんな雰囲気のお店」にしたいのかを考えてください。

シックで落ち着いた印象のお店にしたい場合

シックで落ち着いた印象のお店にしたい場合は、ダークグレーやブラック、ネイビーなど暗めの1色をキーカラーにし、全体の70%をこの色にします。残りの25%に別の色、5%をアクセントとなるカラーにすると良いでしょう。

シックにしたい場合は落ち着いた色をベースカラーに、メインカラーではダークトーンのものを。残りの5%ほどはアクセントとなるカラーを入れる

かわいらしくしたい場合

一方、かわいらしくしたい場合には差し色としてくすんだイエローやレッド、グリーン、ブルーなど全部で4、5色使ったほうが活気のある感じが出ると思いますね。

かわいらしくしたい場合は、ベースカラーに色味の強い色を配置。または、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの割合を変え、メインカラーとアクセントカラーに同じくらいの彩度・明度のある色を入れるとバランスよく収まる

ただし、そういった鮮やかなテイストを入れたい場合、全体の視界に入るものの10%以内に抑えるようにしましょう。そうでないと、統一感が失われてテイストが崩れてしまいます。

ブルックリンスタイルを作る15のコツ

森垣 それでは、細部の話に移りましょう。ポイントは以下の15箇所です。

床編 1. 素材感のある木材かモルタルがベター
2. 床に貼るときは少しはみ出るくらいがちょうどいい
木材編 3. 木材を貼る場合は節ありの素材を
壁紙編 4. 壁紙を貼るときは全体の2〜3割程度に
5. 上から順番に貼る
レンガ編 6.レンガは色ムラのあるもの
貼り方編 7.貼るときは梁や柱を避ける
天井編 8. 壁や床にあわせてカラーを選ぶ
9.天井を抜く際は配線と規約内容に注意
照明編 10. 大きめの照明は、床から照明までの距離が最低でも2.3mとれる範囲で選ぶ
11. ペンダントライトのシェードはマットなカラーを選ぶ
12. 電球は「エジソン電球」がマスト
家具編 13. 木材に節のあるような素材感・質感のあるものを選ぶ
14. ソファはヴィンテージ感のあるものを
15. チェアはアイアンが使われているものを選ぶ

【床編】

ポイント1. 素材感のある木材かモルタルがベター

森垣さんの手がけたBAR as oneの店内。似た素材ではSINCOL 木目調 SXG3351で
工務店などに頼むと、5500〜6000円/平米ほど

森垣 床は素材感が伝わりやすいような、マットな素材を使いましょう。ウッド、特に木目がはっきり残っているもの、足場材として使われていた木材(古材)がおすすめです。

木材はWOODPRO杉足場専門店やtoolbox、Woodyanで購入可能。このお店は広島にあるのですが、足場板の古材が安価で手に入ります。

  • WOODPRO杉足場専門店……(特徴)杉古材の足場板を主力にサイズやペイントなどの仕上げからも材種を選べるのが特徴的。
  • toolbox……古材や足場板も選べる。特徴は、材木を加工したり取り付けたりするパーツや付属商品が豊富に選べること。また用途別でどの様に使用すれば良いかの実例集が豊富。
  • Woodyan……本業が材木の卸販売なので在庫数が多くパレットや丸太から購入できるのが特徴。大量に注文する時はおすすめ。

最近ではモルタル(コンクリートの床に防塵床用塗料という専用ワックスを塗るだけの工場の跡地のようなスタイル)も流行っています。「スッキリ見せたい」ときはモルタルの床がおすすめ。

逆に、温もりや暖かさを出したい、ゆったりと落ち着く空間にしたいときは木目を選ぶと良いでしょう。

モルタルにしても、木材にしても、ちりやほこりが舞いやすいので、防塵加工はマストです。

または、店舗内装費を安く抑えたい場合は、塩ビ(塩化ビニール)タイルという手もあります。木目調のタイルを貼ることで本物の木材より低コストにすることも可能です。

塩ビタイルは、sangetsuやリリカラ、シンコールのメーカー商品をネットで購入できます。

  • sangetsu……業界最大手で選択できるスタイルや種類が豊富
  • リリカラ……ウッド調でも古材やアンティーク系の床材が豊富
  • シンコール……木目でもヘリンボーン柄やパッチワーク柄などが豊富

用語解説

‐モルタル……砂とセメント、水を混ぜた建築素材。レンガやフェンスを敷くときなどの基礎素材として使われることも多い。いわゆる「コンクリート打ちっぱなし」はモルタルであることが多い。
‐マット……光沢のないものを指す

ポイント2. 床に貼るときは少しはみ出るくらいがちょうどいい

森垣 自分で施工する際には、シートを貼る前に、糊を床に撒き、端から(出入り口から一番遠いところから)順番に貼っていくようにしてください。こうしないと、乾くまで部屋から出られなくなってしまいます。

床を貼る際に共通して気を付けるポイントは、床のサイズをきちんと測ること。角から少しはみ出るくらいに貼り、余った部分は押し込むようにして、それから切り取るときれいに仕上がります。

【壁編/木材】

ポイント3. 木材を貼る場合は節ありの素材を

森垣 壁は、お店を印象付ける大切な部分。より印象的に見せたいなら、「節(ふし)あり」の木材がおすすめです。ブルックリンスタイルのテーマのひとつは「リユース」。新しいものをそのまま使うのではなく、物を大切しながら長く使用するという考えが支持されています。

そのため、本場ブルックリンでも床同様、足場板に使用されていたものを再利用することが多いです。その雰囲気を出すために、日本でもあえて釘の跡や節、虫食いのある古材に人気が集まっています。

ただ、人気ゆえに高価になっていることも。そこで、釘や節などのない木材に少しでも味を出すために素地のままではなく、より色ムラを出すために塗料を塗ることでまかなうケースが多いです。

おすすめは、シャコビーンというカラー。透明度が高く、木材の色味を浮き上がらせるための塗料です。

だいたい3回くらい塗ると、写真のような風合いが出ます。ニスは変なツヤ感が出てしまいますので、塗らないでください。

壁に木材(古材)を貼り付ける際は、綺麗に形が揃ったものではないのでひと工夫が必要。貼る際に必要なのは、木材用ボンドと、仮止めをするための「タッカー」です。

まずは、貼りたい壁の縦横幅を測ります。縦の幅をもとに、板が何層になるか計算してください。その後、足場材を長めにとります。たとえば、横313メートルの壁板でだいたい板3枚使うくらいの長さならバランス良く配置できます。一番長い木材で140メートルほど、残りは壁の長さにあわせてカットしてください。

また、足場材や素材感のある木材は色ムラがあります。濃い色や薄い色が一箇所に固まると不自然。作業前には濃い色〜薄い色の色別に分別しておき、適度にバラけさせながら配置することも重要なポイントと言えます。

用語解説

‐シャコビーン……色を付けるのではなく、木材の素地を強調するために使う発色の弱いカラー。シャコビアン、ジャコビーンなどと呼ぶ場合もある。

【壁編/壁紙】

ポイント4. 壁紙を貼るときは全体の2〜3割程度に

森垣 壁紙を貼るのも良いでしょう。貼る場所は、店舗または部屋に入った瞬間目に入る場所。目立つ場所に貼ることで、訪れた人の印象に残ります。

ただ、すべてを壁紙にするのではなく、壁全体に対し2〜3割程度に収めることで、アクセントとして機能します。お店全体に彩りを与えるため、思い切った印象を与えるような色や素材を選びましょう。ウッドをメインとした内装であれば、ネイビーのレザーを貼る、といった具合です。

全体のトーンはあわせながら、異素材やカラーの違う壁紙を選ぶと良いアクセントとなります。

レザーのような質感を持つ壁紙。本物のレザーよりも手軽に貼れて、コストダウンできる

最近は壁紙も進化してきました。レザーのような質感をもつ壁紙もあります。これらの壁紙はWALPAやTECIDO、tomitaで購入可能です。

  • WALPA……ヨーロッパがメインの壁紙、素材感やフォトウォールーなど幅広く選定できる。
  • TECIDO……イギリス、ヨーロッパの壁紙がメイン。貴賓を感じる壁紙が多く、直線や円や花柄のリピートなど大人の壁紙
  • tomita……ヨーロッパ、特にスウェーデンやドイツ、イタリアの壁紙が豊富。日本の和紙などを使用した壁紙も豊富

壁紙を貼る一番のメリットは、比較的安価にさまざまな素材をつかっているように見せられること。ただし、近くで見ると壁紙だとわかってしまうデメリットがあります。明るい部屋では照明の反射もあるので、素材感の演出は難しいもの。そのため、暗めの部屋・店舗に向いているといえます。

ポイント5. 上から順番に貼る

森垣 貼る時の注意点は3つ。壁紙のしわが寄らないように、下地をしっかり拭いておくこと。糊を事前に壁紙につけておくこと。そして「上」から貼ることです。

下地は水で濡らして固く絞った雑巾で、全体を拭きます。壁紙の方に糊を少し付けて、上から貼ります。下部はあまった箇所をカットしてしまいましょう。壁の上部の方が人が目にしやすいので、上には良い素材を持ってくるようにしましょう。下は椅子やソファで隠してしまうこともできます。

【壁編/レンガ】

ポイント6.レンガは色ムラのあるものを

森垣 壁にレンガを貼ることもおすすめです。

ブルックリン地方はレンガの建物が多く、ブルックリンといえばレンガといわれるほどイメージが定着しています。

ただ、本物のレンガだとコストも面積もかさんでしまうため、レンガ風のタイルを使うと良いでしょう。ポイントは、あまり鮮やかさのないものを選ぶこと。さらに色ムラのあるレンガタイルだとなお良しです。

私の好みは「細いレンガ」。スタイリッシュに見せることができます。

一番のポイントとなるのは、レンガの貼り方です。レンガの組み方は「芋目次」や「馬目次」、「網代目次」など、さまざまありますが、「馬貼り」が一番簡単に、かつブルックリンスタイルに近い形ではないでしょうか。一番人気があるのも「馬貼り」ですね。

タイルを貼るのに必要な塗料一式がそろったキットがECサイトなどで販売されていますので、それを使用しましょう。ポイントは、しっかり混ぜて、ヘラでしっかりつけて、ムラのないよう薄く壁に塗り、レンガやタイルをつける、ということです。

【壁編/貼り方編】

ポイント7.貼るときは梁や柱を避ける

店舗には梁や柱など、多くの出っ張りが存在していることが多いもの。ここに壁紙やレンガタイルなどを貼ってしまうとたわみや厚みに違和感が生じてしまう

森垣 壁紙や板、レンガなどを貼る際にもっとも気をつけてほしいのは、梁や柱など、凹凸のある箇所はしっかりと下地処理や下地調整を施すこと。特に壁紙は角でたわみやすいので壁紙だとひと目でわかり、とたんにチープな印象となってしまいます。凹凸のある場所では可能な限り壁紙を避けましょう。

用語解説

‐下地処理……ペンキを塗る、壁紙を貼る、塗り壁材を塗るといった施工を行う際に必ずおこなう加工前の壁に対する処置のこと。下地調整、 素地調整ともいい、化粧におけるファンデーションのような役割を果たす。

‐下地調整……素地の劣化(外壁のひび割れや亀裂、鉄部の錆びなど)や、下地の劣化(表面のカビ、汚れ、塗膜の剥がれ)をできるだけ除去するための工程。高圧洗浄、樹脂注入、目地のシーリング、ケレン(旧塗膜の除去・錆び落とし)などの処理を指す。

‐シーリング……水密性や気密性を高めるために、目次の隙間などに合成樹皮や合成ゴム製のペーストを満たすこと。

【天井編】

ポイント8. 壁や床にあわせてカラーを選ぶ

森垣 天井は白か黒、モノトーンで選ぶのがベターです。天井に色をつけ過ぎてしまうと、そちらに目線が行ってしまいます。ただし、壁の色と近いトーンで選んであげたほうがいいですね。壁が暗めの色なら黒または同色、壁が明るいのなら白か同色を選んでください。

床と天井をまったく一緒の素材、色で合わせるサンドイッチ方式もあります。色だけでなく木目で合わせても、統一感が出てアクセントになります。天井を抜いた場合、ダクトレールの色は、ブラックがおすすめ。締まった印象を与えますし、この後説明しますアイアンの照明とも相性が良いです。

ブルックリンスタイルにこだわるのであれば、天井を抜いて、ダクトをあえて見せてしまうのもアリかな、と思います。

用語解説

‐ダクトレール……複数のライトを任意の場所に取り付けるための棒状の照明部品。一つの電源で複数の電球を使用できることが利点。

‐ダクト……空調器具や換気扇などに空気を送る管。

ポイント9.天井を抜く際は配線と規約内容に注意

森垣 天井を抜く際は、配線の問題もあるので専門の業者さんにお任せしたほうが良いでしょう。また、一度抜いてしまうと原状回復が高額となりますので注意が必要です。

【照明編】

ポイント10. 大きめの照明は、床から照明までの距離が最低でも2.3mとれる範囲で選ぶ

森垣 大きな照明はインテリアのアクセントになります。床から照明までの距離が2m30cmほど確保できる大きさのものを選びましょう。開放感が出るためです。

天井高が低い場合はあまり大きい物を選ばず電球だけの照明などにしましょう。

照明の素材はツヤのないものを選んでください。もっともおすすめなのはアイアンです。もともと工業地帯や倉庫街で生まれたブルックリンスタイルは、工業製品が多く使われています。利便性の高さと見た目の美しさのある工業製品にはアイアン素材のものが多いのです。

シャンデリアも、上の写真のようなアイアンを選ぶとブルックリンスタイルとよく調和します。

ポイント11. ペンダントライトのシェードはマットなカラーを選ぶ

森垣 シャンデリアでなくても、ペンダントライトでもOKです。ペンダントライトを選ぶ場合、大きさはテーブルの80%以上をきちんと照らすことが出来ればOK。ただ、140cm前後の中型のダイニングテーブルの場合は、直径40cm〜60cm程度あたりを照らせれば良いでしょう。

更に大きければ、よりペンダントライトの直径が大きいものを選ぶと良いです。小型のペンダントライトを複数吊るして照らす方法もあります。その場合、140cm〜160cmのテーブルには小さめのペンダント2つ、160cm以上のテーブルには3つ以上のペンダントをつけてバランスをとってください。

一般的な天井高は2m40cm~50cm。この場合におすすめなのは、コードの全長が50cm、シェードの高さが10cmほどのものを取り付けると、床から1m90cm~1m80cmの高さにシェードの最下部が来る計算になります。

2m50cmよりも天井高が高い場合はシェードの最下部から床までが2m以上ある照明を選びましょう。天井高をしっかりとることで空間も広く感じます。

大きさに関しては、下にあるテーブルや全体的な壁と壁の間に合わせて決めるのがポイントです。

カラーリングは、お店のイメージに合わせて変えると良いでしょう。シックにしたければ、グレーやブラックなどの色味をおさえたものを。少し可愛らしさを出したければ、カーキやネイビーなどを選ぶと良いでしょう。

用語解説

‐ペンダントライト……コードやチェーンを使って天井からぶら下げるタイプの照明器具の総称
‐シェード……照明器具の笠(かさ)のこと

ポイント12. 電球は「エジソン電球」がマスト

森垣 照明のイメージがまとまらない場合、裸電球――「エジソン電球」を使ってみてください。エジソン電球は、工場や船ではよく使われていたもの。電球の中のフィラメントが見えるというのが特徴です。最近はLEDタイプのものも出てきましたので、店舗をつくる際にまとめて購入してしまうのがおすすめ。

そのまま使うもよし、シェードと組み合わせて使うもよし。流行にもなっていますし、センスよく見せられます。

用語解説

‐フィラメント……電球から真空管の中にある細い線のこと。電流を流すと高温となり、光を発する

【家具編】

ポイント13. 木材に節のあるような素材感・質感のあるものを選ぶ

森垣 家具によっても、お店の雰囲気がぐっと変わります。ブルックリンスタイルのポイントは、アンティーク感や素材感の感じられるもの。アイアンや木材にみられる、マットな質感も大切です。

木材の中でも、節があるものは、より素材感を感じられるので良いかなと思います。逆におすすめしないのは、変につやがあるもの、色のありすぎるもの、シート張りの家具でしょうか。素材感が感じられないと、チープ感が出てしまうのです。

自作する場合、素材選びをしっかりしましょう。DIYで制作するなら集成材がおすすめです。
あまり綺麗すぎる材より、節があったり、虫食いがあったりするようなものを選んでください。素材感を楽しめるので、雰囲気がでます。

材に関しては針葉樹であるパイン材(アカマツ・ホワイトウッド・イエローパインなど)は柔らかいので加工しやすく、ホームセンター等でも簡単に入手できます。

どのような家具をどれだけ作成するのかをしっかりと計画しましょう。ホームセンターでは必要分だけ木材を切ってくれます。切って持ち帰ればスムーズに制作できます。

なお、ソファや椅子は人の体重がかかります。破損による事故を防ぐためにも、DIYより購入をおすすめします。

予算重視も重要ですがサイズ選びをしっかりしましょう。
お部屋の大きさや用途に合わせて、しっかりとした動線が取れるような家具の大きさを選定してください。
テイストに関してはアメリカビンテージのアンティークショップなど、コンセプトがしっかりとしたお店で購入して揃えるのも統一感があるので便利です。

カラーに関しては、木材の色のトーンはできる限り近い物を選んでお部屋全体をコーディネートして行きましょう。

極端に色が鮮やかな物などは避けて、空間に馴染むカラーを選定してください。ベースカラーになる家具の色合いは2色〜3色までの色合いで統一すると調和がとりやすいです。

ポイント14. ソファはヴィンテージ感のあるものを

森垣 ソファはヴィンテージレザー使っているものがいいですね。ムラがある革、または加工していない革は、時間が経つにつれて味が出てくるんです。

経年変化をより楽しみたいなら、オイルレザーのソファや、レザーの質感がそのままわかる、素地が見えるものなんかを置くいても良いでしょう。

用語解説

‐オイルレザー……動物の革が硬化や腐敗することを防ぎ、丈夫にするための工程(なめし)で油を染み込ませた革素材。油を染み込ませることで、しっとりとした質感と光沢が生まれる

ポイント15. チェアはアイアンが使われているものを選ぶ

森垣 統一感を出してすっきり見せたいなら、総アイアンのイスを選びましょう。

スタイリッシュに見えます。ただ、それだとラフさに欠ける、ということであればおすすめは「アイアン×ウッド」です。

マットな素材の木材に、アイアンを組み合わせることで、シックさとあたたかみを同時に演出できます。ウッドにもいろいろな種類があるので、「アイアン×古材」など、木と融合したものを選べば、きれいにまとめられると思います。ポイントは「カジュアルに見せ過ぎないこと」ですね。

まとめ

人気の高いブルックリンスタイル。床や、天井、また家具などに共通していえるのは「素材感」を大切にしたスタイルだということ。新しさを押し出すのではなく、「古さ」を現代風にアレンジした見せ方は、スタイリッシュで落ち着きを与えます。

今回はDIYで内装をブルックリンスタイルにする方法を主に紹介しましたが、よりこだわるのであればプロに頼むのもひとつの手。

ぜひ、店舗をブルックリンスタイルにする際の参考にしてみてください。

INTE-CODE紹介(http://charanomics.com/

空間=時間の提供をテーマに 店舗、オフィス、モデルルーム、一般住宅など幅広くコーディネート提案をしてくれます。

 

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

高根千聖(たかね ちさと)氏

高根 千聖(たかね ちさと)編集者

株式会社ZINEの編集者。編集プロダクションで週刊誌の編集・ライター業務に従事。その後、制作会社にて紙媒体やWEBサイトのディレクション、編集・ライター業務に携わる。得意ジャンルはビジネスやグルメ、芸能など。

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