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所得税の予定納税とは?納付額や支払時期・減額申請に関してわかりやすく解説

所得税の予定納税とは? 経営初心者が知っておきたい4つのポイント

個人事業主の中には、ときどき税務署から所得税の予定納税ということで、金額が記載された納付書が送られてくることがあります。とりあえず届いた納付書をそのまま支払っておくという方も多いと思います。予定納税とは、簡単にいえば、1年分の所得税を分割して納税することで、負担を軽減する制度です。どのような制度なのか見ていきましょう。

この記事の目次

ポイント1 所得税の予定納税は前年分の確定申告の納税額で決まる

所得税の予定納税は前年分の確定申告の納税額で決まる

予定納税の義務があるかどうかは、前年分の確定申告の際に申告した納税額で決まります。確定申告の期限は毎年3月15日です。例えば2018年分の確定申告(2019年3月15日が申告期限のもの)の納税額をベースに、2019年中の予定納税の金額が決まります。

予定納税の金額は、前年分の確定申告で、計算された納税額(予定納税額を引く前の金額です。以下「申告納税額」といいます)の3分の2となります。ただし、前年分の確定申告での申告納税額が15万円未満の場合は、予定納税はありません。15万円から予定納税があるということは、最低でも予定納税額は10万円ということになります。

ポイント2 予定納税は年2回に分けて行う

予定納税額は、前年分の申告納税額の3分の2ですが、納付自体は2回に分けて、3分の1ずつ行います。2回の納期は、それぞれ7月1日~7月31日と、11月1日~11月30日です。

予定納税額自体は、確定申告書の数字をもとに税務署で計算されます。そのため、予定納税の時期がくると、税務署から前年分の申告納税額の3分の1の金額が印字された納付書が確定申告書上の住所に郵送されてきます。その納付書の金額をそのまま納付すれば、予定納税の手続きは終了です。

「予定」とは付いていても、予定納税は所得税法で納税義務が定められた税金です。年末にまとめて納めるから予定納税は納めなくてもよいというものではなく、決められた納付額は必ず納付する必要があります。

ポイント3 予定納税額は、確定申告の時に控除できる

予定納税の金額は、あくまでその年の確定申告で発生する所得税を前払いしているだけです。そのため、確定申告の際に、申告納税額(納めるべき税額)に対して予定納税額(すでに納税している税額)が多いか少ないかを確認する必要があります。

予定納税額が少ない場合は、その年の申告納税額から、予定納税した所得税の金額を控除して(差し引いて)から不足分を納税することになります。

一方で、年間の売上や所得控除などの金額によっては、確定申告で計算した納税額よりも、予定納税で納めていた金額のほうが大きくなることもあるかもしれません。このような予定納税額が多い場合は、納めすぎていた予定納税の金額は、確定申告をすることで還付を受けることができます。

予定納税額は、確定申告の時に控除できる 予定納税額の差分による確定申告時の対応

ポイント4 予定納税の金額が払えない場合は、申請により減額してもらえることがある

前年はかなり事業の調子が良く納税額が大きくなったが、今年は調子が悪く資金的にも厳しいというときには、前年分の申告納税額をベースに計算される予定納税の金額の納付が難しいといったこともあります。そのような金銭的に厳しいときには、7月15日までに税務署に予定納税額の減額を申請できます。

もちろん誰でも認められるわけではなく、かつ減額申請をする時点での、その年の納税額についての見積もりの数字や計算根拠も提出する必要があるなど、手続きとしては非常に面倒なものです。よほどの事情がある場合の手段といえます。

まとめ

  • 予定納税の金額は、前年の申告納税額の3分の2の金額である
  • 予定納税は、7月1日~7月31日と、11月1日~11月30日の2回の納期に分けて、それぞれ申告納税額の3分の1を納付する
  • 予定納税額は、確定申告において、その年の申告納税額から控除できる
  • 予定納税額を支払うことが難しい場合は、税務署に申請して減額してもらえることがある

予定納税は、年末に所得税の全額を一度にまとめて納付することによる負担を軽減できる便利な制度です。自分に予定納税の義務があるかどうかを把握して、税務署から納付書が送られてきたら忘れずに予定納税を行いましょう。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で11年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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