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税務調査は怖い?オーナーが税務調査の際に気をつけたい3つのこと

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

「税務調査」と聞くと、何となく身構えてしまう方も多いのではないでしょうか。やましいことがなくとも、何か追加でお金を支払わなければならないのではないかと怖がってしまう方も多いでしょう。税務調査は会社の社長のような方にだけ関係するものではなく、お店のオーナーなど、個人事業主が税務調査を受けるケースもあります。個人事業主の方が税務調査を受ける際に、日ごろから気をつけるべきことについて学んでいきましょう。

この記事の目次

税務調査とはどんなものなのか?

税務調査とは、確定申告などで申告した内容が正しいかどうかということを調べるものです。税務調査には大きく分けて以下の2種類があります。

  • 脱税の疑いが強い相手に対し行われる「強制調査」
  • 一般的な納税者に対して行われる「任意調査」

圧倒的に多いのは任意調査であり、任意調査の場合には納税者の同意が必要になります。

実際に調査によって申告の誤りを指摘されることも多く、その場合には修正申告などの対応をしなければなりません。修正申告を行わない場合、また悪質な不正の場合には、追徴課税を命じられる場合もあります。

このように、調査によって問題が見つかった場合には対応する必要がありますが、基本的に脱税などの悪質な不正がなければ追徴課税などを求められることもありませんし、過剰に心配することはありません。

個人事業主に対してはどのような調査が行われる?

税務調査は多くの場合法人に対して行われますが、個人事業主の場合にも税務調査が行われることがあります。個人事業主で、特に1000万円以上の所得があるような方は、比較的高い確率で税務調査を受ける可能性があります。業務が順調な方は特に気をつけておいた方が良いでしょう。

個人事業主に対する税務調査の主な内容として、以下のようなことが挙げられます。

  • 期間差異の是正
  • 経費関係の申告の正誤

期間差異の是正とは、計上すべき項目をきちんと定められた時期に計上しているか確認する作業です。この部分に間違いが見つかった場合には修正申告や更正が必要になり、さらに悪質な偽装の場合には重加算税のペナルティを受けることもあります。

経費関係の申告の正誤は、経費がきちんと間違いなく計上されているかということを確認するものです。この部分でも、期間差異と同様に間違いがあれば修正申告などが必要になります。

個人事業主の税務調査時に注意すべき3つのこと

このような個人事業主に対して行われる税務調査の特徴を押さえたうえで、個人事業主が日ごろから気をつけておくべきこととしては、以下の3つのことが挙げられます。

  • 期ずれ(期間差異)を起こさないようにする
  • 経費と私費をきちんと分けておく
  • 帳簿をある程度分かりやすく整理しておく

期ずれに関しては、前述した税務調査時にチェックされやすい期間差異を起こさないよう、項目の時期を正しく記入することを徹底しましょう。

経費に関しては、特に交際費や家事費など、自分の生活に関わる私費を経費として計上しないように注意する必要があります。交際費などは経費関連で最も突っ込まれやすい部分です。

帳簿の整理に関しては、日ごろから帳簿を見やすい状態にしておき、期ずれや項目の間違いに早めに気づけるようにしておくことが大切になります。見やすい帳簿は、煩雑な確定申告時の作業も楽にしてくれます。

まとめ

個人事業主が税務調査を受ける際に気をつけるべきことは以下の3点だと言えるでしょう。

  • 個人事業主が税務調査時にチェックされることを把握する
  • 期ずれや経費関係の処理を正しく行う
  • 脱税をしていなければ安心だということを理解する

税務調査と聞いて過度に身構える必要はありませんが、やはり日ごろから帳簿をきちんと整理し、正しく処理をしておかないと修正申告などの嵐になってしまう可能性もあります。そうなると、もはやお店の営業どころではなくなってしまいます。本業に専念するためにも、経営が順調に行っているオーナーの方は今一度帳簿を確認してみてはいかがでしょうか。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

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中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/