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SNS広告とは?媒体の種類と特徴・出稿するメリット

里田 実彦(さとだ みつひこ)マーケティングプランナー/コンテンツ・ストラテジスト

SNS広告とは何かを解説する記事のメイン画像。スマートフォンの上に置かれた「SNS」の文字の周りにミニチュアの人々が立っている

SNS広告とは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の各プラットフォームに配信する広告のことです。主要なSNSを媒体として広告を出すことが可能で、タイムラインやストーリーズ、おすすめアカウント欄などに広告を表示することができます。
この記事では、SNS広告とは何かについての基礎知識をお伝えするとともに、各SNSプラットフォームの特徴、効果を上げるためのポイントについて解説します。

この記事の目次

SNS広告とは

SNS広告とは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の各プラットフォームに配信する広告のことを指します。具体的には、Instagram(インスタグラム)、Facebook(フェイスブック)、LINE(ライン)、X(エックス、旧Twitter)、YouTube(ユーチューブ)、TikTok(ティックトック)といったSNSが主なプラットフォームになります。

SNS広告では、ユーザーのプロフィール情報(住所、年齢、性別、趣味などのデモグラフィックデータ)に加えて、 SNSでの活動内容 (発言、閲覧履歴、いいねなど)をデータとして活用し、より細分化されたセグメントへの広告配信を可能としています。

SNS広告のメリット

ニーズに合わせたターゲティングが可能

SNS広告のメリットの一つとして、「ニーズに合わせたターゲティングができる」ことが挙げられます。SNSではアカウント登録時に詳細な情報を登録しているケースがほとんどです。住所や年齢、性別のほか、学生なのか社会人なのか、学歴や趣味といった情報まで登録されていることは珍しくありません。

また、SNS上での行動履歴を活用したターゲティングも可能です。いいねを押した対象、投稿の頻度、シェアの内容などから、たとえば「30代女性・都内勤務・コスメへの興味が深いアクティブ層・休日は外出が多め」といったセグメントが可能です。そのため、企業が狙うターゲットに絞った広告展開が可能となります。

潜在顧客へのリーチが可能

一般的なインターネット広告、たとえばリスティング広告の場合、検索という具体的な行動を取ったユーザーが対象になります。リターゲティング広告も、特定のサイトを見ているなどの条件がついてきます。「顧客の行動」を見て広告を表示させるため、たとえばコスメの広告ならば、コスメに興味がある・探しているユーザーに効率的にリーチできますが、逆をいえば、潜在顧客には広告が表示されないという問題があります。

一方、SNS広告の場合、顧客データに基づいたセグメントはするものの、プッシュ型で広告を表示させます。そのため、自分ではまだ課題を認識していない、行動を起こしていない潜在顧客にもリーチすることができます。

バズる可能性がある

SNS広告のメリットとして、予想を超えてバズる(拡散される)可能性があることもポイントです。その結果、非常に多くのユーザーにリーチできるチャンスが生まれます。SNSの投稿のなかに自然に溶けこみ、それでいてキャッチーな広告であれば、ユーザーにシェアされるなどによって、拡散されることもありえます。一方、意図しない方向でバズってしまい、マイナスのイメージが生まれる危険性があることも認識しておく必要があります。

SNS広告とリスティング広告の違い

SNS広告とリスティング広告の違いを比較した図。SNS広告は「潜在層」の認知獲得に、リスティング広告は「顕在層」の集客に効果的である、というそれぞれの役割の違いを解説

SNS広告とリスティング広告の違いは、大きく分けて「潜在顧客へのアプローチがSNS広告」、一方で「顕在顧客へのアプローチがリスティング広告」になります。SNS広告は、悩みごとや欲求がまだはっきりしていない、何となくSNSを眺めているユーザーにもリーチできる広告であるため、潜在顧客にアプローチしたいときに向いています。一方、リスティング広告は、悩みごとや欲求が顕在化していて、検索エンジンでキーワードを入力して検索しているユーザーに向けた広告であるため、顕在顧客にアプローチしたいときに適しています。

SNS広告では、ターゲットとなる潜在顧客は、情報収集や購買などの意欲がない・少ない状態のため、「検索エンジンで検索する」という積極的な行動にまでは至っていない「コールド(冷たい)」の状態です。そのためSNS広告では、認知してもらうこと、興味を持ってもらうことを意識した広告内容を検討すべきです。

一方、リスティング広告でターゲットとなる顕在顧客は、「困っていることがあり、解決したい」「具体的な商品・サービスがほしい、買いたい」という「ホット(熱い)」の状態にあります。リスティング広告の顕在顧客は、解決策や特定の商品・サービスを積極的に求めている状態にあります。そのため、リスティング広告では、他社との差別化や購入を後押しする具体的な情報を提示することが求められます。

SNS広告とSNS投稿の違い

企業のマーケティング活動では、SNS広告のみならず、企業アカウントによる「SNS投稿」も積極的に活用されています。顧客とのコミュニケーションを図る上でSNS投稿は高い効果を発揮しますが、SNS広告とは異なる意味合いを持ちます。SNS広告とSNS投稿の違いについて確認しておきましょう。

SNS広告 SNS投稿
  • 潜在顧客にアプローチ(フォロワー外に向けた情報発信)
  • 認知度や好感度の向上、興味を持ってもらうことが主な目的
  • 掲載費用が発生する
  • すでに興味・関心を持っているユーザー、顧客にアプローチ(フォロワーに向けた情報発信)
  • ファン化、継続的な関係強化、ブランディングが主な目的
  • 掲載費用は発生しない
 

また、SNS広告には、通常のSNS投稿と区別するために「プロモーション」「広告」といったマークと広告主へのリンクが表示されます。

SNS広告の予算の決め方

SNS広告の予算を決めるには、次のような方法があります。

目標から逆算する

たとえば、月の売上目標50万円に対し、SNS広告費として10%を充てるとすれば、5万円が月の予算となります。売上目標に対して広告予算を決めるため、過剰な広告費負担になりにくい特徴があります。

損益分岐点から逆算する

5,000円の商品に対し、原価が2,000円である場合、3,000円が損益分岐点となります。つまり、販管費は3,000円までならば赤字にならない、それ以下なら利益が出るということです。この商品を月に10個販売したい場合、SNS広告費(販管費の一部)の予算は月額最大3万円となります。ただし、最大の3万円を使った場合は利益が出ないことになるので、別途、想定利益率を設定して、広告予算を決める必要があります。

LTV (顧客生涯価値)の視点から逆算する

利益が5,000円の商品が年に4回リピートされる場合、顧客1人に対して年2万円の利益が見込めます。新規顧客20人を目標とする場合、40万円が年の目標利益となるので、月に換算すると、SNS広告の予算は最大3.3万円となります。健康食品や化粧品といったリピート購入が見込める商材の場合、あるいはSaaSなどのサブスクリプションモデルでのサービスのケースでは、LTVによる広告予算の設定が適しているといえます。

SNS広告予算の決め方は店舗や企業の事情によってさまざまです。上記を参考に、それぞれの経営方針や状況に応じた予算を決定しましょう。

主要なSNS広告の料金体系

SNS広告でかかる費用は、ほとんどの場合、月額の料金ではなく、表示される・クリックされるなどの、なんらかの成果があった段階で料金が発生する仕組みになっています。主要な課金方式について紹介します。

インプレッション課金

広告が表示された回数に応じて料金が発生します。参考ではありますが、1,000回の表示で500円程度が一般的な料金になります。

見られなければ料金は発生しないため、ターゲットセグメントが適切ならば、無駄な料金は発生しません。 ただし、ターゲットセグメントが適切でないと想定外のユーザーに表示されてしまい、無駄な費用が発生することになります。

クリック課金

広告の表示回数ではなく、その広告がクリックされた回数で課金されます。
ユーザーが具体的にクリックするという行動に対して料金が発生するため、遷移先のLP・サイトが適切であれば、高い効果が望めます。
ただし、広告の内容によってクリック数は大きく差が出るため、ABテストなどで広告の最適化は必須となります。

エンゲージメント課金

X(旧Twitter)で採用されている課金方式で、広告に対して、いいねやリポスト(リツイート)された回数に応じて課金されます。
ユーザーの反応に対して料金が発生するため、効率がいい方法だといえます。

インストール課金

スマートフォンやタブレット端末で、該当するアプリがインストールされた場合に料金が発生する方式です。この方式では、対象サービスがアプリに限定されますが、インストールという確実な成果に対する課金方式になるため、無駄がありません。
一方、ユーザーがアプリをダウンロードするだけで利用しない場合は、アプリ利用率が上がらないため、より適切にセグメントされたユーザーへの表示に絞るといった工夫が求められます。

動画再生に関わる課金

SNS上の動画広告では、動画の再生回数あるいは再生時間に応じて課金されます。

 

SNS広告の課金方式は、各SNSによって異なりますが、おおむね上記の内容、そしてその組み合わせになっています。自社の製品やサービスに合ったSNSを選択する際に、重要なポイントとなるでしょう。

LINE広告の特徴

LINEのユーザー数は9,600万人(2023年12月末時点)に上り、アクティブユーザーが多い媒体です。一般的なコミュニケーションツールとして定着しており、生活インフラとしての存在感を増しています。年齢層に偏りが少なく、幅広い世代にリーチしやすいことが特徴です。

特徴

広告配信のフォーマットが豊富で、トークリストやLINE NEWSなどさまざまな配信面があります。静止画、動画、それぞれに複数のサイズ展開が用意されています。

LINE広告の多様な配信面(掲載場所)を解説する図。「トークリスト」「LINE NEWS」「LINE VOOM」「ウォレット」「LINEマンガ」という5つの場所に広告が表示される様子を示している

ユーザー属性

LINEユーザーの属性データを示した3つの円グラフ。性別はやや女性が多く、年齢は若年層からシニア層まで幅広く分布し、職業は会社員が最も多い、という特徴を解説

ユーザー母数が多く、幅広い年齢層が使っているSNSであり、ほかのSNSではアプローチしにくいユーザー層にも広告配信が可能です。

料金システム

LINE広告には大きく3つの課金方式があります。

クリック課金 1クリックにつき25〜200円程度
インプレッション課金 ユーザーに広告が1,000回表示されるごとに費用が発生 表示1,000回につき400〜600円程度
友だち追加ごとに課金 広告を通じてLINE公式アカウントに友だち追加されると費用が発生 友だち追加1件で150〜250円程度

※上記は目安であり、課金額は広告の品質や競合他社の出稿状況などにより変化します。

おすすめの商材

LINE広告はさまざまな商材に向いていますが、少額からでも始められるので「とりあえずSNS広告を始めてみたい」という場合にも適しています。年齢層も幅広く、イメージとしてはテレビや新聞といったマス広告に似たターゲット属性を持っていると考えられ、広く認知を得たい場合にも適していると言えます。サービスそのもののターゲット属性が広い場合にも向いていると言えるでしょう。

Instagram広告の特徴

Instagramのアクティブユーザー数は約6,600万人(2023年11月時点)、メインの年齢層は10代から30代とされています。Instagramが画像共有を主としたSNSであるため、視覚的なインパクトのある広告に適しています。

Instagram広告の多様な配信面(掲載場所)を解説する図。「フィード」「発見タブ」「ストーリーズ」「リール」「ショッピング広告」という5つの場所に広告が表示される様子

特徴

InstagramはFacebookと同じMeta社が運営しているため、Facebookに登録された個人情報を基にターゲットセグメントが可能です。そのため、精度の高いターゲティングが期待できる点がメリットです。

ユーザー属性

Instagramの年代別利用率を示した棒グラフ。10代・20代の利用率が70%を超えて高く、年齢が上がるにつれて利用率が低くなる傾向を示している

Instagramのユーザーは10〜30代がメイン層で、ビジュアル面で秀でたコンテンツを好む傾向があります。

2019年3月のデータによると、利用者の男女比は男性43%、女性57%で、やや女性が多くなっています。令和4年の総務省のデータによると、国内のInstagram利用率は全体で50%を超えており、主要なSNSのなかでも2番目に利用者数が多くなっています。

料金システム

Instagram広告の課金方式は4つで、インプレッション課金、クリック課金、アプリインストール課金、動画再生課金があります。

クリック課金 1クリックで40〜100円程度
インプレッション課金 表示1,000回で200〜600円程度
アプリインストール課金 1インストールで100〜200円程度
動画再生課金 15秒以上1再生で100〜200円程度

※上記は目安であり、課金額は広告の品質や競合他社の出稿状況などにより変化します。

おすすめの商材

Instagram広告はアパレルや美容、旅行、料理・グルメなどの商材と相性がいいとされています。特に画像のインパクトは強く、動画広告、ストーリーズ広告などは、認知を広めたい、ブランディングをしたいという場合にもおすすめです。

Facebook広告の特徴

Facebookは実名登録を基本としており、広告でも正確な情報に基づいたターゲティング精度の高さが特徴です。ユーザーの所在地、年齢、性別、学歴、興味・関心などで細かく絞り込むことができます。

Facebook広告の多様な配信面(掲載場所)を解説する図。「フィード」「ストーリーズ」「インストリーム動画」「検索結果」「右側広告枠」など、様々な場所に広告が表示される様子を示している

特徴

Facebook広告は、居住エリアや学歴などで精度の高いターゲティングができることが特徴です。また、Facebookを運営するMeta社は、InstagramやMessengerも運営しています。そのため、Facebook広告を同時にInstagramやMessenger、その他のアプリにも出稿でき、配信面が最適化されます。

ユーザー属性

Facebookの国内ユーザー属性データを示した図。国内ユーザー数が2,600万人以上であることや、年代別利用率では30代が最も高く、ビジネス層が中心であることを解説

Facebookの利用者数は2,600万人以上(2019年3月以降発表なし)で、減少傾向にあるといわれています。アクティブユーザーの中心は30〜50代のビジネスパーソンであり、実名登録が基本でユーザー属性情報の信頼性が高いとされます。30〜50代のユーザー層にPRしたい場合、またBtoB向けのサービスや商材は、Facebook広告が有力な選択肢になるでしょう。

料金システム

Facebook広告の課金方式は、インプレッション課金とクリック課金です。課金の方式にはあまりバリエーションがありません。

クリック課金 1クリックで100〜200円程度
インプレッション課金 表示1,000回で100〜500円程度

※上記は目安であり、課金額は広告の品質や競合他社の出稿状況などにより変化します。

おすすめの商材

Facebookはビジネスを基本としたつながりに強みがあるため、ビジネス関連の商品やサービス、BtoB商材などの広告に適しています。広告のバリエーションが多いことも特徴であり、ターゲットに応じたアプローチが可能です。

X広告(旧Twitter広告)の特徴

X(旧Twitter)は拡散力が高いSNSであり、X広告も内容によってはバズる(拡散される)可能性があります。また、ターゲット設定の精度が高く、さまざまな設定で絞り込める点もポイントです。

X広告(旧Twitter広告)の主な広告フォーマットを解説する図。「プロモ広告」「フォロワー獲得広告」「テイクオーバー」「アプリボタン広告」の4種類の表示例を示している

特徴

X広告の特徴として、拡散力が高く、バズが狙える点(二次拡散)、精度の高いターゲティングができる点が挙げられます。

ユーザー属性

X(旧Twitter)の年代別・性別ユーザー数を示した複合グラフ。10代〜30代の利用者が多いものの、比較的幅広い年代に利用されており、男女比の偏りも小さいという特徴を解説

日本で6,745万人(2023年1月時点)が利用しているとされるX(旧Twitter)。利用層は、10〜30代のユーザーが半数以上を占めます。しかし、ほかの年齢層も活用しており、比較的、幅広い年齢層に利用されています。ユーザー特性としては、ニュースやトレンドに敏感なユーザーが多く集まるといわれます。匿名性が高く、ユーザー同士のコミュニケーションが活発な一方、炎上リスクが他SNSに比べて高い点には注意が必要です。

料金システム

X広告には次の6つの課金方式があります。

クリック課金 1クリックで30〜200円程度
インプレッション課金 表示1,000回で400〜600円程度
フォロー課金 1フォローで40〜100円
エンゲージメント課金 「いいね」やリポストなどの1エンゲージメントで40〜100円
アプリインストール課金 1インストールで100〜200円程度
動画再生課金 1再生で5〜10円程度

※上記は目安であり、課金額は広告の品質や競合他社の出稿状況などにより変化します。

おすすめの商材

X広告は、ターゲットとするユーザーのライフスタイルや趣味・嗜好などが明確な場合に適しています。たとえば、「ダイエットしたい」「ゲームに関心がある」といった特定の関心事を持つユーザーにリーチしたい場合、X広告が適しています。

TikTok広告の特徴

TikTokは10代から30代向けの商材の広告に適した媒体です。ほかのSNSと比べて1日あたりの利用時間が長い傾向があり、広告の効果が得られやすいとされます。ショート動画が主要な投稿であり、広告もショート動画で作成するケースがほとんどです。

TikTok広告の主な広告フォーマットを解説する図。「インフィード広告」「起動画面広告」「チャレンジ広告」という3種類の表示例を示している

特徴

TikTokは開始当初10〜20代の若者を中心に普及しました。しかし、最近では徐々にユーザーの年齢層が広がってきているといわれます。美容、ダイエット、料理、ファッション、ダンスなどのトピックに関心が高いユーザーが比較的多いとされます。

ユーザー属性

TikTokのアクティブユーザー数は日本で約1,600万人以上(2022年時点)、利用者は増加傾向にあるといわれています。10〜30代の年齢層が中心ユーザーであり、TikTok広告は若年層にアプローチしたい場合に適したSNS広告です。内容によってはバズ(拡散)も期待できます。TikTok広告の注意点として、広告が出た瞬間にスワイプされないよう「最初の1秒」にインパクトのある広告を制作する必要があります。

TikTokユーザーの属性データを示した複合グラフ。10代の利用率が66.4%で最も高く、若年層にユーザーが集中していること、また男女比はほぼ半々であることを解説

料金システム

TikTok広告の料金システムは次の4つです。主要SNSの広告で唯一、期間掲載型の料金体系を導入しています。

クリック課金 1クリックで30〜100円程度
インプレッション課金 表示1,000回で100〜1,000円程度
動画再生課金 30秒以上1再生で5〜60円程度
期間契約型 一定の期間で契約 100万〜1,000万円程度

※上記は目安であり、課金額は広告の品質や競合他社の出稿状況などにより変化します。

おすすめの商材

若年層を中心に広告を打ちたい場合、TikTok広告は有力な選択肢となります。TikTok広告は即購入の意思決定がしやすい比較的安価な商材や、ダイエットや美容、アパレルなどの商材におすすめです。

YouTube広告の特徴

YouTubeはGoogle社が運営する無料動画プラットフォームであり、国内の月間視聴者数が7,120万人を超える(2023年5月時点)など多くのユーザーに利用されています。配信方法も豊富で、YouTube広告はさまざまな目的で利用できます。広告は動画形式で表示され、静止画であっても動画内にそのまま差し込まれます。

YouTube広告の主な広告フォーマットを解説する図。「スキップ可能なインストリーム広告」「インフィード動画広告」「バンパー広告」など、5種類の表示例を示している

特徴

YouTube広告は、動画の開始前、途中、または終了後に挿入されることがあり、スキップ不可の形式も選択可能であるため、広告の視聴率が高いことが特徴です。また、認知から購入までさまざまなプロセスに合った配信方法が選べるため、幅広い目的で使えます。

ユーザー属性

YouTubeユーザーの属性データを示した複合グラフ。10代から50代まで85%以上の高い利用率を誇り、幅広い年代に利用されていること、また男女比もほぼ均等であることを示している

YouTubeは幅広い年齢層に利用されていて、特に45歳から64歳の層で2,680万人(同年代人口の約8割)が利用しています。YouTube広告は全年齢、特に中年やシルバー層にもアプローチできる広告です。

料金システム

YouTube広告の料金システムは次の3つです。

クリック課金 1クリックで3〜20円程度
インプレッション課金 表示1,000回で300〜700円程度
動画再生課金 30秒以上1再生で3〜20円程度

※上記は目安であり、課金額は広告の品質や競合他社の出稿状況などにより変化します。

おすすめの商材

YouTube広告は旅行・レジャー、美容・コスメ、スポーツ、グルメ、エンターテインメントなど、さまざまな商材と相性がよく、特に中高年を含む広い年齢層へのアプローチに有効です。

SNS広告で成果を上げるためのポイント

どのSNS広告を選んだとしても、「ただ何となく広告を出すだけ」では成果につながりにくいものです。次の4つのポイントを押さえて効果的な運用を行いましょう。

ターゲットを明確にする

SNS広告の大きな特徴は、ユーザーを細かく絞り込んで配信できることです。そのため、効果的に活用するためには「どのような人に何を伝えるか」を明確にしておく必要があります。具体的なターゲットユーザーをイメージし、年齢層、居住地、趣味・関心などを明確に洗い出しましょう。効果を検証するなかで、「ターゲットユーザー層が想定と異なっていた」ということもありえます。実際の購買データをもとに、定期的にターゲットユーザー像を見直すことも必要です。

クリエイティブは常に最適なものにする

SNS広告のクリエイティブ(広告掲載のために制作された広告素材)は「一度作ったら終わり」ではなく、運用しながら、随時、修正して精度を高めていく必要があります。SNS広告で期待した反応が得られない場合、ABテストを行って、テキストや画像の内容を検証してみましょう。イメージしやすいよう数字を入れる、インパクトのある写真やイラストを利用する、疑問形で問いかけるといった方法も検討の余地があります。

運用方法をマニュアル化する

SNS広告では、設定や運用方法などについてある程度のマニュアルを作っておくことをおすすめします。また、企業イメージ、サービスや製品のイメージとも深く関わるため、トーン&マナー(トンマナ:広告素材の方向性や雰囲気)についても考慮が必要です。広告の色調や言葉遣い、話者のキャラクター設定はどうするか、といった基本的な設定について決めておきましょう。その内容に一貫性を持たせるために、チェック体制、コメントの対応方法なども明確にしておかなければなりません。

炎上しないように対策する

通常のSNS投稿と同じように、SNS広告でも炎上のリスクは少なからずあります。昨今、ジェンダー差別関連やコンプライアンス違反関連の炎上事例が起きており、想定外の炎上に対する注意が必要です。広告制作時には全く予期しない、想定外の炎上につながることもあります。誤投稿によって不適切なSNS広告が流れてしまうこともあるので、公開前のチェック体制はしっかり整えておきましょう。もし炎上してしまった場合は素早い対応が求められるので、トラブルが発生した場合の報告方法、対応方法も検討しておく必要があります。

まとめ

  • SNS広告は、ユーザーの属性や行動履歴に基づき精密なターゲティングができ、ニーズがまだ明確でない潜在層にアプローチできるのが特徴
  • 各媒体でユーザー層は異なり、LINEは全世代、Instagramは若年女性、Facebookはビジネス層、YouTubeは中高年層にも強い
  • 費用は、広告の表示(インプレッション課金)やクリックだけでなく、いいね等の反応(エンゲージメント課金)など多様な課金方式がある
  • 成果を上げるにはターゲットを明確にし、広告クリエイティブを常に改善することが重要。一方で、炎上リスクへの対策も不可欠である

SNS広告は低予算からでもはじめられることもあり、多くの企業や店舗にとって有効なマーケティング手法の一つです。どの媒体を選ぶかによって顧客層をある程度選別できることも大きな特徴であり、インターネット広告としては特に「新規顧客の集客」に向いているといえます。ただし、この数年で活用する企業が急増しており、ただSNSは広告を出せばいいという段階は過ぎています。適切にプランニングし、SNS媒体を正しく選定し、広告素材をブラッシュアップしていくことで、SNS広告の効果を最大化できます。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

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里田実彦プロフィール写真

里田 実彦(さとだ みつひこ)マーケティングプランナー/コンテンツ・ストラテジスト

有限会社std代表
広告制作ディレクター、ライターを経て、ダイレクトマーケティングを学ぶ。草創期からウェブマーケティングに携わってきた。多くの企業のコーポレートサイト、オウンドメディアにとどまらず、顧客コミュニケーションを軸としたコンテンツの活用、成果への貢献を意識した提案、支援を実行している。