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年末調整の時期はいつ?年末調整を確実に終わらせるための3つのポイント

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

年末調整はいつまでに終わらせるのかを意識したことがありますか? 12月にするものだという認識だけでは、慌てて作業することになり間違えて計算してしまうかもしれません。今回は年末調整を確実に終わらせるためのポイントを3つご紹介します。途中で辞めた従業員や間違えた場合の対処方法を知っておけば、どのような状況でもスムーズに解決することができます。

この記事の目次

年末調整はいつまでに終わらせるの?

年末調整はその年の最後に支払う給与や賞与の支払日までに終わらせるのが原則です。たとえば月末締め翌月25日払いの給与を銀行振込で支払う場合、下記の流れで給与と年末調整の計算を行います。

  1. 12月25日に支払う給与は11月30日で締めます。
  2. 翌日の12月1日から12月分の給与計算を開始することができます。
  3. 12月分の給与計算が終わったら振込指定日※1までに年末調整の計算を行います。振込指定日までに年末調整の計算が終わっていないと振込額を確定することができないからです。
  4. 振込に間に合うように振込指定日の3営業日前まで※2に振込指定を行います。
  5. 12月22日木曜日に年末調整によって精算された給与が支給されます。

※1:平成28年12月分の振込指定日は12月19日月曜日となります。給与支給日から逆算して振込指定日を求めます。平成28年の12月25日は日曜日にあたるだけでなく12月23日金曜日も祝日となるため12月22日木曜日が12月分の給与支給日となります。12月22日に振込まれるようにするためには12月19日月曜日が振込指定日となり、それまでに年末調整の計算と給与振込の手続きを終わらせなければならないことになります。

※2:金融機関によっては2営業日前となることもあります。

途中で辞めた従業員は年の途中で年末調整をするの?

年の途中で退職した従業員は年末調整しないのが基本です。なぜならば転職先の会社で年末調整を行うからです。しかし年の途中で行う例外の年末調整もあります。

  1. 死亡退職した場合
  2. 海外支店等に転勤したため非居住者となった場合
  3. 再就職が不可能だと判断できる心身障害で退職した場合
  4. 12月最後の給与をもらってから退職した場合
  5. 給与支払額103万円以下のパートやアルバイトがその年に再就職しないことが確実にわかっていて退職した場合

①や②は年末調整の時期に日本に居住していないという点で共通しています。

③~⑤は年内に再就職することが難しいという点で共通しています。

途中で辞めた従業員は下記のように覚えておくと安心です。

  • 転職することが確実にわかっている場合は年末調整しない
  • 退職後に再就職の予定が決まっていない場合も年末調整しない
  • 上記に当てはまる特殊なケースだけ年末調整する

間違えた場合はどうすればいいの?

年末調整の計算を間違えた場合は翌年1月31日までならやり直すことができます。年末調整の計算をしたあとで従業員が結婚した場合なども翌年1月31日までに再調整することとなります。翌年2月1日以降は年末調整のやり直しをすることができないため、従業員本人が確定申告することによって年末調整のやり直しを行うことになります。

年末調整に関する書類の提出期限などはこちらの記事を参考にしてみてください。

年末調整に関係する期限は4種類!あっという間に終わらせる年末調整の秘密

まとめ

年末調整を確実に終わらせる期限に関するポイントは下記のとおりです。

  • 年末調整は【その年の最後に支払う給与や賞与の支払日まで】に終わらせる
  • 年の途中で退職した従業員は【年末調整しない】のが基本
  • 年末調整の計算を間違えた場合は【翌年1月31日まで】ならやり直すことができる

年末調整に慣れていない場合は、1つ1つの作業に時間がかかるためスケジュールに余裕を持たせるのがポイントです。作業を終わらせる時期を具体的な日付に置き換えることによって、年末調整をスムーズに終わらせることができるのです。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

Airレジ マガジン編集部

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中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/