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開業後はどのくらい稼げるの?居酒屋経営をシミュレーションしてみよう

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

居酒屋を開業しようと考えているものの、開業後の売上や業務内容はおろか、開業前に何をすべきかについてもよく分からずに困っているという方もいらっしゃるでしょう。開業後の業務についてある程度イメージできなければ、ビジョンや目標も持つことができません。居酒屋を開業する際のことについて、開業前・開業後のシミュレーションを行い、ビジョンや目標をもって居酒屋を経営していけるようになりましょう。

この記事の目次

開業前にすべきこととは?

居酒屋の開業前に行わなければならないこととしては、以下のようなことが挙げられます。

  • 営業許可の取得
  • 開業資金の調達
  • 事業計画の策定

営業許可の取得に関しては、居酒屋はお店で調理を行って食品を提供するために、営業許可がなければ開業をすることができなくなります。食品衛生責任者を1名以上配置するなどの条件をクリアし、営業許可を取得できるようにしましょう。

開業資金の調達に関しては、お店の物件取得費や改装費などを用意する必要が出てきます。具体的には、自己資金に加えて融資などによって資金調達を行うことになります。

資金調達の際には、お店の事業計画書を求められるようなこともありますので、適正な事業計画を策定し、それを事業計画書に起こすことも必要になるでしょう。

開業後の実際の業務とは?

資金調達や営業許可などの様々なハードルを乗り越えて、晴れて居酒屋を開業すると、今度はお店を経営していくための日々の業務が始まります。

居酒屋の1日の流れとしては、まず一般的に17時過ぎの開店に合わせて、料理の下ごしらえなどの仕込みを行います。お店によっては14時ごろから仕入れや発注などの業務も含めて準備を始める場合があります。17時に開店するとお客様が来店してきますので、順次料理やお酒を提供することになります。特に週末などの場合にはお店が満席になるようなことも多いですから、厨房もホールもフル回転になることが多くなります。

多くの居酒屋は、24時を過ぎてから営業を終了することが多くなっています。中には夜中の4時や5時過ぎまで営業しているようなお店もありますが、そのあたりはお客様の来店時間を見て決めていく必要があるでしょう。営業終了後に、売上と仕入れ代金をチェックし、売上台帳へ転記します。その後、次の日に予約しているお客様のテーブル割当て、伝票作成など、翌日の営業の準備を行って1日の業務が終わります。

居酒屋の集客に関しては、ある程度繁忙期と閑散期があります。基本的に金曜日・土曜日などは翌日休みのサラリーマンなどが多くなりますので、お客様は多く来店すると言えるでしょう。また、忘年会・新年会シーズン、歓送迎会シーズンなどには曜日を問わずにお客様が来店することが多くなります。

逆に、週の半ばの火曜日や水曜日などにはお客様がそれほど訪れませんので、閑散期であるといってよいでしょう。

居酒屋における利益の目安とは?

では、具体的に居酒屋ではどの程度の売上をつくることが可能なのでしょうか。席数が25席程度の一般的な居酒屋を例に考えてみることにしましょう。

居酒屋の売上を考える際には、まずは「回転数」について知っておく必要があります。回転数とは、1日に来店したお客様の数をお店の席数で割ったものであり、25席のお店ならば1回転で25人が1日に来店したということになります。

この回転数は多すぎるとお客様を待たせてしまうことになりますし、少なすぎると売上がつくれません。一般的には、1.5回転程度でお店も少々忙しいながらも回っていき、かつ売上もある程度計上できる目安だと言えます。

また、客単価についても考える必要があります。一般的な大衆居酒屋においては、お客様1人当たりの客単価はおおよそ2,500円程度ですので、今回はこの数字を当てはめることにします。

客単価が2,500円で25席のお店が、1日に1.5回転お客様を迎えることができた場合、売上は以下のようになります。

2,500×25×1.5=93,750円

10万円に届くか届かないか程度の売上が算出されました。25席程度のお店であれば、1日10万円程度を継続的に売り上げることができればかなり繁盛して儲けていくことができると考えられます。

飲食店が赤字に陥らずに営業を続けられる売上の目安は、物件の家賃をベースに考えると分かりやすいでしょう。1カ月の売上が家賃のおよそ10倍あることが、お店で赤字を出さずに営業していける目安です。家賃25万円の物件であれば、1カ月の売上が250万円ほどあれば、よほど無茶な支出をしない限り赤字になることなく営業することができるでしょう。

まとめ

居酒屋の開業時に知っておきたいこととしては、以下の3点が挙げられます。

  • 開業前に営業許可の取得、開業資金の調達、事業計画書の作成を行う
  • 1日の業務の流れを知り、繁忙期などに関しても知っておく
  • 回転数や客単価について正しく理解し、目安の売り上げを計上できるようになる

居酒屋を経営していく際には、まずは目標の売り上げを把握しておく必要があるでしょう。目標となる売り上げが見えてきたら、その売り上げを継続して達成し続け、かつさらにお客様に満足してもらうためにはどうすればよいかというお店のビジョンを考えます。お店のビジョンが見えてきたら、そのビジョンを実現するために努力を続けていくことが重要です。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

Airレジ マガジン編集部

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この執筆者の記事一覧
中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/