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在庫の評価損とは?棚卸資産の価値と評価手法を知ろう

在庫の金額を的確に把握できていますか?仕入れた商品は年度内に全て売り切れるとは限らず、期末に在庫として残ることがあります。在庫は決算のために金額換算する必要がありますが、自己流ではいけません。ここでは、在庫を評価する意味や期末在庫の金額を計算する代表的な方法、評価損について解説します。在庫評価に必要な基本的な知識を得れば、在庫の価値を把握でき、適切に会計処理できるようになります。

この記事の目次

「在庫を評価する」ってどういうこと?

在庫を評価することは、会社の損益を確定させる決算に必要なプロセスのひとつで在庫の金額を計算することを意味します。会計的な専門用語では、在庫を棚卸資産と呼びます。在庫の金額を計算することは、資産としての価値を知ることにもつながります。

仕入単価は変動する

在庫の金額は、実在庫数×仕入単価で算出します。実在個数は、店舗や倉庫の棚卸しを実施して数えれば明らかにできます。しかし、同じ商品でも季節的な要因や仕入数量などに応じて単価は変動することがあります。

例えば、6/1に単価100円で20個仕入れた商品を、6/10に単価120円で10個、6/20に単価80円で10個仕入れたとします。仕入れた数量は合計40個ですが、この商品が月末時点までに30個売れた場合、在庫として残った10個はいつ仕入れたものか分からないことがあります。

このようなケースの在庫計算を適切におこなう必要があります。そこで、在庫として残った商品の仕入単価を、どうみなすか決める計算方法がいくつか用意されています。

実務に合った在庫評価の方法を選ぼう

在庫の金額を計算する方法は、大きく「原価法」「低価法」に分けられます。原価法は仕入単価を使い、低価法は仕入単価と期末時点の市場価格(時価)を比べて低い方を使います。

原価法は、さらに以下の種類に分類されます。

  • 個別法
  • 先入先出法
  • 平均法
  • 最終仕入原価法
  • 売価還元法

ここでは、実態に最も近いとされる「先入先出法」の計算方法を上記の販売例で解説します。先入先出法では、先に仕入れたものから順次販売されるとみなして計算します。販売数量は30個ですので、6/1の仕入れ分20個と6/10の仕入れ分10個が売上原価です。つまり、(20個×100円)+(10個×120円)=3,200円となります。在庫として残った10個は6/20の仕入れ分とみなすため、在庫の金額は10個×80円=800円です。

計算方法がシンプルな最終仕入原価法もよく使われます。期末に最も近い時期の仕入価格を在庫単価として使う方法であり、上記の例では最後に仕入れた6/20分の10個×80=800円となります。

なお、低価法は時価を採用できるため、流行遅れなど商品の価値が著しく下がる可能性のある商品を取り扱う小売店に適した方法と言えます。どの在庫評価の方法を選ぶかは、会社の任意で決められるため、商品の特性や実務の効率性を検討して選択しましょう。

品質劣化による評価損はどう扱う?

型くずれや破損した商品など、仕入れ時点より価値が下がる場合に発生する差額を評価損といいます。通常、仕入れた商品は利益分を上乗せして販売するため、商品としての価値(売価)が下がることはありません。しかし、著しい品質劣化により通常どおり販売できいない商品は、在庫の評価損として計上することができます。

実際の金額的な損失は販売しない限り発生しないため、会計ルール上は在庫の評価損を損金として計上することはできません。しかし、以下のケースでは、例外的に在庫の評価損の計上が認められていることを知っておきましょう。

  • 災害によって著しい損傷を受けた場合
  • 破損や型くずれなどの品質劣化がある場合
  • 流行性が極めて強い場合

ただし、クリスマスや正月向けの商品など、いわゆる季節商品は流行性の強い商品とはみなされません。

まとめ

在庫を評価することの意味や計算方法、評価損についてご説明しました。ポイントをまとめると以下のようになります。

  • 会社の損益を確定させるには、在庫評価として期末在庫の金額を計算する必要がある。
  • 在庫評価は商品特性や実務に合った方法を選択できる。
  • 品質劣化や流行遅れなどで価値が下がった商品の在庫は、差額を評価損として計上できる。

ご紹介した在庫評価に関する基本的な知識を踏まえることで、在庫の価値を把握して適切に会計処理できるようになるでしょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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