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健康保険は任意継続で決まり! 知って得する任意継続のあれこれ

健康保険の任意継続は退職しても今の健康保険をそのまま引き継げるシステムです。しかし健康保険を任意継続することで何ができるのか、いまいち分からない人が多くいらっしゃると思います。そこで今回は開業前に知って得するポイントを解説していきます。健康保険を任意継続することで安心して店舗を開業することができます。開業後に後悔しないように、任意継続の情報を身につけましょう。

この記事の目次

健康保険の任意継続とそのメリットとは?

健康保険の任意継続とは退職しても現在の健康保険を継続できる制度です。会社の健康保険は会社単位で加入するため、退職をすると被保険者としての加入資格がなくなるため、会社の健康保険に入れません。しかしそれまで会社の健康保険に加入していた権利を尊重するべきという制定時の趣旨により、希望すれば2年間に限り継続できるようにしたシステムなのです。

健康保険を任意継続するメリットは3つあります。

①在職中の標準報酬月額が28万円以上の場合は保険料が安くなる

任意継続保険料は最高限度額があるため、本来支払うべき健康保険料よりも安くなる人がいるのです。たとえば在職中に34万円の報酬をもらっている人が協会けんぽ(平成28年度の東京都)の健康保険料を任意継続するとどうなるのかみていきましょう。最高限度額がなければ34万円という報酬に見合った33,864円(40歳以上の場合は39,236円)が毎月の健康保険料となります。けれども任意継続保険料には上限があるため、最高限度額である27,888円(40歳以上の場合は32,312円)で済むのです。

②保険給付等はいまと変わらず安心(健康保険組合によって異なる)

健康保険組合によって違いはありますが、いまの健康保険を任意継続することで今までと同じ給付内容を受けることができます。健康保険組合が行う保険給付や保健事業にもよりますが、人間ドックの受診補助を受けたり保養所施設を利活用したりすることも可能です。

③一人分の保険料なのに家族全員分の保険が適用される

任意継続の健康保険には扶養という仕組があるため、1人分の保険料で家族全員分の健康保険料を支払わずに済むメリットがあります。ただし1人分の保険料で世帯全員分の健康保険の給付を受けるためには下記の条件があります。 ・配偶者や扶養家族の1年間の収入が130万円を超えていない ・扶養家族によっては一緒に住んでいることが条件 したがって現在扶養している配偶者や家族がいる場合は、健康保険を任意継続してもそのまま変わらず1人分の保険料で済むということになります。また任意継続期間中に結婚して上記条件にあてはまる配偶者が増えた場合でも1人分の保険料で済みます。

健康保険を任意継続するデメリットとは?

退職後に健康保険を任意継続した場合に考えられるデメリットは2つあります。

①任意継続期間は2年間

2年後に他の健康保険組合に新規加入するための手続きを行うことが必須となります。任意継続期間は最大2年までとなっており2年を過ぎると自動で脱退するシステムになっているからです。

②受付窓口が遠方になってしまうかもしれない

都内に勤務していた人が退職して実家に帰った場合、書類が到達するまで日数がかかるかもしれません。協会けんぽの場合は全国に支部があるためそれほど大きな影響はありません。任意継続する健康保険組合が都内1か所だけという状況だと、手続きに数日かかってしまうことが考えられます。後ほど解説しますが任意継続の手続きは退職後20日以内に終わらせなければなりません。そのため退職すると同時に必要な書類を揃えて郵送するなど計画的に手続きしなければならないのです。

また任意継続の保険証が送られてくるまでに病院で診療をうけた場合は、その場で10割負担分の診察代を支払います。その後、請求手続きしないと負担分が返ってこないため、面倒な作業が増えることをあらかじめ頭の片隅に置いておきましょう。

健康保険の任意継続するための要件と手続き方法は?

健康保険を任意継続するため要件や手続き方法などは下記を参考にしてください。

任意継続できる条件

  • 資格喪失日(退職した次の日)までに【被保険者だった期間が2か月以上】あること
  • 【資格喪失日(退職した次の日)から20日以内に手続き】すること

任意継続する健康保険組合によっては条件が異なるので、あらかじめ確認しておくと安心です。

任意継続するために必要な書類

  • 任意継続被保険者資格取得申出書
  • 扶養事実を確認できる書類(扶養する家族や親族がいる場合)

任意継続被保険者資格取得申出書は、任意継続する健康保険組合のサイトからダウンロードしたり健康保険組合から取り寄せたりするなどして入手します。

また、扶養を希望する家族や親族がいる場合、扶養条件を確認するために下記の書類が必要です。

  • 非課税証明書
  • 所得税に関する源泉徴収票のコピー
  • 雇用保険受給資格者証のコピー

など

手続きの場所

任意継続するために必要な書類を、退職した次の日から20日以内に加入していた健康保険組合に郵送します。窓口に直接持参したいときは健康保険組合に可能かどうか、前もって確認しておくとよいでしょう。

健康保険料の納付方法

任意継続の手続きが無事に完了すると、新規の保険証とともに納付書が自宅に届けられます。納付書に印字された保険料を納付期限までに支払います。協会けんぽの場合、下記の3種類の納付方法があります。

  1. 毎月月初に届けられる納付書を使って、コンビニエンスストアや銀行で納付
  2. 6か月分や12か月分をまとめて納付
  3. 口座振替で納付

①の方法で納付書を紛失したり納付期限までに納付できなかった場合は、本人の意思とは無関係に任意継続から脱退するため、絶対に気をつけたいところです。

②と③の納付方法であれば納め忘れを防ぐことができるため、安心して2年間任意継続できます。

任意継続できなくなってしまう条件

  • 納付期限までに保険料を支払わなかった
  • 本人が他の健康保険組合に加入した
  • 本人が75歳になり、後期高齢者医療制度の被保険者となった
  • 本人が亡くなった

上記の条件に1つでも当てはまった場合は、自動で任意継続終了となります。

健康保険を任意継続する以外の方法は?

健康保険を任意継続する以外の方法は下記の3つがあります。

  1. 国民健康保険(お住まいの市区町村)に加入する
  2. 誰かの扶養に入る
  3. 個人事業主でもOKという健康保険組合に加入する

①の退職してすぐに国民健康保険(お住まいの市区町村)に加入する方法ですが、任意継続と異なり2年後の手続きは必要ありません。またお住まいの自治体の市役所や区役所などが窓口となるため申請手続きが近くて安心できるメリットがあります。しかし国民健康保険は扶養という仕組や保険料の最高限度額がないため支払う健康保険料が多くなることを想定しておきましょう。

②の誰かの扶養に入る方法は扶養条件である年間収入130万円を超えた時点で脱退することになります。そのため店舗開業後の売上が好調だった場合せっかく扶養に入る手続きをしてもすぐに切替え手続きが必要です。

③の個人事業主でも加入できる健康保険組合がないか検索してみましょう。業種や従業員数や地域といった加入条件をすべて満たしているかあらかじめチェックしておきましょう。

まとめ

健康保険の任意継続は下記の3つをおさえておくと安心です。

  • 現在と同じ給付内容を受けることができる
  • 1人分の保険料で家族全員分をカバーすることができる
  • 任意継続期間2年満了後は他の健康保険に加入しなければならない

開業してから事業が安定するまではなるべく余分な出費は控えたいところです。健康保険を任意継続すればお得に安心を手にいれることができるのです。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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