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源泉徴収について知ろう!従業員の税金を正しく収めるために

Airレジ マガジン編集部

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

お店などで従業員を雇うことになった際、初めて源泉徴収の制度を考え始めた経営者の方も多いのではないでしょうか。源泉徴収を正しく行うことは、従業員の税金をしっかり納めるためにも重要な経営者にとっての使命です。従業員を実際に雇う前に、源泉徴収について理解し、経理処理についても正しく行えるようにしていきましょう。

この記事の目次

源泉徴収の概要

そもそも、源泉徴収とはなんでしょうか。源泉徴収とは、給与から先に所得税を控除してしまい、従業員は所得税分があらかじめ抜かれた分の給与を得ることを言います。一般的には、「天引き」という言葉で表現されることが多いのも特徴です。

源泉徴収は「給与所得」に対して行われるため、給与を得ている従業員は源泉徴収の対象者です。たとえアルバイトであっても、社会保険料の金額を除いて月々88,000円以上の収入がある方は、源泉徴収の対象となるのです。

給与所得以外にも、原稿料や講演料、税理士や弁護士への報酬、スポーツ選手や芸能人への報酬なども、源泉徴収の対象となることを合わせて覚えておきましょう。

源泉徴収の計算方法

源泉徴収の計算方法は、対象が給与なのか報酬なのかによって変わってきます。給与とは、「雇用契約」がある状態で支払われるお金であり、報酬は「雇用契約」がない状態で支払われるお金のことを言います。

具体的に、源泉徴収額の計算はどのように行われるのでしょうか。

給与所得の場合

給与所得の場合は、社会保険料などをすべて除いた後の金額を基準として計算を行います。給与所得者の場合、源泉徴収額はすべて国税庁が決めた「源泉徴収税額表」を、社会保険料等を控除した後の給与額を基にして参照することで金額が分かるようになっています。

従業員にボーナスを出すような場合には、「賞与に対する源泉徴収額の算出率の表」を参照して同様に算出します。ただし、前の月に給与を支払っていない場合、あるいはボーナスが前の月の給与の10倍以上である場合には、月額給与と同様に「源泉徴収税額表」を参照します。

報酬の場合

報酬の場合には、報酬の金額に対して一律に税率を掛けて算出します。

100万円以下の場合

支払金額×10.21%

100万円を超える場合

(支払金額-100万円)×20.42%+102,100円

例えば、報酬額が30万円であった場合には、以下のような計算式が成り立ちます。

300,000×10.21%=30,630円

なお、消費税に関しては原則的に消費税を含めた金額で税額を算出しますが、請求書などで明確に消費税額が別に記載されている場合には、消費税を含めない金額で算出してしまっても問題ありません。

納付時期と納付方法

さて、このようにして源泉徴収を行った税金は、源泉徴収をした側が責任を持って税務署に納付を行います。

税務署への納付時期

源泉徴収を行った所得税は、給与の支払いを行った翌月の10日までに納付書を添えて納付することが必要です。

ただし、給与の支給人員が常時9人以下の小さな事業所やお店などの場合には、特例として7月と翌年の1月の年2回にまとめて所得税を納められます。この特例を受けるためには、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を税務署に提出して承認を受けなければいけませんので、小規模なお店の経営者の方などは一度確認しておきましょう。

納付方法

所得税の納付方法は、「所得税徴収高計算書」という書類に税額を記入し、税務署に直接納付するか、各種銀行で納付します。源泉徴収をした元のお金が給与なのか、報酬なのかによっても使用する納付書の種類が変わってきますので、こちらもあわせて押さえておきましょう。

また、事業者は給与による源泉徴収ならば「源泉徴収票」、報酬による源泉徴収ならば「支払調書」を作成する必要もあります。これらはいずれも、所得がいくらであり、納税をいくら行ったかということを証明する書類になります。

まとめ

源泉徴収に関しては、以下の3点を押さえましょう。

  • 源泉徴収は正社員だけでなく、一定以上の収入を得ているアルバイトなどの場合にも適用されることがある
  • 計算方法は、給与所得ならば「源泉徴収税額表」を参照し、報酬ならば一定の税率を金額に掛けて求める
  • 納付期限は給与支払いの翌月10日までだが、給与の支給人員が9人以下の場合には年2回にまとめて納付できる特例がある

源泉徴収については、特に小さな店舗などの場合には年2回にまとめられる特例を活用しましょう。年2回にまとめることで、煩雑な経理処理を簡単に行うこともできるのです。源泉徴収についての基本を押さえたうえで、従業員を雇った後でも円滑に経理処理などを行いましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

「0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』」のメディア「Airレジ マガジン」の編集部。お店を経営している方向けに、業務課題の解決のヒントとなるような記事を制作しています。

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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