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厚生年金と国民年金の違いとは?今さら聞けない厚生年金の基礎知識

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

厚生年金保険と国民年金との違いについて、実はよく分からない・・・という経営者の方は多いのではないでしょうか。年金制度について正しい知識を持つことは、従業員のためにも自分のためにも重要です。基礎知識を押さえたうえで、加入手続きを進めましょう。

この記事の目次

国民年金と厚生年金保険の違い

まずは、国民年金と厚生年金保険の違いについて、きちんと押さえておきましょう。

国民年金

国民年金は「基礎年金」とも呼ばれるものであり、20歳以上60歳未満の国民全員が必ず加入することになっている年金です。国民年金の保険料は定額であり、平成28年度は月額16,260円となっています。国民年金の支給額は加入期間に応じて決まり、例えば平成27年度価格であれば以下のような式で求めることができます。

780,100円×(加入月数÷480)

加入期間が満期の40年間ある場合には満額がもらえますが、それより少ないと少しずつ減っていくシステムです。

厚生年金保険

厚生年金保険は、国民年金に上乗せされて給付される年金です。基礎年金となっている国民年金の金額に、厚生年金保険の受給額が加算され、合計金額をもらうことになります。厚生年金保険の対象者は、主に会社員やサラリーマンなどが挙げられます。個人事業主でも従業員が常時5人以上いる場合には、強制加入となります。(ただし、飲食店などのサービス業は対象外です。)従業員数が4人以下の場合でも、従業員の2分の1以上が加入に同意する場合には申請をすることで任意加入を行えます。

厚生年金の保険料は、毎年4月~6月に支払われる給与をベースに計算した金額(標準報酬月額といいます)とボーナスに対して共通の保険料率を掛けて算出します。その金額を、半分は雇用主が、もう半分は加入者が負担することで、保険料額が確定します。厚生年金の支給額は加入していた期間の長さ、および払ってきた保険料の額によって決まってくるため、こちらも一概にいくらであるとは言うことができません。ですが、2015年における平均支給額(月額)は、およそ145,000円程度となっており、この金額に国民年金の金額が加わるのです。

厚生年金保険と企業年金の違い

国民年金、厚生年金保険以外に、会社によっては、企業年金の制度を設けている場合があります。

企業年金

企業年金は、企業が通常の年金制度に上乗せして年金を支給するものであり、公的なものではなく民間の私的な年金制度です。企業年金制度を運用している企業では、国民年金、厚生年金に加えて企業年金を支給することになるため、老後の保障がさらに手厚くなると言えるでしょう。

中小企業向けには、中小企業退職金共済制度(中退共)もあります。独自に退職金制度を運用できない中小企業向けの退職金制度であり、退職時に分割して退職年金として受け取ることもできます。

 

一階建て・二階建てとは?

厚生年金保険は国民年金に追加で支給を受けられる年金です。このような構造をしている年金制度を建物に見立てて、「一階建て・二階建て」というように表現されることがあります。さらに、企業年金などの私的な年金を受給できる場合、年金の構造は三階建てになることもあります。

公的年金・私的年金には国民年金や厚生年金保険以外にも、以下のような年金もあります。

  • 国民年金基金
  • 確定拠出年金

ここまで挙げてきた様々な年金は、それぞれ以下のように区別することができます。

一階建て

国民年金

二階建て

厚生年金保険、国民年金基金

三階建て

退職年金

つまり、階数が上の年金を支払っている方のほうが、より老後に手厚い保障を受けられるのです。

まとめ

厚生年金保険に関しては、以下の3点を押さえましょう。

  • 国民年金がすべての年金の基礎であり、厚生年金保険は国民年金に加算されて支給されるものだということを押さえる
  • 保険料の計算方法は、毎月の給与とボーナスに対して共通の保険料率を掛けて算出し、雇用主が半分を負担した額である
  • 様々な年金はすべて一階建てから三階建てに振り分けられ、階数が上の年金を支払っている方が老後の保障は手厚い

実際に厚生年金保険に加入する段階において、厚生年金保険のシステムを今一度理解しておくことで、保険料の算出などもより円滑に行うことができるでしょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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