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在庫の整理と分析でコストダウン!業務効率化にもつながる在庫管理法

Airレジマガジン編集部

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

余剰在庫を抱えることは会社の財務状況を圧迫する一方、適切な在庫整理、在庫分析を行うことは様々なメリットがあります。例えば商品が売れなくなるリスクを下げたり、保管料をコストダウンしたり、業務の効率化にもつながったりと在庫整理と分析を行わない手はありません。今回は会社経営のリスクを下げ、顧客満足度にもつなげられる可能性がある在庫の整理・分析法をご紹介します。

この記事の目次

余剰在庫を抱えることによるデメリット

余剰在庫を抱えることによって様々なデメリットが発生します。具体的なデメリットは下記の通りです。

  • 在庫の劣化、破損、陳腐化が起こることで利益につながらない
  • 小売業の場合、流行が過ぎて商品が売れなくなる
  • 在庫の保管による倉庫管理料が余分にかかる
  • 決算期末の在庫には法人税がかかる

決算期末の在庫は税金の算定にも関係するため、これらの知識は経営者であれば知っておきたいところです。在庫にかかる法人税については、下記の記事もご参照ください。

決算セールは税金対策になる?知っておきたい在庫の知識

また在庫となる商品を購入する分だけ、事業運営資金が減ることで資金の流れ(=キャッシュフロー)が悪くなってしまいます。キャッシュフローが悪くなると健全な財務体質を築く妨げになることにもつながるので、できる限り商品が売れなくなるリスクを抱える過剰在庫を防ぐことが大切です。

余剰在庫を抱えない在庫の整理法

余剰在庫を防ぐためには現在の在庫を正しく把握し、整理した上で適切な管理をすることが大切です。普段、在庫や倉庫の管理で次のようなことはありませんか?

  • 在庫表の数量と実際の在庫数が合わない
  • 倉庫内で商品が見つからず、探し回っている
  • 実際には在庫があったのに欠品していると勘違いし、追加発注してしまう

上記の例は在庫管理がうまくいってない場合に起こりがちなパターンです。在庫管理を適切に行うには、第一に倉庫内の整理、整頓、清掃、清潔(4S)が大切です。そして4Sを従業員に徹底させるため、定着に向けた周知や指導、仕組み作りも同様に必要でしょう。

その仕組み作りをする際に重要なのは「現品管理」という考え方です。現品管理とはどこに商品があるのか従業員がひと目で把握できるよう、倉庫内の棚を区分する方法です。

現品管理の方法は下記の通りです。

  1. 商品を保管する場所となる棚を分類し、棚の番号を割り振る(棚番号を割り振る)
  2. 棚の一区分ごとに列の番号と段の番号を決定する(列番号、段番号を割り振る)
  3. 棚、列、段番号に沿ってどこに何がいくつあるかを管理する(コンピューター管理を推奨)

①~③までの仕組み作りができれば、出荷や郵送などの効率に合った方法で管理しましょう。例えば製品別、お客様別、梱包単位別などの方法や、先入先出法の帳簿管理をしている場合は先入先出しで管理するなどの方法があります。

適切な在庫管理をするための在庫分析の方法

在庫の数量や状態の現状把握をするため、管理体制の改善をするためにも在庫の分析は欠かせません。在庫分析の基本的な方法として、ABC分析というものがあります。

ABC分析とは

商品を管理する優先度や重要度を評価する方法のことを言います。重点管理すべき在庫をA群、現状維持の管理を行う在庫をB群、管理を緩めても良い群をC群に分け、管理の比重を決めてそれに合った管理法を行います。

ABC分析の方法

ABC分析はエクセルなどの表計算ソフトを使うとスムーズですが、ソフトを使わなくても実施可能です。表計算ソフトを使わなくてもできるABC分析の方法は下記の通りです。

  1. 全ての在庫の単価と数量のデータを用意する
  2. それぞれの在庫単価と数量を掛け、合計の在庫金額を算出する
  3. 合計在庫金額が高い順に並べ替える
  4. すべての商品の在庫金額の総金額を算出する
  5. すべての在庫金額の総金額における、それぞれの商品在庫の比率を算出する
  6. 全体の商品在庫の内、在庫金額が70%以上の商品をA群、30~70%をB群、0~30%の商品をC群とする(比重は個々の会社で設定)
  7. ⑥で判明したグループに従って、A群から優先度を高く在庫の数量を調整するなどし、適切な在庫管理を行う

まとめ

在庫の整理、分析をするポイントは下記の通りです。

  • 整理、整頓、清掃、清潔の4Sを徹底する
  • 従業員に4Sを徹底させるため周知を行う
  • 現品管理の仕組みを作り、どこにどの商品がいくつあるのかを把握する
  • ABC分析などで評価を行い、在庫管理の優先順位と重要度に合わせた管理をする

これらの取り組みによって、余剰な在庫を抱えるリスクや財務体質を悪くする危険性を回避することができるでしょう。余剰在庫を抱えないことで得られる運転資金を使い、さらなるサービスの充実や商品単価を下げて顧客に還元することができるかもしれません。まずは現状の在庫の整理、分析をすることで適切な在庫数への調整を行いましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジマガジン編集部

「0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』」のメディア「Airレジ マガジン」の編集部。お店を経営している方向けに、業務課題の解決のヒントとなるような記事を制作しています。

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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