確定申告できる経費とは?開業初心者が知っておきたい必要経費の3つのルール
中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
何が経費になるのかならないのか、ふと疑問に思うことはありませんか? よくわからないから、会社のお金で買ったものは全部経費にしてしまうとあとで大変なことになるかもしれません。たった3つのルールをおさえれば、誰でも必要経費を理解することができるようになります。必要経費を理解できれば正しく確定申告することができます。
この記事の目次
ルール1:経費とは売上(利益)のために必要なお金である
必要経費とは売上(利益)のために必要なお金です。経費の判断基準は下記のように考えることもできます。
- そのお金がないと売上を生み出すことができない
- そのお金があったからこそ利益を生み出すことができた
会社のお金で買ったから経費という考え方をすることもできます。しかしこの考え方の裏には売上(利益)に結び付いているという基準があるのです。それでは経費にできるものにはどのようなものがあるのかを確認しましょう。
お店で仕入れたコーヒー豆
下記のような場合は経費として認められます。
- 飲食店でコーヒーをメニューとして販売する場合
- 小売店でコーヒー豆を商品として販売する場合
取引先のへの慶弔金
取引先とスムーズに事業を行うために必要な経費と考えることができ下記のようなものがあります。
- 結婚祝い
- 出産祝い
- 開業祝い
- 見舞金
- 香典
これら交際費に関する詳しい内容は下記の記事を参考にしてみてください。
交際費は経費にならないって本当?税金にも関わる、交際費の考え方
それでは経費にできないものにはどのようなものがあるのでしょうか。
自分や家族への退職金
従業員への退職金は経費になりますが自分や家族への退職金は経費になりません。
交通違反の反則金
スピードを出し過ぎたことは会社の利益にとって必要だったかもしれませんがこれは法律で経費にならないと決められています。
経費に関する理解は下記の記事でより一層深めることができます。
ルール2:領収書がある
必要経費として税務署に認めてもらうためには領収書が重要なアイテムになります。領収書があれば正確に申告することができるだけでなく証拠書類となるからです。先ほど解説した取引先への慶弔費は領収書をもらうことができません。ご祝儀や香典などの領収書がない経費は出金伝票が領収書の代わりに証拠書類の役目を果たします。
また必要経費に関する領収書や出金伝票は確定申告のときに提示や提出する必要はありません。領収書や出金伝票に書かれた金額を必要経費として自己申告します。しかし税務署から「必要経費のことで確認させてください。」と連絡がきた場合はきちんと開示する必要があります。そのため領収書や出金伝票には7年間の保存義務があります。年度や月ごとにわけて保存しておけば税務署から連絡があってもすぐに応じることができます。
ルール3:種類(勘定科目)に分けて申告
必要経費の金額は下記の書類に経費を種類(勘定科目)ごとにわけて記入します。
- 青色申告決算書(青色申告の場合)
- 収支内訳書(白色申告の場合)
領収書や出金伝票は基本的に税務署から聞かれたら見せるものです。しかしその内容は上記の決算書や収支内訳書という形に変えて確定申告時に提示することになるのです。
青色申告と白色申告の違いは下記の記事でご確認ください。
まとめ
確定申告できる必要経費の3つのルールは下記のとおりです。
- 必要経費は売上(利益)のために必要なお金である
- 必要経費として税務署に認めてもらうためには領収書が必要である
- 必要経費は確定申告のときに青色申告決算書か収支内訳書で内容を明らかにする
この3つのルールをおさえて事業活動を行えば、万が一税務署から連絡が来ても堂々と対応することができます。必要経費の考え方をしっかりと理解すれば、正しく確定申告することができます。
※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。
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この記事を書いた人
Airレジ マガジン編集部
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中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/