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【開業】登記申請書とは?いつ使う?どこに申請?基礎知識まとめ

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

「登記申請書は何を使えばいいの?」「登記申請書はどこに申請すればいいの?」初めての登記申請はわからないことばかりで、戸惑ってしまう人が多いのではないでしょうか。今回は、
・登記申請書はどういうときに使うものなのか
・不動産登記に関する申請書
・商業・法人登記に関する申請書
・登記申請書の提出先
についてご紹介します。これであなたも迷わずに登記申請書を選択することができます。

この記事の目次

登記申請書はどういう場面で使うの?

建物や土地、会社などの情報に変更があった場合に使います。わたしたちも引っ越しをする場合は転出届や転入届を出し結婚する場合は婚姻届を出します。それと同じように建物や会社も登記申請をすることで情報を更新する必要があるのです。具体的には下記のような出来事が登記申請をする要因となります。

  • 不動産を購入した
  • 相続で土地をもらった
  • 店舗を所有している登記名義人の氏名が結婚などで変更した
  • 住宅ローン等を完済した
  • 会社を設立した
  • 本社が移転した

また建物や土地に関する登記は不動産登記、会社に関する登記は商業・法人登記と種類が分かれています。それぞれの登記にはどのような申請書が必要になるのかを見ていきましょう。

不動産登記に関する申請書

法務省の統計データによると2015年の不動産登記の件数を多い順に並べると下記のとおりです。

①表示に関する登記:3,287,396件

②売買による所有権の移転:1,620,533件

③登記の抹消:1,619,321件

④抵当権の設定:1,136,237件

⑤相続による所有権の移転:1,013,221件

①の表示に関する登記は土地の図面作成が必要となるため土地家屋調査士や測量士に依頼するパターンが多くなっています。今回は2位から5位までの登記に関する申請書を紹介していきます。

売買による所有権の移転

土地や建物の不動産を購入した場合などが売買による所有権の移転に当てはまります。使用する申請書は所有権移転(売買)登記申請書です。土地や建物を売った人と買った人それぞれの情報で登記申請書を作成します。登記申請書とは別に印鑑証明書や住民票(マイナンバーが記載されていないもの)の添付が必要ですが、住民票コードの記載があれば住民票添付は不要になります。

登記の抹消

不動産に設定した抵当権を抹消するときに行う登記で抵当権抹消登記申請書を使用します。住宅ローンを完済した場合などにおいて抵当権を抹消することになります。そのため銀行などの金融機関から送付される解除証書や弁済証書などが必要になります。

抵当権の設定

住宅ローンを利用して不動産を購入した場合、ローンが返済できなくなった場合に備えて不動産に抵当権や根抵当権を設定するものです。使用する申請書は抵当権設定登記申請書です。申請書のほかに金銭消費貸借兼抵当権設定契約書や印鑑証明書などが必要です。

相続による所有権の移転

土地や建物を相続によって手に入れたときに行う登記です。売買によって手に入れたときとは異なる登記になるため所有権移転(相続)申請書を使用します。また相続の方法によって申請書も異なる点で注意が必要です。

  1. 法定相続
  2. 公正証書遺言
  3. 自筆証書遺言
  4. 遺産分割

商業・法人登記に関する申請書

株式会社に関する商業・法人登記の件数を多い順に並べると下記のようになります。※2015年法務省統計

①登記事項の変更、消滅、廃止または抹消登記:660,733件

②本店または支店の移転登記:100,319件

③設立登記:88,803件

それぞれの登記に必要な書類を確認しましょう。

登記事項の変更、消滅、廃止または抹消登記

登記事項の内容を変更する場合などに行う登記です。使用する書類は株式会社変更登記申請書となり下記のような場合に使用します。

  • 公告方法の変更
  • 商号の変更
  • 目的の変更

など

本店の移転登記

本店が引っ越すときに行う登記です。本店の引っ越し先が管轄登記所内であれば本店移転登記申請書の作成は1部で済みます。しかし本店の引っ越し先が管轄登記所外になると変更後の管轄する登記所が異なるため変更前の申請書と変更後の申請書を2部作成する必要があります。

設立登記

会社を設立するときに行う登記です。設立登記は会社の種類によって申請書が異なります。

  • 株式会社
  • 持分会社(合名会社/合資会社/合同会社)
  • NPO法人
  • 一般社団法人/一般財団法人
  • その他の法人(社会福祉法人/医療法人/学校法人など)
  • 外国会社

たとえば株式会社を設立する場合は株式会社設立登記申請書、合同会社を設立する場合は合同会社設立登記申請書を使用します。

登記申請はどこに申請すればいいの?

登記申請は法務局に申請します。不動産や会社によって管轄する登記所が異なります。異なる登記所で登記申請書を提出しても無効となるため十分な注意が必要です。あらかじめ登記申請する登記所はこちらで確認することができます。

登記管轄一覧表

申請方法は下記の2種類があります。

  1. 書面申請
  2. オンライン申請

①の書面申請は窓口に行く方法や郵送による方法があります。②のオンライン申請は自宅や事務所からデータ送信することによって申請することができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

登記がネットで出来る?登記・供託オンライン申請システムのまとめ3選

まとめ

開業前に知っておきたい登記申請書に関する知識をまとめましょう。

  • 登記申請書は建物や土地、会社などの情報に変更があった場合に使う
  • 建物や土地に関する登記は【不動産登記】、会社に関する登記は【商業・法人登記】となり種類が異なる
  • 登記する内容によって申請書や添付書類が異なる
  • 登記申請書は【書面申請】と【オンライン申請】の2種類がある

登記申請書はさまざまな種類がありますが、【何をどうするのか】を明確にすれば自ずと選択する申請書がわかります。これで登記申請書を迷わずに選択して、開業前後の準備をスムーズに行うことができます。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

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中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/