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【店舗開業】お店の出店エリア・立地の選び方とは?

事業コンセプトが決まってきたら、お店を出すエリアや立地を決めていきましょう。事業コンセプトにふさわしいか、ターゲット客層が多いか、家賃を負担できるかなど、多角度から検討する必要があります。この記事では、立地や物件の検討の仕方から創業融資と物件契約の関係性までを説明します。成功するために物件探しの基本を理解し、お店にピッタリな立地・物件を見つけましょう。

この記事の目次

エリア・立地を検討しよう

事業コンセプトが決まったら、まずするべきことは、出店エリアや立地を検討することです。

最初から「●●駅周辺」など、1カ所だけに決め打ちする場合もありますが、多くの場合は、「●●駅周辺か●●駅周辺」など、複数のエリアを比較検討するケースが多いです。複数のエリアを比較検討することにより、最終的に決めるエリアの良さが際立ち、決断しやすくなるという利点もあります。

複数の候補を決めたら、以下の4つの観点で比較・検討しましょう

  1. 事業コンセプトにふさわしいか
  2. ターゲット客層が多いか
  3. 家賃を負担できるか
  4. 競合店の動向

1.事業コンセプトにふさわしいか

まずは事業コンセプトにふさわしいエリアや立地かどうかです。駅そのものに対すイメージや、同じ駅の周辺でも、東口と西口、通りなどによって印象は変わります。実際に歩いてみて周辺環境などを確認しましょう。

2.ターゲット客層が多いか

営業時間帯にターゲット層の人口が多いかどうかも重要です。例えば、住宅街かオフィス街か、その両方を狙うのかによっても違ってきます。駅から何分圏内がいいのか、人通りが多いか、あるいはどこで途切れているかも確認しましょう。

3.賃料を負担できるか

ほとんどの業種では、駅から10分よりも駅から1分のほうが集客しやすいですが、その逆に駅から10分よりも駅から1分のほうが坪単価はかなり上がります。また、2階以上よりも1階の路面店のほうが集客しやすい一方で、家賃は路面店のほうが格段に高くなります。

一般的には売上に対する家賃の割合は10~15%程度が適正と言われています。

例えば、月の売上が300万円だとしたら、適正な家賃水準は30~45万円程度です。現実的に家賃を負担して店舗を維持できるかどうかもよく考えましょう。

4.競合店の動向

同じエリアの競合店がどこに出店しているかも、重要な情報です。例えば、競合店は駅から3分以内でしか出店していない、路面店が多いなどの情報があれば、立地を考えるヒントとなります。同じような立地を考えれば、失敗が少ないという思考ができるのです。その逆に、駅からの導線上に強力な競合店があるなどの場合、集客に苦戦する可能性もあります。

候補地が決まったら自分の目で確認しよう

候補となるエリアを決めたら、必ず現地周辺を自分の足で歩き回り、自分の目で確認しましょう。

地図上では人通りが多そうなエリアだと思っていたら、実際にはその時間帯にはターゲット客層が全然歩いていなかったということもありえます。その場合、違う導線を使い、駅まで歩いているのかもしれません。体力も必要だし、なかなか骨の折れる作業です。あらかじめ、地図アプリなどを使い、下調べをしておけば、より効率的に下見をすることができます。確認と同時に周辺の不動産会社で条件に見合う物件を探せば、一石二鳥です。

物件探しのコツ

起業の失敗事例の中で、店舗選びが原因となることもよくあります。例えば、背伸びをして高すぎる賃料の物件を契約してしまったり、ターゲット層が全然前を通らないような物件を選んでしまったりという事例です。そのような失敗を避けるためにも以下を心がけましょう。

動きの良い不動産仲介会社を選ぶ

物件探しでは、不動産仲介会社の動きが重要です。親身に相談に乗ってくれるか、最初の1週間にどれだけ連絡をくれるかがポイントです。また、信用力の乏しい起業家が物件を借りる際には、大家さんの審査を突破できるかどうかも関門となります。どれだけ情熱的に大家さんを説得してくれるかも見極めましょう。

物件探しは情報量が大切

物件探しで大切なのは情報量です。数十件から数百件の物件を検討してようやく2、3件が候補として見えてくるでしょう。なかなか良い物件がみつからない場合は、情報量が足りていない可能性があります。エリアも広げ、自分の足で見て周るのと同時に、情報源である不動産会社の数も増やしてみましょう。

新鮮な物件情報を得られるかが重要

物件探しでは、出たばかりの新鮮な情報をいかに早く得られるかが重要です。そのエリアの新情報の掲載が早い不動産会社を見極めましょう。オーナーとの人脈が広い不動産会社かどうかも重要なポイントです。

居抜き物件は撤退した理由を見極めること

飲食店などの場合、前のテナントが内装や設備などをそのまま残していく、いわゆる「居抜き」物件も人気です。開店コストを抑えることができる点でメリットがありますが、立地や周辺環境が悪くて撤退した可能性もあります。この点をよく見極めましょう。

創業融資と物件契約との関係

自分が良いと思った物件は、競合も狙ってきます。競争に打ち勝つポイントは2つあります。

早く決断をする

まずは、決断のスピードを早めること、早い段階で仮押さえをしてもらうことが重要です。

創業融資を早く通す

もう1つは創業融資の実行までのスピードです。信用力の高いテナントに、なるべく早く貸したいというのが大家さんの気持ちです。1日でも早く創業融資を通すことで、信用力とスピード、その両方をクリアすることができます。創業融資を早く通すことに自信がない場合、税理士などの専門家にサポートしてもらうことも検討しましょう。

まとめ

  • 事業コンセプト、ターゲット層、家賃負担、競合店の動向などから立地・エリアを検討する
  • 候補エリアを決めたら、必ず現地周辺を自分の足で歩き回り、自分の目で確認する
  • 物件探しは情報量が命。そのエリアの新鮮な情報は多く持つ不動産会社を見極める
  • 良い物件を獲得するためには創業融資の早期実行がカギ。税理士など専門家を活用する

どのエリアのどの物件で出店するかで、起業の成否が決まってしまうこともあります。開業したあとに後悔しないためにも、積極的に動いて良い物件を見つけましょう。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で11年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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