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個人事業主としてお店を開く方法:必要な4つの手続きとは

飲食店などのお店を開く場合に、まずは個人事業主として開業しようと思われている方は多いのではないでしょうか? お店の場所を決めたり、内装を考えたりということは思いを巡らせても、手続き面ではどのようなことが必要なのかということを把握していない方も多いと思います。そんな方のために、開業にあたってどのような手続きが必要なのかということをご紹介します。

この記事の目次

個人事業主になるための4つの手続

個人事業主の場合、会社を作る場合のように登記は不要です。個人事業主が開業するための手続きは、大きく分けて4つあります。

  1. 税務署への税金関連の手続き
  2. 許認可関連の届け出の提出
  3. 銀行口座の開設
  4. 労働基準監督署やハローワークへの雇用関係の手続き

順番としては、最初に行うのが、税金関係の手続き、つまり税務署への開業届出書の提出です。他の手続きをするときに開業届出書のコピーの提出を求められることが多いためです。開業届出書には、開業の年月日、住所や事業所の所在地、屋号など基本的な情報を記載します。開業届出書の様式は以下の国税庁のサイトからダウンロードできます。

実際の手続きについて、それぞれ見ていきましょう。

1.税金関連の手続き

税金関連の届け出は、先ほど書いた開業届出書のほかに、主なものとして青色申告承認申請書があります。青色申告とは、簡単に言えば、しっかりと経理をする代わりに、所得税の各種優遇を受けられる制度のことです。開業届出書は必ず提出するものですが、店舗経営においては青色申告承認申請書も出したほうが良いでしょう。店舗経営者にとって、原価の管理や利益率の管理などは必須です。原価や利益率の管理をするには、どんぶり勘定ではなく、毎月の仕入れや人件費の適切な把握が必要です。その前提として、しっかりした経理を行って、店舗業績を管理することが必要です。

青色申告承認申請書は、原則として事業開始日から2か月以内に提出しなければいけません。提出期限を1日でも遅れれば、受付してもらえないので注意しましょう。青色申告承認申請書の様式は以下の国税庁のサイトからダウンロードできます。

2.許認可関連の手続き

店舗経営においては、特に飲食店において許認可が必要です。必要な許認可として、まず保健所への飲食店営業許可があります。
この他にも、以下のような手続きが飲食店には関係します。

  • 消防署への防火対象物使用開始届
  • 警察署への深夜酒類提供飲食店営業開始届出(0時以降にアルコールを提供する場合)
  • 風俗営業許可(バー・キャバレーなどで開業する場合)

自分の業態にとってどのような許認可や届出が必要となるのかをあらかじめ確認しておきましょう。どの手続きが必要かよく分からない場合は、許認可の専門家である行政書士に相談してみるのもよいでしょう。

3.銀行口座の開設

個人事業主にとって、事業用口座の開設は必須ではありませんが、開設することをお勧めします。先ほどしっかりと経理を行うことが大切と書きました。そのためには、銀行口座も事業用を作っておくことが便利です。プライベートの支払いと事業用の支払いが混在してしまうと、どの支払いが経費になるか分からなくなる場合もありますし、口座を分けておくことで、実際にいくら儲かっているのかを何となく把握できるようになります。

もし、お店の名前など屋号付の口座を作る場合は、開業届出書のコピーが必要となる場合がありますので、口座開設に行く前にあらかじめ準備しておきましょう。

4.雇用関連の手続き

雇用関連の手続きは従業員を雇用した場合に必要となります。事業主一人で経営する場合や、家族経営の場合は雇用関連の手続きは基本的に不要です。従業員を雇用した場合、以下の手続きが必要です。

1)労災保険への加入
労災保険はアルバイト・パート・正社員を問わず、従業員を1人でも雇用すれば加入が必要です。
2)雇用保険への加入
雇用保険の場合、正社員は必ず加入が必要ですが、労働者がアルバイト・パートのみであれば、週の労働時間が20時間を超える場合に加入が必要となります。

どの手続きを取ればよいか分からない場合は、雇用関係の手続きの専門家である社会保険労務士に相談しましょう。

まとめ

  • 最初に書類を提出するのは税務署である
  • 青色申告承認申請書は事業開始日から2か月以内の提出期限を厳守する
  • 店舗経営にあたって必要な主な許認可として、飲食店営業許可がある
  • 事業用の銀行口座の開設は必須ではないが、管理上開設することが望ましい
  • 雇用関係の手続きには、労災保険と雇用保険がある

新規開業においては、店舗工事など本業に関係する以外にも、さまざまな手続きが必要となります。どのような手続きが必要なのかを理解し、できる限り早めに終わらせて、本業に集中できるようにしましょう。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で11年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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