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インバウンド対策はどうする?話題のモバイル決済サービスまとめ

高根千聖(たかね ちさと)編集者

最近よく耳にする「モバイル決済」。徐々に普及しはじめている現金を使わない決済手段です。
実は、モバイル決済に対応することで、飲食業や小売業、サービス業などの店舗、でもインバウンド対策や集客につながります。

今回は導入店舗にメリットの多いモバイル決済を、特に今盛んなQRコードを用いた決済方法にフォーカスし、紐解きました。後半ではモバイル決済を導入した原宿の雑貨販売店をインタビュー。この記事ではモバイル決済の概要や対応しているサービス、導入するメリットなどを説明します。

この記事の目次

 モバイル決済とは?

モバイル決済はキャッシュレス決済の1つで、携帯電話を使った決済手段の総称です。今回は「QRコードを用いた決済」に限定して説明します。

モバイル決済とは?

モバイル決済(QRコード決済)とは、お客さまがスマートフォンに専用アプリをインストールし、QRコード(もしくはバーコード)を介して決済する方法です。

レジを通る際、お客さまは財布を取り出すことなく決済ができます。小銭を数える手間もありませんし、レシートもスマートフォンに送られてきます。

アプリを立上げQRコードをスキャンすると、これだけで決済が完了する(左、画像はAlipay)、決済が済むとレシートがアプリに送られてくる(右)

モバイル決済の仕組み

モバイル決済の多くがクレジットカードと専用アプリを紐付け、決済の仕組みを提供しています。どのような仕組みで行われているのでしょうか。

店舗側から見た決済フロー(第三者決済)を説明します。

決済フロー(第三者決済)の流れ
  1. 店舗側の決済アプリに支払い代金を入力
  2. お客さまの専用アプリに表示されるQRコードを店舗の端末で読み取る
  3. お客さまのカード会社へデータを転送される
  4. 決済サービス側からの情報を照会して店舗への支払いが完了

店舗はモバイル決済 for Airレジ(※1)などの決済サービスと契約し、対応の機械を店頭に設置するだけで使用可能になります。

※1:「モバイル決済 for Airレジ」は「Airペイ QR」に名称変更しました。

モバイル決済を導入するとどんないいことがあるの?

モバイル決済を導入することで、店舗側にはさまざまなメリットが生まれます。

インバウンド対策になる

現在、モバイル決済の進む中国では、AlipayとWechat payの取引額は約320兆円(2016年)ともいわれています。特にAlipayは中国国内で5.2億人に使われているサービス(※1)。今後も利用者は増加していくでしょう。

※1 出典:日本政府観光局:平成29年1月17日プレスリリース

中国では肉まん屋のような街中にある普通のお店でも電子決済に対応している。肉まんの値段は約40円。けっして高額ではない買い物でも日常のように使われている。

 レジでのお会計がスムーズに

モバイル決済をおこなうことで、レジでの処理がスムーズかつスピーディになります。現金をを用意しておく必要がなく、金銭のやりとりをする時間を削減できるるためです。また、現金がレジ内から紛失してしまう等の問題・不安からも解消されます。

会計管理が手軽に

電子データのやり取りからデータ取得も簡単にできるため、会計管理もスムーズになります。

低価格で導入できる

導入費は実質ゼロで決済手数料も安いのが大きなメリットです。決済サービスのひとつであるOrigami payでは3.25%、LINE Payでは月の売上げ額が100万円以下の場合は無料です。固定費削減につながります。

モバイル決済 代表的な専用アプリ

それでは、実際にお客さまが使用しているのはどのような専用アプリなのかをご紹介します。

5.2億人が使用する「Alipay(アリペイ)」

Alipayは、中国の大手アリババ・グループ・ホールディングスが2004年より提供する中国最大規模のモバイル決済。

さらに驚くべき点がその市場規模。2016年10月の調査によると、中国国内でのユーザー数は5億2千万人です。中国国内では、ネットショッピングや大型店舗だけではなく、屋台のような小規模店舗でも導入されています。お客さまが提示するQRコードを店舗側が読み取るだけで決済は完了。中国人民元と円の換算は自動でおこなわれるため、店舗やお客さまが計算の手間をとられることはありません。

日本では東京を中心に、ファミリーマートなどでインバウンド対策としてAlipayの導入が始まり、飲食店ではワタミが導入を発表しました。

中国国内のモバイル決済市場4割を占める「微信支付(WeChat payment)」

こちらもAlipayと同じく、中国発のモバイル決済サービスです。微信(WeChat)は中国版LINEとも言われるチャットサービス。

中国国内のアクティブユーザは7.6億人超。モバイル決済サービスの中だけでも2014年より市場の40%を占めています。

日本製のモバイル決済アプリ「Origami pay」

Origami pay は、2016年より日本国内でサービスが開始した、モバイル決済サービスです。ごく簡単にいうと、クレジットカードの支払いをスマートフォンで済ませることができ、面倒なサインや暗証番号の入力が省けるという仕組みです。

コンビニエンスストアやファーストフード店を始め、アパレルや雑貨を扱う数々の有名店と提携をし、紐づけ可能なカード会社も今後さらに増える予定です。

現時点ではユーザーとしては30代前後、男女比は半々ほどと、若年層スマートフォンユーザーの間で広がりつつあります。

東南アジアで広がりを見せる「LINE Pay」

2014年に全世界にいるLINEユーザーに向けてサービスを開始。LINEのお友達に送金をしたり、ネットショッピングの決済に使用できる送金・決済サービスです。

LINE Payは現在では3000万ユーザを超えています。また、日本国内に限らず、中国、台湾、タイ、インドネシアの各国で現地の通信会社と業務提携をし、共同でプロモーションキャンペーンを行っています。

銀行口座と連携し自分のLINE Payアカウントにお金をチャージしたり、クレジットカードを登録することもできます。つまり、決済は事前にチャージする形式(LINE Pay カード)と後払いのクレジットカード決済(コード決済やオンラインショッピング)の両方が可能です。また、特徴的な機能として、送金、割り勘ができる点があります。送金は相手の口座情報を知らなくてもできます。

そして、プリペイド式の「LINE Pay カード」はチャージ式で、全国の実店舗、コンビニやカラオケ、ネットショップなどで利用できます。これは実店舗でも使用できるプリペイド式のカードですが、100円支払うたびにLINEポイントが1ポイントつく仕組みになっています。一定以上たまったらLINE Payの残高に変換できます。こちらは与信審査や年齢制限がないことから、主に10代の若年層のユーザーを獲得してきました。

さらに、2017年1月より、全国のローソンでQRコード決済が可能に。LINE Payにクレジットカードを連携させるか、あるいは様々な方法でチャージをして支払いができます。

実際にモバイル決済を導入したお店の声は?どんなメリットがあるの?

こうして、続々とサービスが出ているものの、店舗が対応するメリットはあるのでしょうか。店舗側がモバイル決済に対応できるサービス「モバイル決済 for Airレジ(※1)」を導入した雑貨販売店「お世話や 原宿店」の店長・若狭さんに、メリットや効果をうかがいました。

会計時間を削減できることがメリット

若狭さん(以下、若狭) 「お世話や 原宿店」は、竹下通りにある雑貨販売店です。主にアクセサリーを扱っており、客層は20代の方が中心。竹下通りという土地柄、外国人のお客さまが多いのも特徴です。

観光で日本にいらしている外国の方は、日本のお金に慣れていない方も多いもの。小銭がいくらを指しているかわからず、会計時にお財布をひっくり返して「ここから、代金分だけとってください」と頼まれることもあります。

その場合、1回のお会計で5分ほど時間を要してしまいます。混雑時には他のお客さまの会計をお待たせしてしまうこともありました。もどかしさを感じていたとき、Alipayに対応している「モバイル決済 for Airレジ(※1)」の話を聞き、ぜひ導入してみたいと考えたのです。

実際導入して驚いたのは会計時間の短縮です。5分ほど要していた会計が、モバイル決済の場合は現金のやりとりが発生しないので1分程度で終了。店舗側の作業は、iPadに会計額を入力し、QRコードを読み取るだけ。手軽に会計を終えられるのも嬉しいポイントでした。

※1:「モバイル決済 for Airレジ」は「Airペイ QR」に名称変更しました。

現金決済の客単価は1300円。電子決済の単価は1万円

若狭 お客さまに手軽に会計できると喜んでいただくことも多く、導入から2年経った今も使っています。しかし、導入当初はレジ前でモバイル決済に対応していることに気付いたお客さまが多かった。集客にもつながると考え、お店に入る前からモバイル決済対応店だと知ってもらおうと、表に出している看板にモバイル決済対応のフライヤーを貼りました。

そのおかげ、と言って良いのかはわかりませんが、今年は訪日中国人が減っているとニュースでも報道されているなか、「お世話や 原宿店」は昨年と比べたら減少したものの、いまなお中国の方が多くいらっしゃいます。お店全体の客単価は1300円ほどでも、モバイル決済を使用されるお客さまの単価は1万円。最高で3万円くらい購入される方もいらっしゃいます。

店舗に並べている雑貨も、日本の方と中国の方では人気商品が違います。たとえば、日本でリボンのアクセサリーが流行っていても、宇宙モチーフの方が中国の方には人気なことも。そのため、中国の方に人気なモチーフを集めた棚を作るなど、陳列や仕入れも工夫しています。

お客さまの「欲しいもの」が見つかるお店として、日本のみならず海外の方の需要にも対応しながら、これからも原宿らしい「KAWAII(かわいい)」文化を発信していきたいと思います。

 まとめ

モバイル決済は、数年前よりサービスは増え、利用シーンもかなり広がってきています。そして市場としても確実に形成されつつあります。

さらに、東京オリンピックが近づくにつれ、海外からの観光客たちからのニーズも高まることが予想されます。モバイル決済は今後日本社会においても不可欠になる可能性もゼロとはいえません。モバイル決済が広まり始めている今だからこそ、他店よりもいち早く導入し、差別化を図ってみてはいかがでしょうか。

<店舗情報>
お世話や 原宿店

原宿駅より徒歩5分竹下通りに面するアクセサリーショップ。「お客さまの『ほしいもの』があるお店」を目指す。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

高根千聖(たかね ちさと)氏

高根千聖(たかね ちさと)編集者

株式会社ZINEの編集者。編集プロダクションで週刊誌の編集・ライター業務に従事。その後、制作会社にて紙媒体やWEBサイトのディレクション、編集・ライター業務に携わる。得意ジャンルはビジネスやグルメ、芸能など。

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