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税金の時効は何年?経営者が知りたい所得税の時効に関する3つの知識

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

誰でも時効という言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。何かしたときに、そのことが罪に問われなくなる、権利を消滅させるという意味があります。税金の場合にも、時効という言葉が使われます。今回は、所得税の時効について見てみましょう。

この記事の目次

所得税の時効は3年・5年・7年の3種類

所得税の時効は3年・5年・7年の3種類

税金の場合、時効という言葉は、国や自治体などが税金を徴収する権利が消滅するという意味で使われます。経営者にとっては、時効を意図してコントロールすることはできません。あくまで自治体などが請求すべきところ、請求が漏れてしまった場合に時効が成立します。

所得税の時効は3年・5年・7年の3つのパターンがあります。

(1) 3年で時効を迎えるケース

所得税の確定申告書を期限までに提出した場合の時効は3年です。たとえば2019年分の所得税の確定申告期限は2020年3月16日(月)です。この場合は、2023年3月16日をもって時効が成立します。

これは、例えば所得税の納税額を10万円と申告したのに9万円しか納めなかった場合、残り1万円については、3年間で時効を迎えるということです。

(2) 5年で時効を迎えるケース

所得税の確定申告書を期限までに提出できなかった場合の時効は5年です。たとえば2019年分の確定申告書を2020年3月16日(月)までに提出できなかった場合、2025年3月16日をもって時効が成立します。
ただし、(1)、(2)については不正な方法で税金を逃れている場合、いわゆる脱税のケースは話が異なります。この場合は、下記の(3)のパターンとなります。

(3) 7年で時効を迎えるケース

そもそも確定申告書を提出していない場合や、確定申告書を提出したが、不正な方法(架空の経費を計上するなど)で所得を減らしていたようなケース、いわゆる脱税については、時効は7年間となります。

所得税の時効はなかなか成立しない

前述の年数を待っていれば時効を迎えて、税務署も未納分の所得税を請求することができなくなります。しかし、時効については成立することはほとんどありません。なぜなら時効というのは、例えば差し押さえを受けるなどするとリセットされてしまうからです。5年間あれば、たとえ引っ越していても、今どこに住んでいるかということを調べることは住民票を追っていけば簡単です。

差し押さえなどしなくても、単純に納付の督促を送るだけでも時効は一定期間成立しなくなるので、その間に差し押さえなどを行えば時効はリセットされます。

ちなみに、差し押さえになると、自宅にある換金価値のあるものを持っていかれたり、自分の預貯金口座の金額から税金を強制的に持っていかれたりといったことになります。さすがにそこまでしないだろうなんて思っている方もいるかもしれませんが、税金の滞納については容赦ありません。

所得税の還付申告の時効は5年

所得税の還付申告の時効は5年

経営者は毎年確定申告をするのであまり関係ない話かもしれませんが、従業員の中には、確定申告をすることで所得税の還付を受けられる人もいるかもしれません。例えば医療費控除を受けられる人や、扶養に入れるべき人を年末調整で入れてなかった人などです。このような場合、確定申告をすることで所得税の還付を受けられることがあります。しかし、中には確定申告をしないままの人もいます。

こうした場合、過去5年間分は、還付を受けるための確定申告を行うことができます(例えば2019年度から5年(2014年度の確定申告で申告すべきだった分)までさかのぼって申告することができる)。所得税を払いすぎることはもったいないので、もしこのような従業員がいたら、ぜひ確定申告を行うことを勧めてあげましょう。

まとめ

  • 所得税が時効になるまでにかかる期間は、確定申告の状況に応じて3年・5年・7年の3種類である
  • 税務署から督促状の通知が送られてきたり、差し押さえされたりすると時効はリセットされる
  • 所得税の還付を受ける権利は5年で消滅する

所得税には時効があります。しかし、時効があるからといって、そういったものを期待するのではなく、適正な確定申告を行うことが、経営者としてのあるべき姿であるということを心にとどめておきましょう。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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