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「順番待ちシステム」とは?概要やメリット・デメリットを解説

Airレジ マガジン編集部

三浦 高(みうら たかし)起業コンサルタント

お店に行列ができることは、従業員の負担増に加え、お客様の機会損失につながることや近隣店舗の迷惑となることもあります。そんな行列の解決策としておすすめしたいのが「順番待ちシステム」です。 今回は、システムの概要やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

この記事の目次

順番待ちシステム概要

まずは基本的な機能、操作などシステムの概要を見ていきましょう。

順番待ちシステムとは?

順番待ちシステムは、店頭の端末で受付をすることで、順番を管理するシステムを意味します。受付後に番号券を発行し、番号券に記載されたQRコードを読み込むことで待ち時間や順番を確認することもできます。店や施設側にとっては「接客順の明確化」、来店および利用者側にとっては「待ち状況の見える化」と「店舗滞在の不要化」がその役割といえます。来店者が待ち時間を有効に活用できることで機会損失を防ぎ、スタッフが順番待ち対応以外の業務に専念できる環境作りを目的としています。

基本的な機能

「受付発券」「順番表示」「呼び出し」が順番待ちシステムの基本的なスタイルといえます。近年はオンラインに対応するシステムも増えており、リアルタイムで待ち状況を確認したり、メールやアプリの通知で呼び出したりすることが可能になりました。さらに、「来店記録の蓄積」「メールマガジンの配信」など、多機能化が進み、販促ツールの役割も兼ねるケースが増えています。

導入店舗とお客様が行う操作

番号券で受け付けるシステムでは、店舗側は呼び出しのタイミングで特定のボタンを押すなど、簡易な操作に限られます。お客様も発券ボタンを押すだけと、来店のタイミングで行う操作は簡単です。また、オンラインで受け付けるシステムについては、お客様がパソコンやスマートフォンからメールアドレスや電話番号を入力。仮受付のショートメールやメールに記載されたURLを押すだけで受付が完了します。

どのような場合に導入を検討すべき?

具体的にどのようなケースで順番待ちシステムを導入すべきでしょうか。個々の課題と照らし合わせて見ていきましょう。

行列のできる店舗

行列や混雑が常態化している場合は、導入の絶好のタイミングです。店舗にとって行列は人気店の証かもしれませんが、行列の常態化は悩みどころです。「対応の不備からクレームが発生しないか」「近隣店舗や住民に迷惑をかけていないか」と心労も重なります。繁忙な時間帯にスタッフを行列の整理に割いてしまうと、店内の対応も疎かになりかねません。行列が常態化した店舗の場合は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

予約受付のない店舗

「予約受付」がない店舗は、順番待ちシステムが非常に有効です。例えば、毎日のように行列ができるラーメン店や回転寿司店では、行列整理に手間をとられてしまうと接客に大きな支障が出てしまうこともまります。幹線道路にあるファミリー向け飲食店の場合は、周辺に競合店が建ち並ぶケースがほとんどです。順番待ちの発生によって、お客様が他店へと流れてしまうケースが少なくありません。システム導入によって待ち時間の効率化が実現できれば、自ずと売り上げアップに結びつくはずです。

導入のメリット・デメリット

順番待ちシステムの導入によって予想されるメリットやデメリットをご紹介します。

店舗側のメリット

最大のメリットは、なんといっても「お店の業務に専念できる」という点です。行列ができた場合、その対応によって接客が手薄になることもありえます。入店時の受付が簡素化かつ確実化されるという点から、混雑時に利用人数を聞き間違えたり、受付を見落としてしまったりということが防げます。さらに、システムによっては顧客情報を蓄積する機能を備えており、「再来店を促すメールを配信する」「来店目的を分析し、企画に活用する」といった販促活動においても有用なツールとなりえます。

お客様のメリット

お客様にとっては、順番待ちの「見える化」によってストレスが軽減されます。時間が計算できれば、待ち時間に店や施設を離れて別の用を済ますこともでき、システムによってはメールやSNSの機能を通じて順番のお知らせを受けることも可能です。「戻りが遅くなり、順番が飛ばされてしまっていた」という心配もありません。

店舗側のデメリット

混雑時に店舗側がシステムの理解や操作に手間取れば、クレームの発生につながります。また、お客様にとって使いにくいシステムを導入してしまえば、客離れを引き起こしてしまうケースも考えられます。さらに「順番待ちの見える化」が災いし、待ち時間を見て利用を即座に諦めてしまうというケースもあります。

お客様のデメリット

順番待ちシステムによる待ち時間はあくまでも目安であり、希望通りの時間にならない点が一番のデメリットといえます。また、スマートフォンやインターネット操作が苦手な人にとっては、どうしても腰が引けてしまいがちです。仕方なく利用を諦めるというケースも少なくありません。

導入する際の注意点

現在、多くのメーカーから多種多様な順番待ちシステムが提供されており、中には特定の業種に特化した機能を備えるものもあります。ただし、導入にあたり注意すべき点もあります。詳しく見ていきましょう。

導入前に確認すること

業態に即した混雑時のシミュレーションは不可欠です。「どのように受付を行い待ってもらうか」「行列となった場合はどのように並んでもらうか」など、対応方法を検討してみましょう。まずマンパワーでの課題を把握することが、システムの選定において大きなヒントとなるはずです。

また、多機能は魅力ではありますが、店舗側とお客様の双方が「使いこなせるか」「使いやすいか」という点も重要なポイント。インターネットやスマートフォンを活用するシステムは利便性が飛躍的に向上する反面、世代によっては利用に抵抗を感じる可能性があります。

導入時に取り扱い方法を確認する

店舗側は機能を熟知し、取り扱い方法をマスターしなければなりません。その後、スタッフへの教育を徹底し、運用シミュレーションも行った上で運用を始めることが求められます。

運用初期は、手間を犠牲にしてでも従業員ごとのレクチャーが必要です。見切り運用は混乱のもとになります。まずは可能な範囲での稼働が安心です。

導入後に運用状況を検証する

導入前に行ったシミュレーションと照らし合わせて、「システムによって課題が十分にクリアできているか」「想定外にあらたな課題が発生していないか」などの検証を続けましょう。

普段の声がけやアンケートを実施するなどして、お客様の声を聞くことも検証方法の一つです。待ち時間の効率化を感じてもらえていれば、システムの運用が軌道に乗っているということです。それと同時に「チャンスロスが防げているか」「導入後の売り上げはどのように変化したか」「スタッフが確実に業務に専念できているか」など検証しつつ、システムを活用していきましょう。

導入すべき業態・業種

どのような業種で順番待ちシステムを導入すべきか具体的に見ていきましょう。

飲食店

予約対応が可能であれば問題は軽減できますが、前述したようにラーメンや定食、回転寿司など、予約対応が難しい飲食店もあります。忙しい時間帯にスタッフを行列の整理に割いてしまうと、店内の対応も疎かになりかねません。また、その場で順番を待っていなければならない場合、お客様の離脱に繋がってしまうこともあります。順番待ちシステムを導入することで、お客様は順番を待っている間、拘束されることなく、別の用事を済ませたり、自宅で待機するなど待ち時間を有効に活用することができます。

カット専門サロン

カット専門サロンは、利用料金がリーズナブルで所要時間も短いことから老若男女問わず人気を博しています。ショッピングモールのテナントとして入居しているケースも多く、「ついで」に利用できる便利さも魅力です。

比較的回転率が高いとはいえ、平日の夕方や週末は混んでいることも多く、カットリクエストは人それぞれであり、お客様にとっては待ち時間が読みづらいということもあるようです。

このような課題にも、システム導入が有効です。お客様は順番が来るまで買い物で時間つぶしができます。店舗内で待つお客様が減ることで店内の待合スペースを減らすことができ、カット設備の増設も可能です。

一般外来を受け付ける医療機関

医療機関では待合スペースの共有によって二次感染のリスクが心配されます。また、小児科の場合は、体調不良でぐずる小さなお子さんを連れての順番待ちも大変です。こうした中で、医院やクリニック向けにシステムを開発しているメーカーが数多く存在しており、IoT化により機能が著しく進化しています。オンラインで受付を済ませ、必要なタイミングで初めて病院を訪れるということも可能になっています。

医療事務担当者、看護師さんともに、常に業務に追われている状況での順番待ち対応は大きな負担です。システムの導入によって改善が期待されます。

携帯電話販売店、旅行代理店

長時間の順番待ちといえば、携帯電話の新規契約や機種変更ではないでしょうか。詳細な説明が求められるため一人一人の受付に時間がかかり、待ち時間はどうしても長くなってしまいます。旅行代理店も同様で、応対時間が長くなるケースがほとんどです。

両業種に共通するのは、ショッピングモールや複合ビルに入居するケースが多く、時間つぶしの環境としては恵まれた状況にあること。システムの活用によって利用者にストレスなく待ってもらい、必要なタイミングで来店してもらえます。

まとめ

  • 順番待ちシステムの役割は「接客順の明確化」と「待ち状況の見える化」
  • システムの導入で店舗の業務効率化とお客様の順番待ちストレスの軽減が図れる
  • 使いにくいシステムならば客離れを引き起こすデメリットがある
  • 導入前の準備で費用対効果が変わる
  • カット専門サロンや一般外来を受け付ける医療機関などは導入に適している

順番待ちシステムは番号を発券するものや、オンラインで受け付けるものまで様々です。いずれにしても「システムを使いこなすこと」が必要です。導入の際にはメリット、デメリット、注意点を押さえた上で、状況に合わせたシステムを導入しましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

「0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』」のメディア「Airレジ マガジン」の編集部。お店を経営している方向けに、業務課題の解決のヒントとなるような記事を制作しています。

三浦 高(みうら たかし)起業コンサルタント

三浦 高(みうら たかし)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、中小企業診断士、1級販売士。V-Spirits経営戦略研究所株式会社代表取締役。これまで創業補助金検査員・審査員を従事。V-Spiritsでは資金調達担当としてクライアントの補助金や融資の獲得を支援している。各種補助金累計獲得件数は250件を超える。http://v-spirits.com/

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