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厚生年金とは?保険料や加入のメリットなど基礎知識を紹介

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

自分が経営するお店で従業員を雇った際に、従業員から厚生年金保険に関する質問を受けたことで、初めて自分の店と厚生年金保険との関わりについて考えたという方も多いと思います。個人でお店を経営する方にとって、厚生年金保険はどのような役割を果たしているのでしょうか。今回は個人経営のお店における厚生年金保険の基礎知識と、加入時のメリットについて見ていきたいと思います。

この記事の目次

そもそも厚生年金保険とは何なのか?

厚生年金保険は、サラリーマン時代から当たり前のように加入していたため詳しく知らないという方も多いと思います。そもそも日本の年金制度には大きく分けて、20歳以上60歳未満のすべての国民が加入を義務づけられている国民年金と、厚生年金保険の2種類があります。

厚生年金保険は国民年金に上乗せされて給付される年金であるため、この2つの年金の関係は2段階制と呼ばれることもあります。厚生年金保険は会社や法人に勤めている方にとっては加入が義務づけられているものですが、個人でお店を経営しているような個人事業主は加入することができないものになっています。

個人経営の飲食店が厚生年金保険に加入するためには?

前述したように、個人事業主が一人だけで厚生年金保険に入ることは制度上不可能となっています。ですから、個人事業主が厚生年金保険の加入について考えなければならないのは、お店で従業員を雇うようになってからです。

基本的に、従業員を5人以上抱える個人事業主の場合、厚生年金保険への加入は強制となっています。ただし、飲食店をはじめとするサービス業などは従業員の人数に関係なく、個人事業主として経営している限り厚生年金保険への加入義務はありません。では、従業員が4人以下の個人事業主の事業所において、厚生年金保険への加入はどのようになっているのでしょうか。従業員が4人以下の場合には厚生年金保険には任意加入とされていますので、お店の経営状態や従業員からの要望などを総合的に考えて判断することになるでしょう。

厚生年金保険への任意加入は従業員全員の同意が必要となりますので、一人の従業員が加入を熱望していても、その他の従業員が加入に後ろ向きであった場合には加入することができません。また、従業員が4人以下であったとしても、お店が法人になっている場合には加入が強制になることも覚えておきましょう。

厚生年金保険加入でお店にはどんなメリットがある?

従業員からの希望を採用して、お店で厚生年金保険に加入することになることは、従業員だけでなく事業主、そしてお店自体に対しても大きなメリットをもたらします。事業主にとっては、月々の保険料は増えてしまいますが、従業員の福利厚生の充実につながり、モチベーションの向上に寄与します。また、厚生年金保険に加入していることでお店の社会的な信用は向上しますので、より優秀な従業員が集まってきやすくなるというお店にとってのメリットもあります。

雇われる従業員側としても、自分を雇っているところが厚生年金保険に加入していることで生活の安定を図ることができ、将来設計の安心感も生まれますから、結果的に離職する可能性を低くすることにもつながると言えるでしょう。

まとめ

個人事業主が厚生年金保険について知っておくべきこととしては

  • 厚生年金保険は個人事業主だけでは加入することができない
  • 厚生年金保険は5人以上の従業員がいる場合には強制加入だが、4人以下の場合は任意加入
  • 厚生年金保険に加入することで従業員だけでなく、事業主とお店自体にもメリットをもたらす

ということだと言えます。従業員を雇った際に、厚生年金保険について何も答えられないということがないように、しっかりと理解しておきましょう。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

Airレジ マガジン編集部

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中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/