自分らしいお店づくりを応援する情報サイト

Airレジ マガジン > 経営ノウハウ記事 > 東京都の新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)とは?特徴や条件など注意点を解説

東京都の新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)とは?特徴や条件など注意点を解説

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)とは、銀行や信用金庫など民間の金融機関が行う東京都の融資制度です。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けている東京都の中小企業や小規模事業者が利用できます。どのような制度なのか見ていきましょう。

この記事の目次

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)の特徴

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)制度の概要

新型コロナウイルス感染症により、事業活動に影響を受けている東京都内の中小企業の資金繰りの円滑化するとともに、金融機関が融資した中小企業に対して継続的な伴走型の支援を実施することで、中小企業の経営の安定化や生産性の向上などを図ることを目的とした融資制度です。運転資金と設備資金で利用でき、融資期間は10 年以内(据置期間5年以内)となっています。融資利率は融資期間に応じて、1.7%~2.2%以内です。最大で3/4の信用保証料が補助されます。

融資額が1億円までであれば、融資実行後3年間は全額利子補給が受けられ、保証料も全額補助が受けられます。
一般保証とセーフティーネット保証がありますが、大半は自治体の発行するセーフティーネット保証認定を受け、セーフティーネット保証を利用します。

利用するには自治体の発行するセーフティーネット保証認定を受け、セーフティーネット保証を利用します。

セーフティーネット保証認定制度

突発的災害(自然災害等)の発生や、全国的に業況の悪化している業種に属する中小企業者を支援するための措置です。

セーフティーネット保証4号認定

突発的事由(今回の新型コロナウイルス感染症含む)により、経営の安定が難しい中小企業者への資金供給の円滑化を図るため、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で借入債務の100%を保証する制度です。以下のいずれにも該当する中小企業者が対象になります。

  1. 指定地域において1年間以上継続して事業を行っている
    (創業後1年未満の方は、業歴が3か月以上1年1か月未満の場合も、以下の条件を満たせば認定できます。)
  • 直近1か月または最近6か月の平均の売上高等が、直近1か月を含む最近3か月間の平均売上高等と比較して、各基準以上に減少していること。
  • 直近1か月または最近6か月の平均の売上高等が、令和元年12月の売上高等と比較して各基準以上に減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が令和元年12月の売上高等の3倍と比較して各基準以上に減少することが見込まれること。
  • 直近1か月または最近6か月の平均の売上高等が、令和元年10月から12月までの平均売上高等と比較して、各基準以上に減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が令和元年10月から12月までの売上高等と比較して各基準以上に減少することが見込まれること。
  1. 災害の発生に起因して、当該災害の影響を受けた後、原則として最近1か月または最近6か月の平均の売上高等が前年同月または前年6か月間の売上高等平均に比して20%以上減少しており、かつ、その後2か月を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれること

セーフティーネット保証5号認定

全国的に業況の悪化している業種に属する中小企業者で、経営の安定が難しい中小企業者への資金供給の円滑化を図るため、信用保証協会が一般保証とは別枠で融資額の80%を保証する制度です。以下のいずれにも該当する中小企業者が対象になります。

  1. 指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の売上高等が前年同期比5%以上減少している中小企業者
  2. 指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%を占める原油等の仕入価格が20%以上、上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていない中小企業者
    (なおこれまで一部例外業種を除く原則全業種で利用できましたが、2021年8月1日より、535業種に限定されるようになりました。)

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)の条件と限度額

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)は、信用保証協会の保証対象となっている中小企業者であれば利用できます。中小企業者とは、常時使用する従業員数または資本金のいずれか一方が下記に該当している場合です。

業種 資本金 従業員数
製造業等 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
医療法人等 300人以下

ソフトウェア開発や情報サービス業や旅行業、宿泊業など一部の業種は別途定められた規模要件があります。
出典:東京都信用保証協会

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)を利用できる条件

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響をうけ、原則として最近1か月または最近6か月の平均の売上高等が前年同月または前年6か月間の売上高等平均に比べて20%以上減少しているなど、セーフティーネット4号または5号の認定をうけ、かつ上記の利用できる人であり、信用保証審査を通過した場合に利用できます。

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)の融資限度額

融資限度額は2億4千万円です。

信用保証協会への申請期限と申込みの流れ

申請期限

セーフティーネット保証の場合、4号認定は2021年3月1日までとなっておりましたが、2021年6月1日まで延長されました。5号認定は2021年6月30日までとなっています。

申し込みの流れ

  1. 金融機関への相談
    融資を受けたい旨金融機関に相談します。保証協会へ推薦するかどうか、金融機関で協議し、問題なければ推薦するよう進めます。
  2. セーフティーネット認定証
    自治体に申請しセーフティーネット認定証をもらいます。一般に事業者が行いますが、金融機関が代理で行うこともあります。
  3. 申し込み
    一般的に金融機関を経由して行います。金融機関に信用保証協会の申込書類があるので、そちらに記入します。セーフティーネット保証を利用する場合は、認定証を合わせて提出します。

<必要書類>

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)の申し込みには一般に次のものを提出します。審査状況により、信用保証協会や金融機関からこれら以外に追加で書類が求められる場合があります。求められたらその指示に従い提出しましょう。

  • 信用保証委託申込書
  • 信用保証委託契約書
  • 個人情報の取扱いに関する同意書
  • セーフティーネット保証認定証(原本)
  • 経営行動計画書の写し
  • 情報提供等に関する同意書
  • 印鑑証明書(申込人(予定代表者個人)のもの)
  • 事業に必要な許認可書又はその写し(当該事業を営むため許可、認可、登録、届出等を必要とする業種のみ)
  • 決算書3期分
  • 直近の試算表
  • 売上減少が確認できる資料 など
  1. 審査
    信用保証協会にて信用保証を行うかどうか審査します。希望融資額が減額されたり、保証が受けられず融資が受けられない場合があります。
  2. 信用保証決定
    審査を通過すれば信用保証書が金融機関に届きます。
  3. 金融機関での手続き
    融資を行うために金融機関で必要な手続きを行います。
  4. 融資実行
    通帳や契約書などの準備が整えば融資実行になります。

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)に関する注意点

全国共通制度から利用

東京都の新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)を利用する場合は、まず先に全国共通の制度である新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走全国)を利用します。新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)は融資限度額が無担保4千万円の制度です。東京都の場合、新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走全国)の融資限度額を超える融資を受ける場合は、新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)を利用することになります。

セーフティーネット認定が必須

本融資制度はセーフティーネット4号・5号認定が必須です。自治体で認定書を入手しましょう。

まとめ

  • 新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)は、新型コロナウイルス感染症により、事業活動に影響を受けている東京都内の中小企業が利用できる融資制度である
  • 融資額2億4千万円まで融資が受けられる
  • 最大で3/4の信用保証料が補助される

新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)は、新型コロナウイルス感染症により、事業活動に影響を受けている東京都内の中小企業の資金繰りの円滑化するとともに、金融機関が融資した中小企業に対して継続的な伴走型の支援を実施することで、中小企業の経営の安定化や生産性の向上などを図ることを目的とした融資制度です。新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走全国)を利用して、足りない場合は新型コロナウイルス感染症対応融資(伴走対応)を利用するようにしましょう。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/