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知っておきたい労災の休業補償給付!給付の仕組みと計算方法を解説

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

この記事の目次

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お店の営業中に労災事故が起きてしまった場合、どのように手続きをしたらよいのか知っていますか?けがをした従業員が数日お店を休まなければならなくなった場合、どのように休業補償給付の手続きを行うのでしょう。お店を経営する側としては労災事故が起きた際に適切な労災保険の手続きを取る必要があります。休業補償給付のしくみについて知っておけば、いざという時も落ち着いて対処することができます。

休業補償給付が認められる条件、期間とは?

事業主には労働基準法で災害補償の際に責任を取るように定めがあり、労災保険はそれが保険制度化されたものです。個人事業主でも、会社でも、正社員、パートタイマーに関わらず、労働者を雇い入れる場合には労働基準監督署に届け出を出して労災に加入することが必要です。

下記の要件を満たす場合は休業補償給付の対象になりますので、必要な手続きをして事業主としての責任を果たしましょう。

休業補償給付が受けられる条件

  • 仕事中や通勤によるけがで労働ができない
  • 休んでいる期間に賃金を受けていない(賃金を受けている場合は、給付額が減額される)
  • 休んだ日から合計して3日間の待機期間を満たしている(就業時間中の事故でその日の一部が働けない場合は、その日を1日目と考える)
  • 労働基準監督署に労災の事故の認定を受けている

休業補償給付が受けられる期間

  • 休んだ日の4日目以降
  • 医師が療養を必要と認める期間まで

※待機期間の3日間については事業主が賃金を支払う義務があります。

休業補償給付を受けるための手続き方法

休業補償給付として支払われた給付額については非課税になっています。所得税や住民税が取られることもありませんし、確定申告の必要もありません。また、小規模な店舗では、労災の休業補償給付の手続きをしたことにより事業主が払う労災保険料が増えることはありません。

休業補償給付の金額は労災事故に遭う前に支払われた3か月分の給与から平均的な日額を計算して支払われることになっています。金額の計算の手順は以下の通りです。「休業補償給付請求書」の作成の際に、事業主が計算して記入することになっています。

  • 事故の発生状況を詳細に記入
  • 事故に遭った社員についての氏名、仕事内容、振込口座などの情報を記入
  • 会社の印鑑を押印
  • 病院で療養が必要な期間や傷病名についての証明を受ける
  • 平均賃金算定内訳署に過去3カ月の給与や勤務日数を記載

初回は手続きに1カ月~2カ月程度の期間がかかります。支給される数日前に、事故に遭った本人に「支給決定通知書」が労働基準監督署から届きます。

休業補償の金額の計算方法と税の取り扱い

休業補償として支払われた給付額については非課税になっています。所得税や住民税が取られることもありませんし、確定申告の必要もありません。また、労災の休業補償の給付手続きをしたことにより事業主が払う労災保険料が増えることはありません。

休業補償の金額は労災事故に遭う前に支払われた3か月分の給与から平均的な日額を計算して支払われることになっています。金額の計算の手順は以下の通りです。「休業補償給付請求書」の作成の際に、事業主が計算して記入することになっています。

  • 療養前の3カ月の給与を3か月分の総日数で割った平均賃金を出す
  • 平均賃金の6割が休業補償給付、2割が特別支給金として計算される
  • 療養した日の4日以降の分について、1日当たり日額の8割が支払われる

※待機期間の3日分について事業主が補償すべき休業補償は平均賃金の6割

まとめ

労災の休業補償給付のポイントは以下の通りです。

  • 仕事中のケガであり、医師が認めた期間について療養の4日目より支給される
  • 申請用紙を労働基準監督署に提出して約一か月後に、事故に遭った本人の口座に振り込まれる
  • 休業補償給付の金額は療養直前の3カ月給与から計算される
  • 一日当たり計算された日額の8割が支給され、その金額に税金はかからない

労災の休業補償給付についてこれだけの基礎知識があれば、何か起こった時に落ち着いて対応することができるので安心です。労災事故が起きたらすぐに手続きを行いましょう

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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