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【美容サロン】エステサロンにおける顧客管理方法とその活用方法を解説

顧客管理の仕組みを作る_美容

エステサロンを長く安定的に経営していくためには、顧客管理が欠かせません。エステサロンは、長い期間頻度よく通っていただくこと、またお客様に必要なホームケアを使っていただくことにより、お客様の望む結果に導くことができる場所です。そのため、お客様が通いやすいようにチケットが存在し、その役務管理が必要になり、お客様が正しくホームケアを使っていただくための管理などもサロンの大切な役割となります。しっかりと顧客管理ができているかによって、お客様の結果が変わってくると言っても過言ではありません。今回は、エステサロンを経営するために、どのような顧客管理が必要なのかをまとめてみたいと思います。

この記事の目次

顧客管理が必要な理由

顧客管理とは?

顧客管理とは、お客様の情報を管理することです。具体的には、お客様の名前、住所、電話番号、年齢、誕生日などの基本的な情報に加え、エステサロンではお肌の悩み、ライフスタイル、使っている化粧品など、一歩踏み込んだ情報管理も含みます。

エステサロンには「役務管理」という特有の顧客管理があり、コース契約に伴う契約回数、消化回数、残回数や有効期限を管理するものです。また、スポーツジムのような会員制度を敷いているサロンでは、課金中、休止中、退会など、月会員としての管理が必要になります。これらに加えてお客様の望む結果を出すために、来店管理やホームケア管理も非常に重要な要素となります。

顧客管理はなぜ必要か?

顧客管理とは、単にお客様の個人情報を集めたり扱うことだけではありません。「お客様の情報を活用することによって、いかに売上向上に繋げることができるか」という部分に、顧客管理の本質があります。

開業したてでお客様が少ないうちは、お客様1人1人の情報が全て頭の中に入っているでしょう。しかしお客様が増えてくると、1人1人の情報を正確に全て覚えておくのは至難の技です。また、エステサロンは担当制を敷くことも多く属人的な仕事になりがちなので、あるスタッフが退職したり長期休養したりした場合、そのスタッフが担当していたお客様との関係性維持が難しくなってしまいます。

そこでサロンの仕組みとして顧客管理をしておけば、お客様との前回の会話から今回の会話に繋げることもでき、顧客満足度向上に繋がったり、お客様の購買履歴から購買傾向を読み取りそのお客様にとって適切なご提案ができたりもするのです。

エステサロン経営に必須な3つの顧客管理

サロン店内イメージ

エステサロンにおける顧客管理は様々ありますが、特に押さえておくべき顧客管理を挙げると以下の3つとなります。

1.チケットの役務管理(チケットの消化管理、有効期限管理)

エステサロンの大半は、前受金のチケット制を導入しています。前受金で事前に数回分~数十回分のチケットを買っていただくため、何回分のチケットを購入し、あと何回分残っているか、そしてチケットの有効期限はいつかということを間違えると、お客様からの信頼を大きく失墜します。

一昔前は、チケットが繋がっている紙で管理したりノートで管理する時代もありましたが、現在は便利な顧客管理システムがたくさん出ていますので、少しお金はかかりますが、そういったシステムを活用するのが良いでしょう。

2.新規集客管理

ある程度新規集客に予算をかけられるようになると、複数の媒体に新規集客の広告等を出すサロンが多くなります。そこで大事になるのが、どの媒体から月間何人来店し、また媒体別に成約率がどのくらいかを担当スタッフ別にしっかり計測することです。

こうすることで、数ヶ月間の結果により媒体の取捨選択ができ、反響や成約率が高い媒体によりお金をかけて、集客効率を上げることができるのです。

3.物販管理

サロンの中で何が売れているかという売上管理と在庫管理はもちろん大事ですが、それ以上に1人1人のお客様がどの商品を購入し、定期的なリピートにつながっているかを管理することがとても重要です。それができていないと売りっぱなしになり売上も安定しませんし、お客様が望む結果に導くこともできません。

例えば、ある化粧水が2ヶ月分の容量だったとして、2ヶ月前にご購入され、2ヶ月後の今回の来店時に、「そろそろ化粧水がなくなる頃だと思いますが、いかがですか?」と質問をし、「まだあります」と言われたら、使っている量が少ないはずなので再度1度に使う量をご提案したり、もしかしたらそもそも使い始めていない可能性もありますし、途中で他の商品に浮気している可能性も考えられます。また、使い始めてはいても使い方が間違っていて、使いにくいと感じて途中で使うのをやめているケースも考えられます。

大事なことは、お客様とコミュニケーションを取り、残っている原因を把握し、改善することです。それができるのは、顧客管理があってこそなのです。早い段階で原因を突き止め改善できれば、長くリピートに繋がりやすくなりますが、放置してしまうとその後購入に繋がることはなくなります。このように、長く安定しているサロンかどうかは、細かい顧客管理で最も大きな差がついているのです。

顧客管理の活用方法2選

サロンのホームケア商品イメージ

ここからは、顧客管理の活用事例について2つご紹介します。

1.膨大な業務を軽減する

顧客管理には、現場の膨大な業務を軽減する役割もあります。

例えば、今までは直前キャンセルや予約忘れをなくすために、予約日数日前に確認メールを入れていたのを自動設定したり、逆に来店後にお礼メールを入れていたのを自動設定したり、システムに任せることにより現場のより重要な仕事に時間と神経を使えるようになります。

2.キャンペーンを企画する

反響の高いDMに「バースデーDM」があります。お客様の誕生日情報があれば、通常月のDMより数倍反響の高いDMなので試してみると良いでしょう。

また、サロンの中にはそのお客様の初回来店月を何周年記念と祝してDMを送り、高い反響を得ているサロンもあります。ただし、年間に何度もDMを出しているサロンは、最終来店日から例えば1年間来店がなかったらDM送付リストから外すなど、定期的な顧客リストの整理も大事になりますので覚えておきましょう。

まとめ

  • 顧客管理の本質は、お客様の情報をいかに活用するかである
  • 役務管理やホームケア管理がしっかりできてこそ、安定的な売上に繋がる

エステサロンの経営は、トリートメントで目の前のお客様に喜んでいただくだけではなく、日々集めているお客様の情報を最大限活用し売上を最大化させることです。そのために、積極的にシステムを活用して業務効率化をしましょう。自分の記憶に自信があっても、必ず情報を確認してから判断するクセづけをすることです。お客様に適切なタイミングで、適切なメニューや商品をご提案できてこそ、長く安定的に継続するサロンになっていきます。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

榎戸 淳一(えのきど じゅんいち)株式会社ES-ROOTS代表取締役

大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。「エステティック業界の健全化」に使命感を感じ、エステティック業界のコンサルティングを立ち上げる。2009年8月同社退職後、株式会社ES-ROOTSを立ち上げ、代表取締役に就任。2010年1月に東京都目黒区にオーガニックコスメ&エステサロン「フルーツルーツ」をオープンさせる。第2回エステティックグランプリでは、モデルサロン部門、フェイシャル技術部門で2冠を受賞。ビューティーワールドジャパンのメインステージ、たかの友梨ビューティクリニックなど、様々な講演講師も務める。一般社団法人エステティックグランプリの2代目理事長も務めた。山野美容芸術短期大学で「サロン経営学」の授業も担当した。著書に「サロンはスタッフ育成で99%決まる」「サロンとスタッフが輝く28+8の成功法則」「愛されるエステティシャンの秘密」がある。https://www.fruitsroots.com/

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