忙しい人こそ確定申告は郵送で提出。必要書類や郵送方法・注意点など
中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
確定申告の書類を税務署に提出しに行くと長蛇の列で何十分も待たされた、という経験はありませんか? 確定申告の時期になると税務署も申告者で混雑します。
今回は直接税務署まで書類提出しに行く手間を省き、e-Taxよりも手軽に利用できる郵送での提出により店舗運営に集中する時間をつくる方法をご紹介します。手間を極力省く手段は確定申告を郵送するという手段です。郵送で提出する方法と注意点についてまとめておきます。
この記事の目次
確定申告の申請方法の種類
確定申告をする方法は大きく分けて、3つあります。
- 窓口で提出
最も分かりやすく、安心感があるのが窓口提出です。その場で受付印が押してもらえますので、届いたのかどうかということも心配する必要がありません。 ただ、税務署の窓口に行く必要があることや、日によっては提出のために並ぶ必要があるなど、時間がかかるのが難点です。もし申告書の記載内容に不安がある場合も窓口が便利です。数字が正確かどうかということまでは窓口では分かりませんが、少なくとも、記載方法があっているかどうか程度であれば、待ち時間はかかるかもしれませんが、その場で担当の職員に確認できます。
- 郵送で提出
窓口に行く時間がないという人のためには郵送という方法もあります。郵送の場合は、消印の日付が提出日として扱われます。窓口提出に比べて、実際に受け取ってもらえたのかということが不安になるのであれば、書留など記録が残る形で送るようにしましょう。 - e-Taxで提出
マイナンバーカードを持っているのであれば、e-Taxでの提出も可能です。パソコンやスマートフォンでの設定が必要ですが、慣れてしまえば郵送料金もかからず、時間も節約できます。この場合、税務署の受付印の代わりに、税務署から受け付けた旨の通知を専用のページで受信することで、無事届いたことが確認できます。
確定申告を郵送で行うメリット・デメリット
確定申告を郵送でおこなった方が良い理由は、申告書を作成してから受理されるまでの時間と手間が大幅に短縮されるためです。以下に確定申告を郵送でする場合のメリットとデメリットをまとめておきます。
メリット
- 書類提出する為だけに税務署に行く手間と時間を節約できる
- 税務署に行く交通費より郵送料金の方が安い場合が多い
- ポストに投函するだけで手続きが完了する
デメリット
- 自分で確定申告の書き方を学ばなければならない
- 書類に不備があった場合、訂正や再提出の手間がかかる
などがあります。確定申告の書類作成ができるのであれば、手続きは郵送でしたほうがメリットは大きいです。
申告書の郵送方法と添付書類
それでは確定申告を郵送で行う場合の具体的な手順をご紹介します。
郵送先
住所(開業届で納税地をお店にしている場合は、お店がある地域)を管轄している税務署です。下記サイトを参考にしてください。
http://www.nta.go.jp/soshiki/kokuzeikyoku/kankatsukuiki/syozaiti.htm
通常の郵便と同じく、宛先住所と〇〇税務署御中と記載しましょう。
添付書類
確定申告に必要な書類は添付して郵送します。具体的には
- 確定申告書
- 源泉徴収票
- 生命保険料控除証明書や地震保険料控除証明書
- 国民年金控除証明書
- 医療費控除分の領収書
- 返信用封筒
などが必要です。もし副業をしていて、副業先で年末調整を受けた場合は、年末調整時に提出した書類は確定申告書への添付は不要です。
特に返信用封筒は忘れがちです。申告書の控えを返信してもらう必要があるので、宛先を記入し返送に必要な切手代を貼った返信用封筒も一緒に添付して送りましょう。
郵送で提出するときの4つの注意点
確定申告を郵送で提出する場合、提出書類以外にも注意が必要です。
①郵送方法
確定申告は「信書」といわれるものなので、各種運送会社のサービスやゆうパックで送付する事はできません。普通郵便として送ります。「信書便物」「確定申告書類等在中」と記載して送ると親切です。
②提出期限
納税額が発生する場合、2月16日から3月15日までの提出が必要です。郵便の場合切手の消印が提出日となりますが、期日ギリギリで慌てることの無いよう、余裕をもって提出するようにしましょう。所得税の還付額が発生する場合や、その年が赤字だった場合には上記の提出期限以後でも提出可能です。
③振替納税も同時にする場合
振替納税にする手続きも郵便で行うことができます。税金を納付する場合は結局金融機関や税務署へ足を運ばなければいけなくなるので、振替納税(銀行引き落とし)の手続きもあわせて行うと便利です。
④書類不備
郵送で提出する場合は消印の日付が提出した日として扱われます。添付書類の漏れであれば、いきなり不受理ということにもならず後日追送することで対応してくれますが、そもそも確定申告書に記載すべき項目、各種の所得所などが漏れていた場合には、後日更正の請求という手続きが必要になることがあります。
また、期限内に確定申告しないと適用を受けられないもの、例えば65万円(または55万円)の青色申告特別控除などもありますので、提出期限には特に気を付けましょう。
まとめ
以上が確定申告を郵送で手早く済ませる方法のご紹介です。もう一度確定申告を郵送でおこなうメリットと注意点をまとめておきます。
- 書類提出の手間と時間を省け、手続きが簡単
- 確定申告には、郵送のほか、窓口提出やe-Taxといった方法がある
- 必要書類を添付し管轄の税務署へ送る
- 所得税が発生する場合、3月15日までの消印ならOK
実際に税務署へ行って確定申告の手続きをするよりも、時間と手間を削減できるのでぜひ試してみてください。
※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。
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この記事を書いた人
Airレジ マガジン編集部
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中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/