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飲食店の経営者とは? 開業前と開業後の仕事について

Airレジマガジン編集部

3つのタイプの経営者のうち、あなたはどのタイプですか?
①投資家:出資をするが運営には一切かかわらない
②経営者:運営の一部と店舗経営を担当する
③運営者:店長兼経営者としてすべて担当する
この記事では主に②と③に当てはまる飲食店経営者の開業前後の仕事について解説します。具体的な仕事内容を理解すれば、開業してすぐに結果を出すことができるようになります。

この記事の目次

失敗しないために必要な経営者のビジネス視点とは?

どちらのタイプでも、経営者の心構えとしてビジネス視点が必須となります。具体的には経営分析や原価管理と呼ばれる手法を使って売上を伸ばすための施策や戦略を打ち立てる必要があります。それでは実際に経営分析や原価管理するために必要な用語を見ていきましょう。

固定費

飲食店を経営するために必ずかかる固定された費用です。たとえばその店舗がテナントであれば賃貸料が、所有している土地や建物であれば固定資産税が必ず発生します。売上に関係なく発生する費用であるため、固定費を少なくすれば発生する利益が大きくなると考えることができます。しかし固定費をおさえるために出店場所を間違えてしまうと売上が伸びないという結果を招くことも考えられます。固定費は開業時にある程度決まってしまうため、開業前の判断がその後の経営に影響を与えることになります。

変動費

売上によって変動する費用です。飲食店の場合は原材料費が変動費に当てはまります。売上によって影響をうける費用であるため、変動費が大きければ売っただけ費用が発生することになります。変動費を下げるためには下記のような方法があります。

  • 大量に仕入れて仕入単価を下げる
  • 仕入先を見直す
  • 必要以上に在庫を抱えないようにする

損益分岐点

損益分岐点=固定費÷(1-変動費/売上)

これだけ販売したら黒字になるという販売数や売上のことをいいます。言い換えると損益分岐点以下の販売数や売上では赤字ということになります。損益分岐点を超える販売数や売上があってはじめて利益を生み出すことができます。損益分岐点を活用することで下記のような戦略を立てることができるようになります。

  • あとどれくらい販売すれば黒字になるか
  • 現在の売上で黒字にするには固定費や変動費をどれくらい減らせばいいのか
  • 売上がどれくらい減っても利益を確保し続けることができるか

客単価

1人のお客様が1回の来店につき支払ったお金です。飲食店の場合はコーヒー1杯500円とランチセット1,500円では、ランチセットのほうが客単価が高いということになります。客単価の高いメニューを販売するほど売上が伸びるため、客単価を上げる工夫が必要になってくるのです。

原価率

原価率=原価÷販売価格×100(%)

販売価格に対する原価の割合です。たとえばコーヒー1杯の原価が50円だとしたとき、100円で販売すれば原価率50%となり500円で販売すれば原価率10%となります。原価率が低いほど利益を多く生み出すことができるため、原価率を下げる努力が経営者に求められることになるのです。

売上・収入金額

お客様から受け取ったお金のことです。売上も収入金額も同じ意味ですが、使用用途や使用する場面によって区別されるのが一般的です。

  • 帳簿をつける場合は売上
  • 消費税の課税事業者や免税事業者を判定する場合は課税売上高
  • 確定申告を行う場合は収入金額

所得金額

所得金額=収入-必要経費

売上や収入金額から必要経費(固定費や変動費)を差し引いた金額です。所得税の確定申告をするときに使います。

運転資金

事業が軌道に乗るまでに準備しておくとよい資金です。 もし運転資金を準備しないまま開業すると、事業が軌道に乗る前に廃業してしまう可能性があります。 資金がショートした時点で再融資を受けるのは非常に難しいため、開業資金だけでなく運転資金も準備しておくと安心して店舗経営することができます。 準備しておくべき運転資金の目安は毎月の固定費の最低3ヶ月分と考えておくとよいでしょう。 運転資金を準備しておけば、3か月間売上がなくても店舗運営することができるのです。

開業前に経営者がするべき10のこと

開業前に経営者がすることを確認していきましょう。

①コンセプトを決める

コンセプトづくりの出発点は、超具体的に決めることから始めます。コンセプトを固めることによって、万が一業績不振になってしまってもすぐに対応することができます。なぜならコンセプトの顧客分類を変えることによって、打ち手のバリエーションを増やすことができるからです。経営者が明確なコンセプトを決めることによって、開業後の業績が大きく変わってくるのです。

②開業資金をためる、集める

開業資金の目安は1坪あたり100万円で考えます。開業資金は物件を取得したり内装や外装の工事をしたりする費用として使用します。開業資金のすべてを自己資金で用意するのは現実的に難しいため、融資を受けるという選択肢も視野に入れましょう。自己資金が多いほど融資の審査に通りやすくなるメリットがあるため、開業資金の貯金として1坪10万くらいためておくのが理想です。 また開業資金に加え飲食店が軌道に乗るまでの運転資金を用意しておくと安心です。運転資金の目安は店舗運営維持費の6か月分です。自己資金と融資だけでは足りないようであれば居ぬき物件や設備のレンタル・リース、内装を自分で行うなどして調整しましょう。

③資格・手続

飲食店を開業するためには食品衛生責任者資格が必要です。経営者が必ず食品衛生責任者の資格を持たなければならないわけではなく、食品衛生責任者の資格を持っている従業員を雇用することも許されています。さらに税務署へ開業届を提出する必要があります。特に確定申告で青色申告を選択して節税しようと思っているのであれば、開業届は必須となります。開業届を税務署へ提出することで経営者の個人名ではなく店舗名や会社名で口座を作るメリットもあります。

④事業計画書を書く

開業準備で忙しくなる前に事業計画書を作りましょう。事業計画書を作成しておけば、開業後うまくいかなかったときに事業計画書を振り返ることで、足りなかったことややるべきことが明確になります。事業計画書が具体的であるほど実績がずれた時に修正ポイントを見つけやすくなるメリットがあるため、開業後にどのような状況になっても乗り切ることができます。現実逃避型の起業は事業計画や事業理念が無いことが多く、失敗する確率が上がってしまいます。理念と事業イメージが具体化されていれば、事業計画はあっという間に作成することができるのです。

⑤店舗の準備

物件を用意し、内装を整え機械設備や備品を準備します。コンセプトにあった立地選定がポイントです。周辺環境の調査方法は下記の記事を参考にしてみてください。

失敗を防ぐカフェ開業までにチェックしたいポイント

⑥コンセプトに沿ったメニューを開発する

作りたいものと原価率の両方を意識したメニュー開発を行います。原価率を下げる工夫は下記の記事を参考にしてみてください。

材料費を抑えてコスト削減、原価率を下げるためのメニュー開発

⑦仕入先を決める

飲食店を経営する仲間から情報収集するのがよいでしょう。意外な仕入先が見つかる可能性があります。

⑧オペレーションを決める

ホールオペレーションと調理オペレーションをマニュアル化しておきましょう。新しい従業員が入っても即戦力として働いてもらうことができます。

⑨人材募集

店舗の規模数に応じて人材募集を行いますが、人件費を節約するために家族に協力をお願いする手もあります。家族だけでは対応できなくなったときに人材募集する方法もあります。

⑩集客

来店してもらうための販促活動を行います。広告宣伝費をかけずに集客する方法として、知人を介した口コミやSNSによる活用という方法があります。

開業後に経営者がすること5つ

開業後に経営者がすることは下記の5つがあります。

  1. 店舗の状況把握
  2. 課題解決
  3. 仕入・発注
  4. 経理・会計
  5. 追加の資金調達(必要になった場合)

①の店舗の状況把握を行うことで、店舗経営に必要な課題が見えてきます。課題を見つけた後は②の課題解決を行います。解決の方法には現場をヒアリングする方法や事業計画書を見直す方法がありますが、先ほど解説した【経営者に必要なビジネス視点】が不可欠となります。店舗のデータ分析を行うことで、課題解決の糸口を見つけることができるのです。そしてさまざまな解決手法を実行して望む結果が出るまで業務内容を改善していきます。

③の仕入・発注と④の経理・会計は専門スタッフを雇用する方法があります。しかしすべての業務を任せてしまうと店舗経営に必要な判断を経営者が下せないという事態に発展しかねません。部分的な業務だけを任せて経営者は中核となる部分を担当すれば、経営者の事務負担を軽くすることができます。

⑤の資金調達は必ずしなければならないわけではありません。必要に応じて追加していくことを検討しましょう。

まとめ

飲食店の経営者が開業前後に知っておきたい知識とするべきことは下記の3点です。

  • 経営者の心構えとしてビジネス視点を身につける
  • 開業前は、コンセプト・お金・業務計画の3つに集中する
  • 開業後は店舗を維持することと売上を伸ばすことに専念する

これらのポイントをおさえれば、開業前後の忙しい時期を余裕をもって乗り切ることができるようになります。開業してすぐに話題の繁盛店にするために戦略的な店舗経営を行いましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

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