接客のスローガンを設定していますか?スタッフの意識を上げる3つの方法
中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
スタッフの接客態度について、お客様からご意見をいただいた経験はありませんか? いくらサービスや商品の質が良くても、スタッフの接客態度が悪いとネガティブな口コミが広まってしまうかもしれません。スタッフの接客を改善したいとお悩みの店舗経営者は、是非『接客スローガン』をかかげてみましょう。接客スローガンの正しい設定方法が理解できれば、接客の質が高まりお客様満足度を上げることができます。
この記事の目次
スローガンを掲げれば接客の質が上がる?
実は、スローガンを掲げるだけでは接客の質を上げることはできません。接客スローガンを掲げることにプラスして、事前教育・実践・検証の3つのルーティンを行なうことで、初めて成果を上げることができるのです。では、接客スローガンに関する事前教育・実践・検証の3つのルーティンはどのようなものなのかを、1つずつ確認していきましょう。
事前教育
まずは、何のために接客スローガンを設定するのかという目的をスタッフに教育することから始まります。どういう目的で接客スローガンを掲げるのかをという理由を明確にすることによって、スタッフ全員のモチベーションを上げることができるのです。たとえば笑顔に関するスローガンを設定した場合は、笑顔で接客されるとどのような効果があって、どのように売上に貢献していくのかを教育していきます。事前教育は、スタッフを集めて研修を行なうだけでなく、業務前のミーティングなどで繰り返し教育することが大切です。
実践
接客のスローガンを掲げた意味や目的を頭で理解するだけでは、接客の質は向上しません。実践することで、スタッフに自分の接客レベルがどの程度であるのかを気付かせることができます。思った以上に出来ていないとスタッフに気付かせることができれば、接客の質はみるみる改善していくことでしょう。
検証
最後に、実践で得た経験を検証していきます。売上という数字や結果だけの評価ではなく、プロセスをしっかりと評価することによって、正しく検証していくことが可能となります。たとえば、社内コンテストを開催し月間MVPを決めるといった方法があります。社内コンテストを開催することによって、お客様だけでなくスタッフからも接客態度をチェックされることになりますから、コンテスト上位表彰者はプロセスを適正に評価されていることになります。
スローガンは「自分がお店を利用したらどのような接客を受けたいか」を軸に考えよう
接客のスローガンは、自分がそのお店を利用したらどのような接客を受けたいのかを軸に設定していきます。笑顔でキビキビというような抽象的な表現では、接客スローガンの効果を最大限に発揮することができません。具体的には下記のようなものがあります。
- 呼ばれたら大きな声で返事をする
- 必ずお客様の目を見て声をかける
- お客様にお願いするときは「恐れ入りますが・・・」を積極的に活用する
また、接客改善のプロセスは実践の場で修正するようにしましょう。実践の場でその都度修正を重ねることによって、お店に最適な方法や手段が確立するため、スタッフが入れ替わっても接客の質が下がることはありません。
接客の質を高めるには「数字」で管理しよう
接客の質を高めるには、数字で管理することが基本的な考え方です。接客の検証はプロセスを大事にしますが、管理については数字を積極的に活用していきます。数字を使用することで、問題点を浮き彫りにすることができるからです。他にも、スタッフの意識やモチベーションを上げる効果が期待できるなど、いろいろな形で接客を改善していくことが可能になります。
ここでいう接客の管理とは、目標設定・進捗・結果報告の3つを指します。これら3つの項目を数字で管理しますが、目標設定と結果報告は比較的数字で管理しやすいといえるでしょう。目標設定の数字はスタッフのモチベーションを上げるために、達成しやすい数字を設定することから始めましょう。
進捗に関しては、売上に直結するプロセスを特定することから始めましょう。たとえば、小売店で1日20人の接客を行ない、実際に購買に繋がったのは5人だとします。購買に繋がらなかった15人のうち、5分以上セールストークできたのが3人しかいなかったとすれば、その人数をもっと増やせば売上に繋げることができるかもしれないという仮説が成り立ちます。結果として、5分以上のセールストークに繋げるためのトレーニングを行なうことで、スタッフの接客の質を改善することができるのです。
接客のトレーニングをするためのロールプレイングについてはこちらの記事でご確認いただけます。
接客のロールプレイング(ロープレ)とは?準備から実践まで徹底解説
まとめ
接客スローガンを設定するための3つの方法は下記のとおりです。
- 接客スローガンを掲げることにプラスして【事前教育・実践・検証】の3つのルーティンを行なう
- 接客のスローガンは【自分がそのお店を利用したらどのような接客を受けたいのか】を軸に設定する
- 接客の管理は【目標設定・進捗・結果報告】を数字で管理する
接客スローガンをかかげても接客の質がまったく改善しなかったという経験のある経営者は、これらのことを意識してみてください。接客の質が改善すれば、お客様に「また来たい」と思ってもらえるお店にすることができるでしょう。
※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。
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この記事を書いた人
Airレジ マガジン編集部
自分らしいお店づくりを応援する情報サイト、「Airレジ マガジン」の編集部。お店を開業したい方や経営している方向けに、開業に向けての情報や業務課題の解決のヒントとなるような記事を掲載しています。
中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)
起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/