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昭和3年より続く地酒専門店が教える、この夏オススメの「低アルコール日本酒」5選

「低アルコール日本酒」をご存知でしょうか? 10年ほど前にはほとんどなかったお酒ですが、ここ数年で新たに製造を始める蔵が増えています。

日本酒がさまざまな料理に合わせられるよう、味のバリエーションを広げるべく生まれたお酒ですが、一体どのような銘柄があるのでしょうか。1928年創業、東京・西小山にある地酒に特化した専門酒店「かがた屋酒店」の直井さんに、キンキンに冷やしてお客様に提供したい、この夏オススメの日本酒をたずねました。

この記事の目次

「低アルコール日本酒」はアルコール度数14度以下の日本酒

直井さん:一般的な日本酒のアルコール度数は大体15〜17度ほど。もっとも高いものでも22度です。

しかし、ここ近年で12~14度の日本酒が市場に出回るようになりました。「低アルコール日本酒」には明確な定義はありませんが、今回は14度以下の日本酒を「低アルコール日本酒」と定義し、お話できればと考えています。

日本酒の選択肢を広げるべく誕生

直井さん(右)と従業員のみなさん

直井さん:低アルコール日本酒がここ数年で増えた理由はいくつかありますが、一番の理由は蔵元の方たちが楽しむバリエーションを広げて欲しいと考えたから。従来の日本酒はアルコール度数が高いためうまみが強く、パンチのある味わいを感じます。一方、アルコール度数が低くなると、少しあっさりした、飲みやすい味わいになります。

そのため、同じ日本酒でもアルコール度数の違いによって「合う料理」が変わってきます。

和食・洋食問わず、コース料理はライトな味わいのものからスタートし、メインに向かってだんだん濃い味わいの品が提供されるもの。フランス料理を食べるときにあっさりとした前菜には白ワインを、濃いメインディッシュには赤ワインを選ぶのと同様、日本酒でも、あっさりとした前菜にはライトな飲み口の低アルコール日本酒を、主菜に近づくにつれ濃い、こくの深い味わいの従来の日本酒を楽しむことができるようになりました。

おすすめの銘柄

季節によっても、好まれる日本酒は変わります。夏は冬よりもあっさりした味わいのものが好まれる傾向にあるようです。実際、夏期限定で低アルコール日本酒銘柄を出している蔵もあります。次からは、この夏にオススメの低アルコール日本酒を5銘柄紹介します。

※記事内で紹介している日本酒は数量限定品もあるため品切れの場合がございます。また、仕入れを検討いただく際は、蔵元に直接連絡いただいても販売できない可能性があるため、かがた屋酒店さまにご連絡いただくとスムーズです。

萬乗醸造「醸し人九平次 voyage」(愛知県)

– 純米吟醸
– 精米歩合55%
– アルコール度数14度

愛知県の萬乗醸造が製造している銘柄「醸し人 九平次」の新商品、「voyage」です。自家栽培の山田錦を使用しており、ほんのりとした甘みのなかに果実味を感じながらも、辛口の白ワインのようなさっぱりとした飲み口が特徴。さっぱりとした前菜にもよく合いますが、赤身肉を用いた料理にもよく調和する日本酒です。

蔵元情報:萬乗醸造
1789年に創業した愛知県の酒造会社。代表銘柄のひとつ「醸し人九平次 純米大吟醸 別誂」はパリの三ツ星レストランのワインリストに採用されている。

金光酒造合資会社「賀茂金秀」(広島県)

– 特別純米
– 精米歩合:こうじ米50%、掛米60%
– アルコール度数13度

広島県の金光酒造合資会社から出ている「賀茂金秀」。口に含むと舌にチリチリ感を感じる超微発泡タイプ。食前酒にもおすすめです。料理と合わせるなら、あっさりとしたおひたしやビネガードレッシングのサラダとも相性が良いでしょう。

蔵元情報:金光酒造合資会社
広島県の酒造会社。1880年創業。原材料の米は広島県内で収穫されたものにこだわっている。

桝田酒造店「満寿泉 Pero」(富山県)

– 特別純米
– 精米歩合:55%
– アルコール度数12度

富山県の桝田酒造店から出ている「満寿泉 Pero」。華やかなラベルは、アーティスト「ERI」さんによるもの。アルコール度数が12度と低く、「ぺろっと」飲めてしまうことが名前の由来となっています。飲み口が軽いため、冷奴やレモンを搾る生魚と相性がよいばかりか、1杯目にもおすすめの銘柄です。

蔵元情報:枡田酒造店
1893年に創業した富山県の酒造会社。「美味求真」をモットーに日本酒をつくる。代表銘柄の「満寿泉」の由来は、蔵元名の「枡(ます)」に「満(ま)」と「寿(す)」という字を充て縁起の良い「寿が満ちる泉」という意味を込めたもの。

「山川光男 2017 なつ」(山形県)

– 精米歩合:50%
– アルコール度数13度

山形県にある4つの蔵が合同で作った新ブランド。「山川光男」という特徴的なネーミングは、4つの蔵元「山川政宗」「楯野川」「東光」「男山」それぞれから一文字とったもの。季節ごとに違う蔵が製造した日本酒を販売しており、「2017 なつ」は小嶋総本店が製造しています。夏に出すお酒のため、アルコール度数は13度。あっさりとした味わいが特徴で、酢だこやカプレーゼなどなどとよく合います。

蔵元紹介:山川光男
2016年に誕生した、山形県の4つの蔵からなるユニット。山形県の清酒認知度を上げべく、4ヶ月に一度ごとに銘柄を輪番で作成している。

 新政酒造株式会社「亜麻猫」(秋田県)

– 純米酒
– 精米歩合:こうじ米40%、掛米60%
– アルコール度数14度

秋田県の新政酒造株式会社が製造する「亜麻猫」。焼酎に多く使用される使われる「白麹」も使用。白麹はクエン酸を多く生成する特性を持ち、ほんのりと甘酸っぱさを感じるのが特徴です。酢の物やドレッシングをかけたサラダ、柚子などの柑橘類を使用した料理などによく合います。

蔵元紹介:新政酒造株式会社
1852年、秋田県に創業。新政という名前は「厚き徳をもって新しい政(まつりごと)をなす」という意味を持つ。

まとめ

さっぱりとしながらも「薄い」と感じさせない工夫を凝らしている低アルコール日本酒。この夏、数ある日本酒メニューのひとつとして取り入れてみてはいかがでしょうか?

かがた屋酒店
東京・西小山より徒歩5分に位置する酒販売店。70蔵から日本酒を仕入れている。日本酒の他にも焼酎やぶどうの産地も日本にこだわった「日本産ワイン」を取り扱う。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

高根千聖(たかね ちさと)氏

高根 千聖(たかね ちさと)編集者

株式会社ZINEの編集者。編集プロダクションで週刊誌の編集・ライター業務に従事。その後、制作会社にて紙媒体やWEBサイトのディレクション、編集・ライター業務に携わる。得意ジャンルはビジネスやグルメ、芸能など。

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