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国内外からひっきりなしにファンが訪れるコーヒースタンド。店舗面積5坪でも省スペースで営業するコツとは

高根千聖(たかね ちさと)編集者

渋谷の道玄坂にあるABOUT LIFE COFFEE BREWERS。モノトーンを基調にした、シンプルでスタイリッシュなスタンド式コーヒーショップです。

国内外からお客さまが訪れる人気店ながら、店舗面積はわずか5坪。業務用のエスプレッソマシンを置く必要のあるコーヒーショップで、省スペースながらどのような工夫をしているのでしょうか。ABOUT LIFE COFFEE BREWERSのマネジャー・神戸さんに店舗の狭さを感じさせない外装のコツやコーヒーへの想いをうかがいました。

この記事の目次

スペシャルティコーヒーの文化を東京のスタンダードにしたい

神戸さん(以下、神戸) 「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」のオーナー・坂尾は、もともと奥沢の名店「ONIBUS COFFEE」を立ち上げた人物です。ONIBUS COFFEEを立ち上げた当初はスタンドスタイルのコーヒーショップもなく、スペシャルティコーヒーを紹介しているお店もほとんどありませんでした。

2年間経営するうちに、カルチャーの集う渋谷で店を出したいと考えたのです。その理由は、「スペシャルティコーヒーをもっと多くの人に知ってもらい、東京のカフェカルチャーのスタンダートにしたい」という想いから。ONIBUS COFFEEの一号店は奥沢。良い場所ではありますが、カルチャーの発信となると、やはり渋谷が適しているだろうと。

そのときに見つけたのが、現在の店舗でした。各線渋谷駅から徒歩5〜10分。近くにはベンチャー・IT企業が多くあり、ライブハウスやクラブなどが乱立するこの場所なら、感度の高い人が集うだろうと考えたのです。

しかし、面積は7坪。売り場の面積は5坪程度で、2坪はバックルームです。この狭小な店舗で、コーヒーをどう提供するかと考えて、スタンド形態を思いつきました。

これまでのONIBUS COFFEEはカフェ形式でイートインがメイン。スタンド形式は初の試みでした。しかし、失敗するリスクよりもやりがいやチャレンジ精神が勝り、「ABOUT LIFE COFFEE BREWERS」をオープンさせました。

神戸 渉(かんべ・わたる)

群馬県出身。コーヒー機器の卸業者にてメンテナンスなどを担当。のちに、カフェに転職。その後、ONIBUS COFFEEに入社。ABOUT LIFE COFFEE BREWERSの立ち上げから携わる。

スタンド形式ならではのコミュニケーションでリピーターを獲得

インスタグラムなどで人気のチョークアーティスト「Chalkboy」が手がけた立て看板

神戸 こうして開店しましたが、当初は全くお客さまが来ませんでした。しかし、商品には自信があった。コーヒーの味を知ってもらえばリピーターになってもらえると信じて近隣企業へ試飲を配って営業活動をするなど、地道な努力を重ねました。

3ヶ月から半年ほどで、じわじわと近隣の方に認知されるように。せっかく来ていただいた方にリピーターとなってもらえるよう、とにかく話しかけ続けました。挨拶程度のライトなコミュニケーションから、コーヒーへのこだわりまで。もちろん、趣味が合いそうな方がいればコーヒー以外のことも話して「面白い人たちがやっているおいしいコーヒー屋さん」と思ってもらうようにしていました。

スタンド形式にして気付いたのは、お客さまとの距離が近く、コミュニケーションが取りやすいということです。朝、買ってくれた方に「いってらっしゃい」とひとこと言うだけのライトな会話から、夜はずっと立ち話をするような長い会話まで、どちらもスタンド形式だと叶うんですよ。

全スタッフへ技能・知識テストを実施しクオリティを担保

神戸 もちろん、コミュニケーションだけではなく、コーヒーへのこだわりもリピーターが来てくれるようになった理由のひとつだと考えています。僕らはスペシャルティコーヒーという、ある一定の基準をクリアしたコーヒーのみを扱っています。

コーヒーは3つの焙煎所から仕入れています。目黒の「SWITCH COFFEE TOKYO」、武蔵小山の「AMAMERIA ESPRESSO」、そして、オーナー・坂尾の手がける「ONIBUS COFFEE」。

「ONIBUS COFFEE」では、焙煎するときに毎回焙煎機の温度等をデータ化し、保存。あわせて、できあがった豆で抽出した液体の濃度の値も記録。もっとも良い状態を探求しています。

コーヒーのクオリティを高めるにはバリスタの腕も重要となります。ABOUT LIFE COFFEE BREWERSでは、スタッフ全員にペーパーテストと技術テストを課しています。

技術テストは、抽出から注ぐまで、バリスタとしての腕を見ます。ペーパーテストは、スペシャルティコーヒーの歴史や機器の知識、コーヒーを抽出することや焙煎の知識を確認。このテストに合格しなければ、ドリンクの担当にはなれません。

こだわるのは淹れ方だけではありません。豆の原産地の方たちとコミュニケーションをとるため、ルワンダやホンジュラス、グアテマラなど毎年産地に赴きます。

スペシャルティコーヒーには、味以外にサステナビリティ(持続可能性)とトレーサビリティ(追跡可能性)が求められます。毎年同じ農家さんと継続してお付き合いができ、生産者が追跡できること。農園主や農園名、品種、精製方法が明確で管理が一環された、ハイクオリティな豆が消費者まで届くことを担保しているのです。

これらを継続させていくには、生産者さんとの信頼関係の構築が欠かせません。

5坪の店舗でお店を経営することの工夫

カウンター以外も、ガラス張りで開放感を出す

内観を工夫し狭さを感じさせない作りに

神戸 こうしてこだわりのコーヒーを提供している私たち。いまでは多くのお客さまに訪れていただいておりますが、店舗は決して広いとはいえません。しかし、お客様が「狭い」と感じるものにはしたくない。そこで、2面をガラス張りに。できるだけガラスの面積を広くとり、外と店舗の境目を極力意識させず、開放感のある作りを目指しました。

店舗前の空間も利用

神戸 店舗前には、ベンチと小カウンターを設置しています。設置当初の目的はオーダーしたドリンクの提供を待つ間に利用していただくこと。しかし、実際はドリンクを受け取ったお客さまがそこに座ってゆったりとコーヒーや会話を楽しんでくださいます。今では、ABOUT LIFE COFFEE BREWERSになくてはならないトレードマークとなりました。

 iPadレジでスペース削減

神戸 広くない店舗でも、機材にはこだわりたいと考えました。最新式で、信頼のおけるメーカーの器具を置くことには妥協しません。コンパクトな店舗でも、見る人が見れば、ちゃんとやっている、と分かる店舗にしたかったのです。

小さい店舗に大きな器具を置くとさらに可動スペースが限られてくる。一般的なレジはかさばってしまうため選択肢から除外。省スペースなiPadレジを探したとき、出会ったのがAirレジでした。いざ使ってみるとスタッフ全員にとって使いやすく、ONIBUS COFFEE全店舗でも導入するほどでした。

Airレジの良いところは数字の管理も楽なこと。売上データをクラウド上で管理でき、可視化できるという点も良いですね。 月末処理もスムーズに実施できます。

また、データ共有はスタッフの業務に対する意識向上のためにも重要なことです。ABOUT LIFE COFFEE BREWERSのみならず、ONIBUS COFFEE全店の売上状況も可視化。各店の問題点を話し合う際にも重宝しています。

役割分担で効率良い営業

神戸 店舗面積が狭いため、稼働スタッフはオープン当初から常に2名。レジ担当とドリンク担当で業務をきっちり分けています。休憩はピークの合間、朝番や昼番スタッフの重なるタイミングを利用して実施。最小限のスタッフでも効率良くまわせる工夫といえるでしょう。

渋谷から世界へ新しいコーヒースタンダードを発信したい

エスプレッソマシンの後ろには豆の在庫。コーヒー豆は焙煎したてのものではなく「エイジング」という工程を通した豆だけを使用

神戸 最近ようやく3年を超え、認知度が上がってきたところです。冒頭でも話しましたが、今後も東京の新しいコーヒースタンダードを作る、という思いを胸に、実直にクオリティの高いコーヒーを提供していきたいです。そうして、国内外問わず「東京のコーヒーショップと言えばABOUT LIFE COFFEE BREWERSだよね」といわれる世界を目指したいと考えています。

店内には常連のクリエイターさんとコラボしたTシャツが販売されている

今は口コミが海外にも広がり、世界中に常連さんが増えてくれています。そういった人たちとも密にコミュニケーションをとり続けたいと思います。世界中のコーヒー屋さんのみならず世界中のアーティストの人たちも来てくれたら良いなと。もちろん、根本にあるのは、日々飲んでくれている方のおいしいね、の一言が一番です。

まとめ

わずか5坪という狭さでもテイクアウトをメインにすること坪数がネックにならず、多くの方が訪れるABOUT LIFE COFFEE BREWERS。渋谷から世界へ向けて、ハイクオリティなコーヒーを発信している同店は、今日もコーヒーの香りに包まれています。

ABOUT LIFE COFFEE BREWERS
渋谷駅より徒歩10分。道玄坂を登りきった場所に位置するコーヒースタンド。コーヒー豆は「ONIBUS COFFEE」、目黒の「SWITCH COFFEE TOKYO」、武蔵小山の「AMAMERIA ESPRESSO」より仕入れ

 

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

高根千聖(たかね ちさと)氏

高根千聖(たかね ちさと)編集者

株式会社ZINEの編集者。編集プロダクションで週刊誌の編集・ライター業務に従事。その後、制作会社にて紙媒体やWEBサイトのディレクション、編集・ライター業務に携わる。得意ジャンルはビジネスやグルメ、芸能など。

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