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軽減税率の開始によって、会計帳簿の記載はどのように変わる?

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

軽減税率の開始によって、会計帳簿の記載はどのように変わる?

軽減税率制度の実施によって、事業者の経理処理でも複数の税率での記帳が必要となります。これまでは、消費税がかかるかどうかの一点に注意しておけば十分でした。しかし軽減税率制度実施後には、税率にも注意を払う必要があります。具体的にどのように変わるのかを見てみましょう。

この記事の目次

軽減税率の開始によって、帳簿の記載事項も追加される

2019年10月1日から始まる軽減税率制度で、さまざまな事業者にとって、複数税率(標準税率と軽減税率)での経理処理が必要となります。

軽減税率の対象品目は「飲食料品」と「新聞」

テイクアウトが可能な飲食店や、飲食料品や雑貨を扱う小売店では、売上について軽減税率と標準税率が混在します。テイクアウトをしていない飲食店でも仕入れの際には、食品とそれ以外の食器や箸、スプーン等で複数税率の処理が必要となります。飲食店や小売店以外にも、例えばオフィスに置く飲み物を購入したり、休憩所に新聞を置いたりするなど軽減税率の対象商品を購入することもあります。

このようにさまざまな業種にとって関係してくる軽減税率について、会計上はどのように記載すればよいのかを見てみましょう。

軽減税率で帳簿に記載すること

軽減税率制度の実施によって、帳簿には「軽減対象資産の譲渡等に係るものである旨」を追加で記載しなければいけないということになっています。わかりやすく言えば、どの項目が軽減税率の対象なのかということがわかるようにしておく必要があるということです。

軽減税率で導入される区分記載請求書等にも、同様にどの項目が軽減税率の対象なのかを明示する必要があります。明示の方法として、例えば「※」マークを付けるなどの方法があります。帳簿への記載も同じように、例えば摘要の欄に「※」マークを付けるなどして軽減税率の対象であることを表示することが考えられます。

また、摘要欄には、食品や備品、雑貨など種類がわかる程度の記載で問題ありません。一つ一つ購入した商品名まで記載する必要はありません。

会計ソフトの税率コードで区分すれば、帳簿の記載要件を満たす

請求書等(請求書、納品書、領収書などの帳票)と同じように、会計帳簿にも「※」マークを付ける方法がありますが、会計ソフトには税率コードという機能があります。取引ごとに税率コードを入力して処理する方法を使えば、摘要欄に「※」マークを付けるなどの手間も省けます。

どの会計ソフトにも税率コードの機能は当たり前のようについています。会計ソフトを使用している事業者については、少なくとも帳簿の記載方法については、取引ごとの税率コードの設定を間違えなければ、軽減税率の導入によって特に処理が変わるということはないでしょう。

また、帳簿への記帳の際には、「総額欄」だけでなく、「税率ごとの税込合計額」も記載するように注意しましょう。

まとめ

  • 軽減税率制度の実施後は、帳簿にはどの取引が軽減税率の対象なのかを明記する必要がある
  • 会計帳簿の摘要欄の記載は、購入した商品の種類を記載する程度でよい
  • 会計ソフトの税率コードで区分すれば、軽減税率の開始に伴う帳簿の記載事項の変更に対応していることになる

軽減税率制度の実施によって、消費税の計算はより複雑になります。会計ソフトを使っていない事業者については、これを機に会計ソフトの導入も行うことを検討しましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

メールにて「軽減税率対策ツール」のダウンロードリンクをお送りします。

この記事を書いた人

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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