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【サロンオーナー必見】エステティシャンを採用する時に気を付けること

採用計画を立てる

エステサロンの主な商品は、エステティシャンによるトリートメントであるため、サロンの評判は良くも悪くも、エステティシャンに左右される部分が大きいです。サロンを発展させていく上で、スタッフ採用はとても大事な要素です。しかし多くのサロンでは、採用に苦戦しており、そもそも応募数が少ないだけではなく、入社してもすぐに退職してしまうケースも多いです。サロンオーナーは常時スタッフ不足のため、年中採用活動をしており、採用広告費を払い続けているのが現実です。そのようなことにならないように、何に注意すればよいのかを解説します。

この記事の目次

従業員やアルバイトの採用要件を決める

「雇う」側を体験するのは初めての方がほとんどかと思います。まずは人材要件や人数、雇用形態などを決めましょう。押さえたいポイントを紹介します。

ナンバー2と従業員は別と考える

エステサロンの場合は、オーナー1人で開業するケースも多いですが、スタッフを採用してサロンを開業する場合、良いスタートを切れるかどうかは、採用にかかっていると言っても過言ではありません。

まず間違えてはいけないのが、本格的なスタッフ採用を始める前に、ナンバー2となるスタッフを決めることです。この順番を間違えて、サロンを開業してから大きな苦労をするオーナーが多いです。開業してしばらくは、お店を0から作り上げていくステージなので、全てが揃っているわけでもなく、働きやすい環境も整っていないことが多いです。スタッフからの不満も出やすく、オーナーもスタッフのフォローをし切れるほどの余裕がありません。

そこで、スタッフ側ではなくオーナー側の立場で、オーナーの仕事をフォローしてくれるナンバー2がいるかいないかはとても大きなポイントになります。ここで失敗し、開業後数ヶ月でスタッフが全員退職したというケースも少なくありません。

数値計画から採用人数を決める

ナンバー2となるスタッフを一般応募から採用するのは現実的に難しいことなので、以前一緒に働いていた信頼の置けるスタッフや、自分の知り合いに声を掛けるのが良いでしょう。ナンバー2が決まった段階で、他のスタッフの採用を本格化します。サロンのベッド数や数値計画から何人のスタッフが必要かを逆算し、採用人数や採用形態を決めていきます。

ただ、今はひと昔前と異なり、新しくエステサロンをオープンしてすぐにお客様がたくさん来店する時代でもありません。エステサロンは基本的に予約制のビジネスで、来客数をコントロールしやすいため、最初は最低限の人数でスタートし、来客数を見ながら、スタッフを増やしていくことを推奨します。

雇用形態を決める

美容業界では、リラクゼーションサロンのスタッフは業務委託が多く、いっぽうエステティシャンは正社員が多く存在します。ただ、ここ数年、結婚や出産で一度エステティシャンの仕事を休職していたスタッフを採用するケースが増えてきており、家庭事情から時短正社員やパート・アルバイト、または業務委託で働いているケースも増えてきました。また、自宅でサロンを1人で経営している方を採用し、週に数回働いていてもらうというケースも増えてきており、エステティシャンの働き方も多様化してきています。

前述したように、開業してすぐに全てのベッドが埋まるというケースは稀ですので、パート・アルバイトや業務委託など出勤日数を調整できる体制を組み、人件費のコントロールをしながら進めていくことが必要です。

また、よく「中途と新卒の採用、どちらが良いですか?」という質問を受けます。中途は経験があるので、即戦力になりやすい反面、今までの経験が仇になることもあります。新卒は1からサロンの考え方ややり方を教育できますが、経験がない分、研修や教育に時間がかかります。それぞれメリットデメリットがあり、サロンの状況にもよると思います。ただ、開業したてのサロンは、新卒を1から教育する時間も仕組みも整っていないことが大半だと思いますので、まずは中途採用からスタートすることが望ましいでしょう。

採用媒体の情報収集をする

採用計画を立てる

新規オープンのサロンには知名度がないため、採用には求人広告の掲載などの募集活動が欠かせません。募集活動に関しての方法を紹介します。

お金をかけなくても採用できる方法を模索する

良いスタッフを採用するために、もちろん採用広告を出稿することも必要になりますが、お金をかけずにできることも同時に進めましょう。例えば、ホームページに採用専用のページを作る、サロンの公式Instagramを開設する、サロンの公式LINEを開設するなどです。

以前は電話での応募が一般的でしたが、最近ではホームページやInstagramのダイレクトメッセージ、LINEで応募がくることが一般的になってきました。サロンによっては、公式Instagramとは別に採用専用のInstagramアカウントやLINEアカウントを開設するサロンもあります。もちろん1店舗目の開業時にはそこまで行う余力もないでしょうし、コンテンツもないでしょうが、応募検討者がオンライン上で応募しやすい環境は最低限整えておく必要があります。

採用広告媒体を探す

開業時は、サロンのブランド力も知名度も低いので、採用広告を使わないと難しいと思いますが、まずはご自身の人脈を駆使して集めることが質の担保という意味でも有効です。一方、開業時には「オープニングスタッフ募集」という、とても有効なワードを使うことができますので、これを使わない手はありません。オープニングスタッフは、応募側からすれば、既に出来上がっているチームの中に入るのではなく、皆横一列なので、心理的ハードルが低いですし、ある程度経験を積んでいる即戦力スタッフも応募しやすい理由の1つになります。

有効な採用広告媒体は、地域によって異なります。エステティシャン専用媒体、美容専門媒体もありますし、地域ごとに女性の仕事に特化した媒体もあります。地域によってはハローワークもまだまだ有効です。まずはどのような媒体があるのか、情報収集が必要です。

採用広告媒体を絞り込む

インターネットで検索すると、採用広告媒体はたくさん出てきますので、どれが良いのかを選ぶのはとても難しいと思います。料金体系もそれぞれですし、掲載料が安いからといって出稿しても、応募がなければ何の意味もありません。
したがって、採用媒体の最も有効な絞り込み方は経験者に聞くことです。その時に助けになってくれるのが同業者仲間の存在です。日頃から業界の勉強会や集まりに積極的に参加し情報収集をしたり、なんでも相談できる同業者仲間を作っておくことをお勧めします。

面接をする

採用計画を立てる

無事に応募があったら、いよいよ面接です。サロンの質を決めるといっても過言ではない、スタッフ採用の最終段階。面接をする上での注意点を紹介します。

履歴書、職務経歴書を先に提出してもらう

インターネットからの応募が一般的になった分、応募者側からすると、短時間で気軽に複数のサロンに応募しやすい環境になりました。その弊害で、応募があった人に返信しても何の返事もない、返事があっても面接直前に断る、面接に何の連絡もなく来ないなどの応募者の割合も多くなっています。仮に面接をキャンセルされたり、予定していた時間に来なかったりされると、その時間を空けて待っているため大切な時間が無駄になってしまいます。そこで、面接日に履歴書や職務経歴書を持参ではなく事前に送ってもらう流れにすると、本気度が高い応募者しか送ってこないので、そこから面接に来ない人はほぼいなくなります。

面接に来ない応募者もいることを想定する

初めて面接を無断キャンセルされると、とてもショックを受けますが、誰もが経験することですので、最初からそういうものだと心構えをしておきましょう。

経営者になると、そのような理不尽なことが起きても誰の責任にもできませんが、採用のことだけではなく、サロンスタッフ、取引先、お客様のことなど、理不尽なことは少なからず起きます。最初は精神的に落ち込みますが、それらを経験して経営者としてだんだんと強くなっていくものです。

オーナーの1回の面接で決めない

採用面接でスタッフの資質や能力を見極めるのは非常に難しく、一緒に働いてみないと分からないこと、見抜けないこともたくさんあります。したがってサロンによっては、有給で1日体験勤務をしてもらってから内定を出すサロンもあります。

失敗が多いパターンは、オーナーによる1回の面接で決めてしまうことです。オーナーは、自分が立ち上げたばかりのサロンに応募してくれたという事実だけで嬉しくなってしまい、全てを好意的に判断してしまいがちです。したがって冷静に判断するために、面接を1回だけではなく複数回設けること、オーナーだけではなくナンバー2にも面接してもらい、客観的な意見をもらうことも忘れてはなりません。

応募者自体が少ないと合格ラインに妥協をして採用してしまいがちですが、サロンは少人数の組織であるため1人のスタッフの影響力はとても大きく、マイナスに働いたときはサロン全体が大きなダメージを被ることになります。あまり妥協はせず、慎重に採用活動を進めましょう。

まとめ

  • まずはナンバー2を採用する
  • 有料の採用広告だけでなく、自社のホームページやInstagramaなども活用する
  • 採用活動は合格ラインを妥協せず、慎重に

エステティシャンの採用は簡単ではありません。応募者自体の獲得が難しいだけではなく、面接につなげること、そして採用に繋がっても離職させないようにすることも、開業したてのサロンにおいてはけして簡単ではありません。一つひとつの失敗から学びながら、サロンを改善していくことが、実は最も近道だと思います。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

榎戸 淳一(えのきど じゅんいち)株式会社ES-ROOTS代表取締役

大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。「エステティック業界の健全化」に使命感を感じ、エステティック業界のコンサルティングを立ち上げる。2009年8月同社退職後、株式会社ES-ROOTSを立ち上げ、代表取締役に就任。2010年1月に東京都目黒区にオーガニックコスメ&エステサロン「フルーツルーツ」をオープンさせる。第2回エステティックグランプリでは、モデルサロン部門、フェイシャル技術部門で2冠を受賞。ビューティーワールドジャパンのメインステージ、たかの友梨ビューティクリニックなど、様々な講演講師も務める。一般社団法人エステティックグランプリの2代目理事長も務めた。山野美容芸術短期大学で「サロン経営学」の授業も担当した。著書に「サロンはスタッフ育成で99%決まる」「サロンとスタッフが輝く28+8の成功法則」「愛されるエステティシャンの秘密」がある。https://www.fruitsroots.com/

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