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減価償却の計算はどうすればいいの?減価償却の考え方と計算方法を解説

Airレジマガジン編集部

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

減価償却という言葉はよく聞くと思いますが、具体的にどういうことなのか理解できているでしょうか?よく理解していない方も、この記事でぜひ減価償却について理解を深めましょう。

この記事の目次

減価償却とは?

建物や機械、車などは、購入してから何年もの長い間使うものです。そのため、これらのものは購入してすぐには費用にせず、何年かに分けて費用として計上していくように法律で決められています。これを「減価償却」といい、減価償却する対象を「減価償却資産」といいます。

どんなものを何年かけて減価償却しなければならないかは、法律で決められています。これを「法定耐用年数」といいます。例えば、

  • 乗用車 6年
  • 軽自動車 4年
  • 飲食店業用設備(厨房など) 8年
  • 給排水、ガス設備 15年
  • 木造の建物(飲食店用) 20年

などとなっています。

国税庁が「耐用年数表」を公開しており、税金の計算においては、この通りに減価償却をしなければいけません。以下のURLに耐用年数表があります。

耐用年数表(国税庁ホームページ)

こうした減価償却資産を持っているのに、確定申告で費用に計上するのを忘れていた場合は、確定申告から5年以内であれば税務署で「更正の請求」をすることで払い過ぎた税金が返ってくる場合があります。

減価償却の計算方法は2種類ある

減価償却の計算方法には「定額法」と「定率法」があります。原則的には定額法ですが、定率法を選択することもできます。ただし、建物やソフトウェアなど必ず定額法で計算しなければならないものがいくつかあります。

定額法

毎年同じ金額を費用に計上して減価償却する方法です。計算が簡単で計画が立てやすいというメリットがあります。特に償却方法の届け出をしない場合は、自動的に定額法が適用になります。

例:120万円の軽自動車を1月1日に購入した場合

  • 1年目 300,000円(残り900,000円)
  • 2年目 300,000円(残り600,000円)
  • 3年目 300,000円(残り300,000円)
  • 4年目 299,999円(残り1円)

最後に1円だけ残すのは帳簿上にその資産を残すためで、これを「備忘価額」といいます。

定率法

残っている資産の価値に対して一定の割合で減価償却する方法で、最初のほうの年が大きな金額になり、徐々に金額が下がっていくのが特徴です。所得税の計算上、定率法を採用するためには、その年の3月15日までに税務署に届け出が必要です。

定率法の減価償却の金額の計算には、国税庁の「減価償却資産の償却率表」の数字を使用します。以下資料の22ページにあります。

  平成23年12月改正 法人の減価償却制度の改正に関するQ&A

例:120万円の軽自動車を1月1日に購入した場合

(償却率0.500)

  • 1年目 600,000円(残り600,000円)
  • 2年目 300,000円(残り300,000円)
  • 3年目 150,000円(残り150,000円)
  • 4年目 149,999円(残り1円)

定率法の場合、耐用年数の最後の年には1円を残して全て償却します。

定額法と定率法のどちらを選ぶべきか

定率法は費用を早く計上できるため、税金対策として有効です。そのため大企業の場合は8割以上が定率法を採用していると言われています。一方で、中小事業者は創業してすぐに大きな利益があがるということは少なく、定率法を採用すると大赤字になってしまい、出資者や銀行からの評価が悪くなるということがあります。

また、小さな会社や個人事業主にとっては定率法での減価償却資産の管理は複雑で、とても負担になります。どちらを選ぶのがよいかは専門家によっても意見が分かれると思いますが、どうしても利益が出すぎて税金が高すぎる場合や、経営管理が得意で苦にならない場合は定率法、そうでない場合は定額法、というのが基本的な考え方となるのではないでしょうか。

少額の減価償却資産はすぐに全額償却できる

10万円未満で償却資産を購入した場合は、一括で全額をすぐに費用とすることができます。このとき、「消耗品費」などとして処理するのが一般的です。

また、一定の条件を満たす場合、特例で30万円未満の償却資産も、年間300万円を限度に一括で費用とすることができます。

  • 青色申告をしている個人事業主または企業であること
  • 資本金または出資金が1億円以上または従業員数が1,000人超の大規模法人ではないこと
  • 上記の大規模法人の子会社ではないこと

この特例は平成30年3月までに取得した減価償却資産が対象となっていますが、これまで何度も期限が延長されていますので、さらに延長される可能性もあります。

10万円未満の場合は特に別途手続きは必要ありませんが、10万円以上、30万円未満の場合は確定申告のときに以下のような明細書の提出が必要となります。

減価償却資産の明細書の例はこちら:

  国税庁ホームページより

まとめ

減価償却のことが少し理解できたでしょうか?難しいかもしれませんが、適切に処理しなければ損してしまう可能性があります。以下にポイントをまとめます。

  • 減価償却とは、何年も使うものを購入したときに費用を何年かに分けて計上すること
  • 物の種類ごとに法定耐用年数が法律で決められている
  • 減価償却には定額法と定率法があり、定率法にするためには届け出が必要
  • 10万円未満のものは消耗品費ですぐに全額費用にできる
  • 30万円未満のものも費用にできるが、確定申告のときに明細書の提出が必要

減価償却は、税金計算だけでなく、適切な損益計算にとっても重要な要素です。事業の数字を正確に把握するためにも、減価償却の考え方をしっかりと理解しておきましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジマガジン編集部

「0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』」のメディア「Airレジ マガジン」の編集部。お店を経営している方向けに、業務課題の解決のヒントとなるような記事を制作しています。

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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