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健康保険の種類一覧と違いが一目でわかる基礎知識

Airレジマガジン編集部

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

個人事業主になって、初めて自分の健康保険について考えたという方は多いことでしょう。健康保険の種類について押さえておくことで、自分にとってはもちろん、従業員を雇うような場合にもどうすれば良いかをはっきりさせることができます。保険の種類や発行元、対象者などについて学び、健康保険に関する理解を深めておきましょう。

この記事の目次

公的医療保険制度とは?

公的医療保険制度とは、加入者およびその家族が医療を受ける際に、その医療費の一部を公的機関などが負担するという制度です。日本では、この公的医療保険にすべての国民が加入することとなっており、これを「国民皆保険制度」と呼んでいます。

公的医療保険には、加入対象者ごとに以下のような種類があります。

  • 健康保険
  • 共済保険
  • 国民健康保険
  • 船員保険
  • 退職者医療保険
  • 後期高齢者医療保険

これらの保険は、加入対象者ごとに保険証の色や形が違い、一目でなんの保険か識別できるのも特徴です。また、それぞれ発行場所なども違っています。

公的医療保険を利用した際の負担割合については、年齢によって変わってきます。

小学校入学前

保険利用時の自己負担割合は2割となっています。ただし、市町村によっては小学校卒業まで、あるいは中学・高校卒業まで補助を受けることができるところもあります。

小学校入学~69歳まで

保険利用時の自己負担割合は3割です。

70歳以上~74歳以下

現行の制度では、生年月日によって負担割合が変わります。1944年4月2日より後に生まれた方は2割負担、それより前に生まれた方は1割負担となっています。2014年4月から自己負担に関する規定が変更されたため、このように生年月日による区分けがなされることとなったのです。

ただし、個人事業主などでまだリタイアせずに働いており、所得が現役世代並みにあるという方は、69歳までと同様に3割負担が継続されます。

75歳以上

保険利用時の自己負担割合は1割です。ただし、75歳以上になってもリタイアせずに働いていて、所得が現役世代並みにある方は3割負担が継続されます。

よく、「社会保険」と「国民健康保険」を混同してしまっている方がいらっしゃいますが、この二つは全く違ったものになっていることも押さえましょう。

「社会保険」は主にサラリーマンなどの雇われている方が対象の制度であり、「国民健康保険」は個人事業主などが対象の制度です。社会保険の場合、公的医療保険は「健康保険」に、公的年金は「厚生年金保険」に加入します。それに対して国民健康保険の場合は、公的医療保険は「国民健康保険」に、公的年金は「国民年金」に加入します。

健康保険の種類とは?

前述したように、公的医療保険には様々な種類のものがあります。それぞれに、加入対象者や発行場所などに違いがありますので、ひとつずつ押さえていきましょう。

健康保険

健康保険はサラリーマンや会社員などが対象の保険です。前述したように、「社会保険」の一部に含まれるものであり、「社保完備」とされている職場は必ずこの健康保険も備わっているところとなっています。

健康保険は、サラリーマンなどの正社員以外も加入対象者となります。正社員の1ヶ月間の勤務時間と比較して、その4分の3以上働いているアルバイト、パート、嘱託社員、契約社員の方は、健康保険に加入することが可能です。

健康保険は、大企業の場合には健康保険組合が、中小企業の場合には全国健康保険協会が発行しています。全国健康保険協会は「協会けんぽ」という名前でも呼ばれていますので、押さえておくようにしましょう。

共済保険

共済保険は公務員などが対象の保険です。公務員や教員、さらに私立学校の教員も対象者となっています。同じ公務員であっても、国家公務員と地方公務員では加入する共済が違ってくることも特徴です。

共済保険は、国家公務員、地方公務員、私立学校教職員のそれぞれが作る「共済組合」が発行元となっています。

国民健康保険

国民健康保険は、健康保険や共済保険などの対象にならないすべての方が加入する保険です。前述したとおり、日本は国民皆保険制度を導入していますので、無職の方などもこの国民健康保険に加入することとなります。個人事業主、自営業の方が加入するのも、国民健康保険です。

国民健康保険は、対象者が住んでいる地域の市町村が発行を行っています。それぞれの市町村役場が、発行などにかかわる事務を受け持っているのです。

他にもある公的保険の種類

そのほかにも、公的医療保険には様々なものがあります。ほかのものについてもしっかり押さえておきましょう。

船員保険

船員保険は、日本の船舶で働いている船長、海員、予備船員などが対象者となる保険です。ただし5トン未満の船舶や、川や湖、港内だけを航行する船舶の船員は、船員保険の対象とはなりません。船員保険は、全国健康保険協会が発行を行っています。

退職者医療保険

退職者医療保険は、2015年3月に廃止された制度です。しかし、それ以前に加入している方は、引き続き加入した状態が継続することとなっています。

退職者医療保険は、65歳未満で国民健康保険に加入していて、かつ老齢年金を受給している方が対象者となっていました。このような方が65歳になるまで、退職者医療保険に加入することができていたのです。

後期高齢者医療保険

後期高齢者医療保険は、75歳以上の方が対象となる医療保険制度です。75歳以上になると、国民健康保険からこちらの後期高齢者医療保険制度に移行することとなります。発行元は、お住いの各市町村役場となっています。

保険証の数字の意味とは?

さて、保険証には「記号」「番号」「保険者番号」という3つの数字が書かれているということをご存知でしょうか。これらには、それぞれ違った意味合いがあります。

「記号」は、保険証を発行している事業所ごとの数字、「番号」は、保険制度を受ける人の順番ごとに割り振られている番号です。

「保険者番号」は、前半部分では発行元が分かるようになっているのが特徴です。下二ケタに関しては、国民健康保険では発行元を現す続きとなっていますが、それ以外の保険の場合には共済や船員保険などの識別ができるようになっており、大まかな職業までもが分かってしまう仕組みとなっているのです。

まとめ

健康保険に関しては、以下の3点を押さえましょう。

  • 公的医療保険には健康保険、共済保険、国民健康保険などの種類があり、年齢によって自己負担割合が変わる
  • 公的医療保険は種類によって加入対象者が変わり、発行元も変わってくる
  • 保険証に書かれている3種類の数字のうち、国民健康保険以外の保険者番号からは発行元や大まかな職業が分かるようになっている

個人事業主の方は国民健康保険に加入することとなりますので、例えば脱サラをしたような方は切り替える必要があります。しかし、お店で従業員を雇うような場合には国民健康保険ではなく、社会保険の健康保険に加入させることが必要になってくるということも、合わせて押さえておきましょう。健康保険について正しく理解し、保険にかかわる手続きもスムーズに行えるようにしていきましょう。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジマガジン編集部

「0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』」のメディア「Airレジ マガジン」の編集部。お店を経営している方向けに、業務課題の解決のヒントとなるような記事を制作しています。

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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