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社会保険の任意継続にちょっと待った! 開業時に知っておきたい3つのこと

Airレジマガジン編集部

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

保険料の安さから、安易に任意継続を選んではいませんか? 退職後の社会保険は2年間継続して加入できるため、多くの方が保険料の価格を判断材料に考えます。次の予定が決まっていないか再就職ならいいですが、開業を視野に入れている場合は選択を待ってください。開業時には任意継続で保障されないケガや病気もあるのです。安心して仕事が行えるように、開業する人が健康保険を選ぶ際に押さえてほしいポイントをまとめました。

この記事の目次

任意継続と国民健康保険はどちらがお得?

保険料を優先するのであれば、任意継続が得になることが多いです。前職での給料によっても変わってくるので、しっかりと見極めてから決めてください。任意継続と国民健康保険のメリットとデメリットの中から注目してほしいポイントをまとめました。

任意継続

  • メリット:前納することで年4%の割引がある
  • デメリット:2年間は国民健康保険に加入するという理由で辞められない

国民健康保険

  • メリット:災害や病気などで支払いが困難になった場合、減額や免除の措置がある
  • デメリット:前職の給与が高額だった場合、標準月額の上限がある任意継続より保険料が高くなる場合がある

注目してほしい点として、任意継続は国民健康保険に加入するという理由で辞めることができないということです。後で計算し直したら国民健康保険の方が安かったなどと後悔することがないように、しっかりと情報を得た上で選択してください。

任意継続についての詳細はこちらをご覧ください。

健康保険は任意継続で決まり! 知って得する任意継続のあれこれ

開業を視野に入れて選択するために

任意継続による健康保険は就業外しか対象になりません。開業した場合は通勤や就業中のケガや病気は保障の対象外になってしまうのです。開業を視野に入た時には以下のことを知っておく必要があります。

任意継続が保障する対象

任意継続は退職前の社会保険と同等の保障が受けられます。この退職前と同等の保障について詳しく知っているでしょうか。なにげなく保障を受けているようですが、実際には通勤および就業中と就業外で分けられています。

  • 通勤および就業中:労災保険が適用
  • 就業外:健康保険が適用

開業による落とし穴

開業するということは、働いていることになるため、通勤や就業中に受けたケガや病気、障害、死亡などは任意継続の対象外になってしまいます。国民健康保険は就業中かどうかにかかわらず保険の対象になりますので、安いからと言って任意保険を選ぶのは一概に得だとは言えません。

開業を考えている人が押さえたい3つのこと

開業した際に、任意継続では補えない保険について、押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

①傷害保険に入る

任意継続で足りない保障を補うという意味で、傷害保険に入ることをおすすめします。

②労災保険に加入

開業当初は1人であったとしても、この先1人でも労働者を雇用するのであれば、雇用者として労災保険に加入しなければなりません。原則として雇用者は労働者ではないため、労災保険に加入できませんが中小事業主等の特別加入制度を利用することで労働者と同等の保障を受けることができます。開業と同時に労災保険に加入することで、就業中の万が一の時に備えることができます。①の障害保険と重複する必要はないため、どちらかに加入することで任意継続の足りない分を補えます。

③会社を設立して自分の会社の健康保険に加入

労災保険で必要経費が増えた分、どこか減らそうと思いませんか? 国民健康保険のネックは前職の給料により1年目の保険料が決まるところです。前職の給料が高い場合、予想外の保険料に驚くかもしれません。任意継続も上限はあるとはいえ、年間で考えると大きな額になります。そんなときは会社を設立して自分の会社の健康保険に加入するという手段もあります。前職の給料ではなく、現在の役員報酬により保険料が決まるため、開業当初は保険料が安くすむ場合があります。

まとめ

開業を視野に入れた退職時には、以下のポイントを押さえてください。

  • 任意継続では通勤および就業中は保障の対象外になる
  • 任意継続で対象外になる通勤や就業中の保障には傷害保険で対応する
  • 会社を設立して健康保険と労災保険に加入する

どの程度の規模の開業を目指しているかにより選択肢は変わりますが、安いからと言って任意継続を選んで安心してはいけません。開業時には任意継続の落とし穴があることを知り、できる限りの対策をすることで安心して仕事ができます。

※この記事は公開時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジマガジン編集部

「0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』」のメディア「Airレジ マガジン」の編集部。お店を経営している方向けに、業務課題の解決のヒントとなるような記事を制作しています。

中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/

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