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飲食店マニュアルは万能ではない?お客様を不快にさせる弊害に要注意

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

マニュアルどおりに接客していれば、お客様に満足していただけると思っていませんか? 飲食店にとって接客マニュアルは大切な教育ツールですが、マニュアルだけに頼っているとお客様の満足度を下げてしまうことがあるため要注意です。ここでは、マニュアルどおりの接客が招く弊害や、接客時に意識したいプラスαの対応について説明します。接客マニュアルの位置づけや自分のお店の接客について、改めて考えるきっかけにしましょう。

この記事の目次

接客マニュアル=万能と思っていませんか?

接客マニュアルは、飲食店における接客のすべてを網羅した万能なものではありません。もちろん、マニュアルには以下のようなメリットがあるため、お店を円滑に運営するためには欠かせないツールです。

  • 接客の質を一定レベルに安定させることができる
  • 教育担当者が替わっても、教える内容に一貫性を持たせられる
  • お店のカラー(雰囲気)を統一させることができる

接客に不慣れなアルバイトの方でも、マニュアルがあればオーダーの取り方や水を出すタイミング、料理の出し方などの基本を身につけられます。

マニュアルは作業のチェックリストのようなもの

上記のような点でマニュアルは必要不可欠ですが、マニュアルを万能なものとして絶対視することはおすすめできません。なぜなら、日々の接客で起こるすべての事象をマニュアルに記載することはできないからです。

マニュアルはお客様に快適に過ごしていただくための基本手順や基本マナーを示すものであり、作業のチェックリストのような位置づけと捉えておきましょう。

マニュアルどおりの接客が逆効果になる場合も?

接客マニュアルさえ守っていれば、すべてのお客様を満足させられるとは限りません。店員の対応に対する感じ方は人それぞれなので、Aさんには満足でもBさんには不快に感じることもあります。

お客様の状況に合わせた接客が大切

例えば、マニュアルに「明るく元気に対応する」と書いてあっても、一人で静かに読書を楽しんでいるお客様にとっては好ましくないかもしれません。お客様の様子を見て声のトーンを変えるなどの柔軟さも大切です。

常連のお客様には特別感のある対応を心がけよう

常連のお客様に対する接客も注意が必要です。例えば、いつも同じオーダーをする常連のお客様に対して、毎回のように「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」という四角四面な対応は好ましくありません。「いつもの紅茶でよろしいですか?」というようにお声がけに変化をつけると、お客様に特別感を感じてもらえるでしょう。

ささやかな感動につながるプラスαの接客とは?

飲食店の接客では、以下のような機能的なサービスと情緒的なサービスを意識することが大切です。

機能的な接客サービス

スムーズに席に案内したり、すみやかに料理を提供するなど、お客様をお待たせしないような従業員の動き方の部分です。

情緒的な接客サービス

雨に濡れて来店されたお客様にタオルをお貸ししたり、薬を飲もうとしている方に水を提供するなど、お客様の状況に配慮したプラスαの対応です。

おもてなしのマインドが大切

マニュアルは機能的な部分はカバーしやすいですが、情緒的な部分まで網羅するのは難しいでしょう。しかし、情緒的なプラスαの接客は、ささやかな感動やお店への好印象につながる可能性があります。従業員教育ではマニュアルを遵守させるだけではなく、お客様の立場に立ったおもてなしのマインドを心がけるよう指導することも大切です。

飲食店の接客については、以下の記事もチェックしておきましょう。

飲食店にマニュアルはなぜ必要?マニュアル作成と活用法のいろは

接客の基本だけでは物足りない!リピーターにつながる接客の心得とは

まとめ

この記事のポイントをおさらいしましょう。

  • 接客マニュアルは最低限のチェックリストのようなもの
  • マニュアルどおりの接客がお客様の満足度を高めるとは限らない
  • 接客サービスは機能面と情緒面を意識しよう
  • おもてなしのマインドを持ちプラスαの対応を心がけよう

お店の接客品質をマニュアルだけに頼っていると、画一的な対応の味気ないお店という印象を持たれてしまう可能性もあります。ここで説明した内容を踏まえてマニュアルの位置づけを見直し、接客方法について改めて考えてみてはいかがでしょうか。

※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。

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この記事を書いた人

Airレジ マガジン編集部

Airレジ マガジン編集部

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この執筆者の記事一覧
中野 裕哲(なかの ひろあき)氏

中野 裕哲(なかの ひろあき)起業コンサルタント(R)

起業コンサルタント(R)、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。起業コンサルV-Spiritsグループ/税理士法人V-Spirits代表。年間約200件の起業相談を無料で受託し、起業家をまるごと支援。起業支援サイト 「DREAM GATE」で6年連続相談数日本一。「一日も早く 起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など、起業・経営関連の著書・監修書多数。http://v-spirits.com/