顧客管理とは?基礎知識から管理手法、おすすめツールまで解説
顧客管理とは、お客さまの基本情報や来店・購買履歴などを整理し、接客や販促、店舗運営の改善に活かしていく考え方です。
飲食店や小売店、サロンなどの店舗では、リピーターづくりや接客品質の向上を目的に、顧客管理に取り組むケースが増えています。一方で、「何から始めればよいのか分からない」「自分の店にも必要なのか判断がつかない」と感じている方も少なくないでしょう。
本記事では、「顧客管理とは何か」という基本的な考え方から、店舗運営における目的やメリット、具体的な管理方法、ツール選びのポイントまで、わかりやすく解説します。
この記事の目次
顧客管理とは
顧客管理とは、単にお客さまの名前や連絡先をリスト化することではありません。
英語ではおもにCRM(Customer Relationship Management)と呼ばれ、直訳すると「顧客関係管理」となります。つまり、「お客さまとの関係性を継続的に管理していく」ことを意味します。
では、店舗運営において「顧客管理ができている」状態とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。一言で言えば「お客さまを知り、その情報を再来店のきっかけにつなげられている状態」です。
顧客管理で蓄積したい3つの情報(顧客管理で管理すべき情報)
具体的には、下記の3つの情報を蓄積・活用できていることが目安です。
基本情報(属性情報)
氏名、性別、生年月日、住所、連絡先(メール・電話番号・LINEなど)。お客さまが「どのような方か」を把握し、「誰に」アプローチするかを決めるための基礎データです。
購買履歴(行動履歴)
初回来店日、最終来店日、累計来店回数、平均客単価、注文したメニューなど。「いつ、何を、いくらで買ったか、何を利用しているか」を知ることで、お客さまの好みや来店サイクルが見えてきます。
対応履歴(定性情報)
アレルギーの有無、苦手な食材、お気に入りの席、会話の内容、過去のクレーム内容、サポート状況など。数値では表せない情報ですが、その店舗ならではのパーソナライズされたきめ細やかなおもてなしを実現するために、参考となる項目です。
これらの情報をただ集めるだけでなく、「次回の接客」「効果的な販促」「新しいメニュー開発」「クレーム防止策の検討」などに結びつけて活用することが、現代における顧客管理の基本といえるでしょう。
ただし、顧客情報は「多ければ多いほど良い」わけではありません。最初から項目を増やしすぎると、登録のハードルが上がってお客さまが離脱したり、現場の入力負担が増えて運用が続かなくなる原因になります。まずは目的に直結する項目に絞り、必要になったタイミングで少しずつ追加していくのがおすすめです。
顧客管理の目的と重要性
店舗が顧客管理を行う目的のひとつは、「リピーターを増やし、LTV(顧客生涯価値)を高めていく」ことです。
LTVとは、一人のお客さまが、最初に来店してから関係が終わるまでの間に、お店にトータルでいくらの利益(または売上)をもたらしてくれるかを表す目安です。
美容室を例に紹介します。1回のカット代が5,000円で、2カ月に1回(年6回)のペースで3年間通ってくれたお客さまの場合は、LTVは下記のようになります。
【LTVの計算例(美容室)】
5,000円×6回×3年=90,000円
新規獲得より既存顧客維持のほうがコストを抑えやすい
一般的に、新規のお客さまを獲得するためのコストは、既存のお客さまを維持するコストの5倍前後かかると言われています(1:5の法則)。もちろん、業界や業種によって幅はありますが、新規のお客さまより、既存のお客さまに再来店してもらうほうがコストは抑えやすいのです。
優良顧客を見つけることが安定した収益基盤につながる
開業直後は新規集客に必死になりますが、それだけでは経営は安定しません。一度来店したお客さまに「また来たい」と思ってもらい、再来店を促す仕組みをつくることが重要なのです。
また、売上の80%は上位20%の優良顧客(常連客)によって作られるという「パレートの法則」があります。どのお客さまがその20%なのかを正確に把握し、優先的にサービスを提供することで、安定した収益基盤を築くことができます。
「BtoB」と「BtoC」では管理方法が異なる
顧客管理には「BtoB(企業間取引)」と「店舗型BtoC(個人向け取引)」で考え方の違いがあります。
BtoBの顧客管理は、商談の進捗(リード管理)や決裁権者の把握など、特定の顧客と長く深い交渉を行うための「SFA(営業支援システム)」としての側面が強くなります。
一方、実店舗におけるBtoCの顧客管理は、来店客数が多く、操作スピードが求められます。忙しい営業中に詳細な入力は難しいため、「会計と同時に自動でデータが蓄積される仕組み」が向いています。
顧客管理を行うメリット
顧客管理は、「導入や運用に手間がかかる」と思われがちですが、店舗にあった管理方法を選択すればカンタンに導入できるだけでなく、現場の負担を減らし利益を押し上げる武器になります。
業務効率化・生産性の向上
顧客管理がデジタル化されていると、情報の検索スピードが劇的に上がります。例えば、予約の電話がかかってきた際、電話番号から即座に「前回の来店情報」が表示されれば、聞き取りの手間が省けます。また、スタッフ間でのメモの回し書きや共有ミスがなくなり、スムーズな連携が可能になります。
属人化の解消と顧客満足度の向上
顧客情報をシステムに集約することで、新人スタッフであってもベテランのような気の利いた接客が可能になり、顧客満足度の向上につながります。これが「属人化の解消」であり、店舗全体のサービス品質を底上げします。
例えば「あのお客さまは特定の時間に来店し、いつもテラス席を希望する」という情報を、特定のスタッフしか知らない状態はあまり望ましくありません。そのスタッフが不在の日にそのお客さまが来店し、希望と違う席に案内してしまえば、顧客満足度は下がってしまいます。しかし顧客情報が管理されていれば、誰でも希望の席を案内することができます。
売上の最大化・機会損失の防止
来店頻度や購買履歴をもとに、再来店の案内やおすすめの提案がしやすくなり、機会損失の防止につながるケースもあります。例えば、下記のようなデータにもとづいた改善も可能です。
- 離脱防止:「3カ月来店がない常連客」をリストアップし、再来店クーポンを送る。
- 客単価アップ:過去の注文履歴から「この方は白ワインが好きなので、新しい銘柄を提案しよう」とおすすめする。
- 在庫最適化:よく出るメニューを曜日・時間帯別に把握し、食品ロスを減らす。
これらは、勘や経験だけに頼っていてはなかなか実現できない「売上最大化」の施策ではないでしょうか。
顧客管理の方法と特徴
管理の方法にはいくつか種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。おもな方法と特徴をご紹介します。
紙・ノートなどでのアナログ管理
昔ながらの紙の「顧客台帳」での管理です。
- メリット:導入コストがほぼゼロ。手書きの温かみがあり、イラストなども自由に描ける。
- デメリット:検索性が極めて低い。紛失や情報の劣化のリスクがある。複数人での同時共有ができない。データ分析(集計)が困難。またデジタル管理よりも時間がかかるため人件費がかさみやすい。忙しい営業中だと字が乱れて後から読めない場合も。
Excel(エクセル)・スプレッドシートでの管理
パソコンを使用して表計算ソフトで管理する方法です。Web上にある「無料のエクセルテンプレート」をダウンロードして始めるケースも多く見られます。
- メリット:自由に項目をカスタマイズできる。無料のエクセルテンプレートもある。関数を使えば簡易的な集計も可能。
- デメリット:入力作業が二度手間になる(会計をしてから、後でパソコンに入力する)。後での作業になるので入力漏れが発生しやすい。現場でのリアルタイム更新に向かない。エクセルをカスタマイズしすぎたり、関数が壊れたりすると、特定の人しか使用・復旧できなくなる。
汎用CRM・SFAツールでの管理(おもにBtoB営業向け)
高機能なCRMシステムを使って管理する方法です。
- メリット:非常に高度な分析や、メールマガジンの自動配信などが可能。
- デメリット:月額費用が高額な場合が多い。機能が多すぎて店舗スタッフが使いこなせない。会計機能と連動していないことが多い。
顧客管理機能付きタブレット型POSレジ(おもに店舗向け)
タブレット型POSレジに導入されている顧客管理機能を活用した管理方法です。開業時に多くの店舗が導入している方法です。
- メリット:会計操作と同時に「誰が、何を、いつ買ったか」が自動で記録される。操作が簡単で、iPadなどで運用できる。0円でカンタンに使えるPOSレジアプリの『Airレジ』などを活用すれば、低コストで導入できる。
- デメリット:インターネット環境が必須なケースが多い。システム自体は低額のケースが多いが、タブレットを持っていない場合は購入が必要。
| 管理方法 | 導入コスト | 操作性 | 分析のしやすさ |
|---|---|---|---|
| 紙・ノート | 低額 | 誰でも使える | 分析はほぼ不可能 |
| Excel | 低額 | 現場では使いにくい | 手動集計、分析が必要 |
| 高機能CRM | 高額 | 複雑で定着に時間がかかる場合も | 高度な分析ができる |
| タブレット型POSレジ活用 | 低額〜 | 直感的に操作できる | 簡易的な分析ができる |
失敗しない顧客管理方法の選び方
顧客管理を成功させるコツは「日々の忙しい業務の中でも、無理なく使い続けられるツール」を選ぶことです。
管理方法が現場に合っていないと、結局データが活用されないまま形骸化してしまいます。下記の4つの基準を参考にしながら、自分のお店にフィットするかをチェックしてみましょう。
1.自社・自店舗の業態に合っているか
一般的な会社向けのCRMは「商談」を管理しますが、店舗で必要なのは「来店」の管理です。例えば店舗で使うなら、iPadなどでサクサク動く、POSレジ一体型のものが適しています。また、飲食店ならテーブル管理、サロンなら予約カレンダーとの連携など、業態特有の機能があるかを確認してください。
2.コストは見合っているか
開業時はキャッシュフローが不安定です。初期費用はできるだけ抑えたいものですが、安かろう悪かろうでは意味がありません。低コストから始められて、必要に応じて有料オプションを追加できる柔軟なシステムが、小規模店舗には向いているでしょう。
例えば『Airレジ』なら、初期費用・月額費用が0円です。ほかにも「注文管理」「予約管理」「経費管理」「勤怠管理」などができる複数の関連サービスがあり、必要性や予算に応じて機能を拡充できます。
3.セキュリティ対策やサポートは万全か
お客さまの大切な個人情報を預かる以上、セキュリティへの信頼性は欠かせません。また、長く使い続けるためには「数年でサービスが終了してしまうリスクがないか」といった運営元の安定性も重要です。システムを選ぶ際には、下記などの項目を事前に確認し、安心してお客さまに情報を提供いただける環境を整えましょう。
- データの暗号化はされているか
- 突然のサービス終了リスクが低い、信頼できる企業が運営しているか
- 端末を紛失した際のロック機能はあるか
- 万が一のトラブル時にも、頼れるサポート体制があるか
4.現場のスタッフが使いこなせる操作性か
システムが複雑で、マニュアルを読み込まないと使えないものは、アルバイトスタッフが多い店舗では機能しません。スマートフォンを操作するような感覚で、直感的に使えるUI(ユーザーインターフェース)が理想的です。誰でもカンタンに操作できるシステムであれば、結果的にアルバイトスタッフへの教育コストなどを下げることにもつながるでしょう。
店舗の顧客管理なら『Airレジ』がおすすめな理由

これまで解説してきた「店舗での顧客管理」を具体的に実現する手段として多くの店舗で活用されているのが、0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』です。なぜ、多くの開業者や店舗経営者が『Airレジ』を選ぶのか、その具体的な特徴をご紹介します。
初期費用・月額0円から導入できる
『Airレジ』の最大の魅力は、初期費用も基本機能もすべて無料であることです。iPadとインターネット環境がすでにあれば、費用負担なく導入できます。「開業資金をなるべく内装や食材などに回したい」「まずはコストをかけずに顧客管理を始めてみたい」という店舗オーナーにとって、導入のハードルが低いのが特徴です。
会計するだけで顧客情報・購買履歴が蓄積される
店舗の現場で最も大きな負担となるのが「情報の入力作業」です。『Airレジ』は、会計時に「お客さま情報」を紐づけるだけで、日付、注文内容、金額などが保存されます。後からExcelに入力し直す必要はありません。

データ分析もでき、お店の状況がひとめで分かる
蓄積されたデータは、「分析」画面からすぐ確認できます。お店の現状をカンタンに把握できるため、改善ポイントの発見に役立てられます。

無料のPOSレジアプリ『Airレジ』について詳しくはこちら
まとめ
- 顧客管理とは、単にお客さまの名前や連絡先をリスト化することではなく、「次回の接客」「効果的な販促」「新しいメニュー開発」「クレーム防止策の検討」などに結びつけて活用すること
- 顧客管理の目的は、リピーター育成とLTV(顧客生涯価値)の最大化
- 店舗運営には、会計と連動して自動でデータが貯まる「POSレジ一体型」での顧客管理がおすすめ
- 『Airレジ』を活用すればコスト0円から顧客管理とデータ分析を同時に実現できる
顧客管理は最適なサービスを提供するための「おもてなしの土台」です。アナログでは限界があることも、現代のデジタルツールを活用すれば、驚くほどカンタンに、かつ効果的に実現できます。まずは『Airレジ』のような、コストを抑えつつ現場に寄り添ったシステムを検討してみてください。ツールを導入することで生まれる「時間の余裕」は、より良い接客やメニュー開発に充てることができます。その積み重ねが、地域に愛される繁盛店への近道となるはずです。
※この記事は公開時点、または更新時点の情報を元に作成しています。
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※画像はイメージです
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この記事を書いた人
Airレジ マガジン編集部
自分らしいお店づくりを応援する情報サイト、「Airレジ マガジン」の編集部。お店を開業したい方や経営している方向けに、開業に向けての情報や業務課題の解決のヒントとなるような記事を掲載しています。